〈コラム〉好きを「伝える」ことから始まる いわて若者文化祭

山崎智樹・SoRa Stars株式会社代表取締役

2018/10/3

 皆さんには「好きなこと」「夢」がありますか?それを誰かに話していますか?もしかしたら、それを誰かに伝えることで何かのきっかけが生まれるかもしれません。今回は私が手掛けた「omocafe(オモカフェ)」について紹介させていただきます。

 「日本一の女性中華料理人になる!」「内科医になってみんなを助ける!」「シルク・ドゥ・ソレイユの一員になる!」「子どもの気持ちが一番分かる学校の先生になる!」

いわて若者文化祭2018でomocafe(オモカフェ)を出店。「好きなコトで未来を創る」イメージを膨らませた=9月、盛岡市

 9月23~24日に盛岡市内で「いわて若者文化祭2018」が開かれ、胸に上記のような夢をカラフルに描いた小学生から高校生の計31人が、外の広場にカフェを出店しました。道行く人たちは足を止め、笑顔で子どもたちの胸に貼ってある夢に目を留めてくれました。ある人は「がんばってね」というエールを、ある人は具体的なアドバイスを、ある人はその道の知り合いを紹介する-そんな空間が生まれました。

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 「好きなコトで、未来を創る。」という文化祭テーマに合わせ、県内の若者が情熱と創造性あふれる文化活動を発表しているかたわらで行っていたこのカフェ。ここでは「好きなコト」を「職業」と解釈しています。カフェでフードやドリンクを提供するのは将来、シェフやパティシエになりたい若者で、提供するスタッフも何らかの夢を目指している若者たちであり、その目指す夢はバラエティに富んでいました。

 カフェを開いたのは、そこを訪れる職業人と、その道を目指す若者たちの交流を促し「好きなコトで未来を創る」イメージを膨らませてもらう場にしたかったからです。また、関わる大人にとっては自身の若い頃と重ねて何かを思い出す機会にしてもらいたいという狙いがありました。若者にとっての将来の自分と、大人にとってのいつかの自分。いずれもそれは面影(omokage)であり、cafeと掛け合わせて店名を「omocafe(オモカフェ)」としました。若者にとっても大人にとっても、未来と交流する場をつくることができたかなと実感しています。

 この日に見かけた一つのエピソードを紹介します。「夢のカケラ探し中☆」と青色で描き、初めて接客を経験した小学生スタッフ。全力で声を張り上げ、高校生からも仕事を任され、たくさんの大人に声をかけられ、応援され、自分に自信を持ったようでした。帰り際、彼のシートにはピンク色でこう書き加えられていました。「夢のカケラ⇒料理人」。その日一日、彼の身近でがんばっていた高校生スタッフの夢は料理人。夢のカケラ探し中だった小学生の彼は、共通の体験を通して高校生スタッフ自身にも憧れを感じたようです。

 今回はあるイベント会場で起きたストーリーを紹介させていただきました。伝えることから何かが始まるかもしれません。「omocafe」は今後も不定期開催の予定です。ぜひ皆さんも参加して、未来の面影と交流してみませんか。

学生応援コラム〈シューカツにこの1本〉
(1)「働く」の先にあるもの探そう 会社説明会スタート
(2)若さ「復興のエンジン」に 県内企業に新戦力
(3)最近本を読んでいますか 盛岡市が書籍購入額日本一に
(4)岩手の子、暑さから守るには 大人が知恵出そう
(5)自分のためにも、誰かのためにも 思いを行動に移す
(6)どんなことも自分事に 「いわてとワタシゴト展」に参加

今回の執筆:山崎智樹(やまざき・ともき)SoRa Stars株式会社(盛岡市北飯岡)代表取締役 個別指導・集団授業「SoRa」運営

好きな本:「手紙屋」喜多川泰