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11月の入選作

お題

お題

<秀逸>

禁断の実を捥ぎたいが届かない
北上・佐々木清志
【評】捥ぎたいが届かない、届かない、届かない…。あっという間の秋に初雪の便り、この冬も引き続き安全運転で行きたい。余計な事はしないに限る。
老いてまだ人の丸さを信じ切る
花巻・小田 治朗
【評】感情もあるし表情は豊か、それは動物も植物も人間も一緒。その手の温もり、匂い、風、笑顔、青空、感触。信じてもいいと思う。
親の目になって色づき確かめる
盛岡・及川 三治
【評】勉強が得意も不得意も、足が速いも遅いも、声が大きいも小さいも。どの子もみんな個性的で愛おしい。眼鏡の奥の眼差しは愛そのもの、父親は私だ。
どこ行った赤いほっぺの岩手っ子
盛岡・戸増  啓
青空に赤く輝く大地の子
盛岡・結   万
出来秋を褒められポッと赤くなる
滝沢・中村 貢司
リンゴにも喜怒哀楽の顔がある
盛岡・山田 和夫
紅玉の酸味も戦後語らせる
花巻・安藤キサ子
青かった娘の嫁ぐ日も間近
青森・鈴木みさを
別れの日貴方が欲したりんご汁
八幡平・久保田江里

◇選者 伊藤豊志さん(県川柳連盟副理事長兼事務局、宮古市)

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10月入選作の感想

お題

お題
秀逸・行間に現在未来過去がある
宮古・常盤 兼成
盛岡・齋藤茂登子さん
「行間の美を描いている文章を読みなさい」と、恩師の教え。この川柳作品が、まさに。行間・何も無い部分に、見える『現在未来過去』。過去現在未来、現在過去未来、いずれでもなく。深まる秋、心に広がってゆく17文字の芸術を感じます。

10月の入選作

お題

お題

<秀逸>

行間に現在未来過去がある
宮古・常盤 兼成
【評】図書館は癒し、図書館は隠れ家、図書館は受験の苦い過去。そして今、締切間際の図書館に缶詰。様々な自分に会える不思議な空間。いつの時代も、本は優しく受け止めてくれる。
本棚に委ねたままの我が知能
盛岡・河野 康夫
【評】情報が溢れすぎて、便利でもあり窮屈でもあり。迷った時は本だろう、文字だろう、紙だろう、鉛筆だろう。と、スマホ片手に叫んではみるが…
庭の椅子開いた本に赤とんぼ
金ケ崎・永沢  博
【評】自分だけの時間が流れる本の中。どうかその小さな命、仲間に入れてあげてほしい。ようやく、短い短い読書の秋が訪れたようだ。図書館にとらわれず、どんどんイメージを広げたい。
暑さ去り読書の秋だ図書館へ
奥州・佐々木杜夫
失恋のたびに本とのにらめっこ
盛岡・及川 三治
つい夢中時間を忘れ行を追う
大船渡・平田 栄夫
静寂の宇宙でみんな本の虫
宮古・鳥居 澄子
ひもとけば次元を超えていく出会い
紫波・冨岡 敦子
一冊に広がる世界みつけ出す
奥州・高橋 寿彦
あの頃の自分に会えたセピア色
矢巾・細越 孝満

◇選者 伊藤豊志さん(県川柳連盟副理事長兼事務局、宮古市)

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9月入選作の感想

お題

お題
秀逸・輪の中に居ると自分が見えてくる
花巻・安藤キサ子
一関・村上福男さん
趣味サークルや同級生の輪の中にいると、比べたり、健康を気遣ったり、自分が見えてきますね。
盛岡・齋藤茂登子さん
自分独りの世界に挑戦しながら、人混みに居る。個と集の拮抗が行く先を拓いてゆく。『人は人と共に生きること』深さと広さを感じる俯瞰17文字です。
振り向けば走ってばかりの人生
花巻・赤 蜻 蛉
一関・村上福男さん
その通りですね。立ち止まりを忘れて、つい、感謝の言葉さえかけられないまま走って来た感じです。
少子化も忘れるような人の波
大船渡・平田 栄夫
一関・村上福男さん
スポーツ観戦者を見ていると、若者がいっぱい。田舎から都会に出て育ったんでしょうね。