~盛岡市と文京区~さんさで広がる幸せの輪! 友好都市の交流盛り上げ

 「さっこら~ちょいわやっせ!みんなで楽しく踊りましょう」

 東京都文京区内のホールに3月、岩手県盛岡市の郷土芸能「盛岡さんさ踊り」でおなじみの太鼓や笛の音が鳴り響いた。

 文京区と盛岡市が2月に友好都市になったことを記念し、区民を対象に開いたワークショップ。親子連れら約40人が参加し、ほとんどが「初めて踊る」という踊りを体験した。

 イベントを主催し先生役を務めたのは「大江戸さんさ」と「赤坂さんさ」の2団体。2007年、13年にそれぞれ設立され、関東在住の有志が年間を通して活動しながら踊りの魅力を伝えている。

 「さっこら」の掛け声が特徴的な盛岡さんさ踊り。毎年8月に盛岡市中心部を練り歩くパレードでは踊り・太鼓・笛らが一体となったパフォーマンスを披露し、特に太鼓は1万台以上が参加しギネス世界記録(和太鼓同時演奏の部3、437人)を持つことから「世界一の太鼓パレード」と称される。

 子どもたちも大きな太鼓に興味津々で、バチを持って夢中で叩きながら音の響きを確かめていた。

 1時間半のワークショップで基本の踊りを習い、終わるころには全員がテンポよく踊れるまでに上達。最初は恥ずかしがっていた参加者にも笑顔が広がり、最後は太鼓や唄に合わせた「輪踊り」で会場が一体となると、大きな拍手が沸き起こった。

 ワークショップは、文京区が区立の全小学校に案内を出したこともあり「さんさ踊りは知らないが興味があり参加した」という親子連れも多かった。子どもたちは「太鼓のバチによって違う音が出てびっくり」、「初めは難しそうと思ったけれど、とっても楽しかった!また絶対やりたい」と笑顔を見せ、帰り際に「さっこらー ちょいわやっせ!」と唄いながら帰る子もいたほど。保護者も「盛岡は行ったことがないのでぜひ行ってみたい」、「とても活気があり魅力的。祭りに参加してみたくなった」と親しんだ様子で、終了後のアンケートでも「想像以上に楽しかった」と大満足の声が多かった。

 2団体合同でのイベントは初だったため、「初心者でも分かりやすく楽しめるように」とメンバーは事前に打ち合わせを重ね、踊りの教え方にも工夫を凝らしてきた。大江戸さんさの長谷川淳代表は「何人集まるかと思ったが、たくさんの幅広い世代の方の笑顔が見られて何よりだった」と手応えをみせた。

 文京区と盛岡市の交流が始まったのは10年以上前。歌人・石川啄木の「生誕の地」盛岡市と、「終焉の地」文京区というつながりから、07年から区内で「啄木学級~文の京講座」を開くなどしてきた。終焉の地の隣接地には「石川啄木終焉の地歌碑」や「石川啄木顕彰室」もある。

 文京区は人口約22万人(2月1日現在)。東京大や有名私大が開学した地で、夏目漱石や森鴎外ら文豪も居を構えた。「文教地区」の豊かな歴史文化をまちづくりの資源としている。人口約29万人(同)で、啄木や宮沢賢治、金田一京助、新渡戸稲造ら多くの文学者・先人を生み出した盛岡市とは人口規模や風土に共通点が多い。

 東日本大震災を経て11年「災害時における相互応援に関する協定」、12年に「地域文化交流に関する協定」を結んだ。18年夏の盛岡さんさ踊りには、区民ツアーとして区内から住民らが訪れるなど交流が広がり、19年2月20日の啄木の誕生日に待望の友好都市となった。

 文京区アカデミー推進部アカデミー推進課の細矢剛史課長は「啄木に加えて、さんさ踊りという新たなコミュニケーションの入り口ができてうれしい。これからも幅広く交流の輪が広がってほしい」と期待する。

 盛岡市では18年度から「盛岡という星で」をキーワードにした関係人口プロジェクトを展開しており、このワークショップも関連イベントに位置付けられている。「盛岡に移住という前に『今の盛岡』の魅力に接し、盛岡のことを考える時間を増やしてもらう」をコンセプトとしており、盛岡さんさ踊りのように、東京にいながら盛岡を感じることができる活動は理想的なケースだ。

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 文京区で3月下旬に開かれる「文京さくらまつり」でも、ミスさんさやミス太鼓などによる盛岡さんさ踊りが披露される予定。赤坂さんさの細江絵梨代表は「さんさ踊りは幸せの輪を広げる踊り。どこでも誰でも気軽に楽しんでもらいたい」と魅力を語る。

 ひとりの歌人をきっかけにつながった岩手と東京の点と点。結ばれた線は太くあたたかく、確かな広がりをみせている。

 盛岡市の関係人口プロジェクト「盛岡という星で」は、インスタグラムでほぼ毎日情報を発信中。関連イベントの日程は盛岡市ホームページからもチェックできる。

「 盛岡という星で The planet MORIOKA 」(インスタグラム)
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