読者が選ぶ2018年岩手の十大ニュース
 1位は、「大谷選手メジャー新人王」
 「読者が選ぶ2018年岩手の十大ニュース」が決まり、1位に「大谷選手メジャー新人王」が選ばれました。大谷選手関連は、昨年の大リーグ挑戦に続き2年連続1位で、トップ10入りは2012年から7年連続となります。

 2位、3位には「芥川賞に遠野出身若竹さん」、「雄星投手も大リーグ挑戦」が続き、ベスト3を岩手出身者の活躍が占めました。誇らしい岩手の力が県人の自信につながった投票結果となりました。

 1~3位以外にも、錦木関の幕内通算100勝や冬季五輪での本県選手の奮闘が10位以内に入り、11位の小林陵侑選手のジャンプW杯初勝利、16位の花巻東センバツベスト8、18位の花巻農高郷土芸能日本一など県勢の頑張りが支持されました。東日本大震災からの復興を伝えるニュースも「釜石復興スタジアム開業」が5位、「震災7年、沿岸の整備進む」が20傑入りし、6位「宮古―室蘭フェリー就航」、7位「『スネカ』無形文化遺産に」とともに沿岸地域を活気づける話題が耳目を集めました。

 一方、「岩手競馬で禁止薬物検出」などにも票が集まり明るいニュース一色にはなりませんでした。有効応募数は711通で、前年より87通増えました。

【1位】大谷選手メジャー新人王(6777点)

本拠地初登板となったアスレチックス戦で開幕2連勝を飾った大谷翔平選手=4月8日、アナハイム・エンゼルスタジアム

 米大リーグ、エンゼルスで投打の「二刀流」に挑んだ奥州市出身の大谷翔平選手(24)=花巻東高=が、今季のア・リーグの最優秀新人(新人王)に選出された。日本選手では野茂英雄投手(ドジャース)、佐々木主浩投手、イチロー外野手(以上マリナーズ)に次いで4人目、17年ぶりの快挙。

 新人王は全米野球記者協会会員の投票で決まり、30人中25人の1位票を集めて137ポイントを獲得。2、3位のヤンキース勢を引き離した。個別の打撃成績では2位の選手を下回ったが、現代野球の常識を覆す挑戦が評価された。

 プロ野球日本ハムからポスティングシステムでメジャーへ。オープン戦は苦戦したものの、開幕直後から鮮烈な活躍を見せた。デビュー戦で初安打を放つと、さらに初登板初勝利、3試合連続本塁打と勢いは止まらず、ベーブ・ルース以来という本格的な二刀流に懐疑的な見方を吹き飛ばした。

 右肘の故障発覚後はほぼ打者として出場。投手で4勝2敗、防御率3・31、打者では打率2割8分5厘、22本塁打、61打点、10盗塁を記録した。同一シーズンでの「10試合登板、20本塁打、10盗塁」は史上初だった。

 今季終了直後に右肘靱帯(じんたい)再建手術を受け、2年目の来季は打者に専念する。最高峰のリーグで未踏の道を突き進む岩手の若武者が、次はどんな驚きをもたらしてくれるか-。さらなる進化を期待せずにはいられない。

【2位】芥川賞に遠野出身若竹さん(4466点)

第158回芥川賞に決まり、会見で喜びを語る若竹千佐子さん=1月16日、東京都内のホテル

 遠野市出身の若竹千佐子さん(63)=千葉県木更津市=の小説「おらおらでひとりいぐも」が第158回芥川賞を受賞した。第157回の沼田真佑さん(盛岡市)の「影裏」に続き、2期続け本県関係者が選ばれた。

 受賞作は、東北出身の74歳の女性が夫に先立たれた悲しみの中、自由という喜びを見いだし、心の声が古里の言葉で暴れだす。2017年に第54回文芸賞を受賞し作家デビュー。河出書房新社から刊行された。老いへの前向きな姿を描いた作品は、青春小説の対極にある「玄冬小説」として中高年の心をつかみ、累計発行部数は50万部を超えた。

 若竹さんは釜石南高(現・釜石高)から岩手大教育学部を卒業。結婚後、30歳で上京した。55歳で夫と死別した後、小説講座に通った。受賞が決まった1月の会見で、若竹さんは「人生の終盤で、こんな晴れがましいことが私に起こるなんて信じられない」と喜びを表現。夫への報告の言葉を問われると「和美さん、私やったよ」と天を見上げた。

【3位】雄星投手も大リーグ挑戦(3452点)

クライマックスシリーズ・ファイナルステージのソフトバンク戦で力投する西武・菊池雄星投手=10月17日、メットライフドーム

 盛岡市出身でプロ野球西武の菊池雄星投手(27)=花巻東高=がポスティングシステムで大リーグに移籍する見通しとなった。高校の後輩、大谷翔平選手に続き、2年連続となる県人のメジャー挑戦。高校時代から夢見ていた舞台に満を持して挑む。

 移籍に必要なポスティングシステムの申請を経て交渉期間が始まり、米東部時間来年1月2日(日本時間3日)が期限。本人も今月中旬に渡米し、必要なら交渉に同席するとしている。

 花巻東高で3年春の甲子園準優勝、夏は4強入りした。高校卒業後に米大リーグ挑戦の意思もあったが、日米球団との面談を経て断念し、西武入り。昨季は最多勝と最優秀防御率に輝き、日本球界を代表する左腕に成長した。

 大リーグ入りは高校1年からの夢で、プロ6年目のオフに球団に希望を伝えた。球団が示した条件「3年連続2桁勝利」を今季クリア。9年間通算では73勝46敗1セーブ、防御率2・77の成績を残した。「行くことではなく活躍することが目標」と決意を示す。

【4位】岩手競馬で禁止薬物検出(2923点)

相次ぐ禁止薬物の検出で揺れに揺れた岩手競馬=9月20日、奥州市・水沢競馬場の厩舎

 岩手競馬の5頭から今季、相次いで禁止薬物が検出された。県競馬組合(管理者・達増知事)は30日から2019年1月7日まで開催を中止する。原因を特定できておらず、不安を抱えながらの運営が続く。

 1頭目は7月29日の盛岡開催、2頭目は9月10日の水沢開催、3、4頭目は10月28日の盛岡開催、5頭目は12月17日の水沢開催の出走馬。4頭は水沢、1頭は盛岡の厩舎(きゅうしゃ)に所属し、いずれも筋肉増強剤のボルデノンが検出された。

 組合は2頭目発生後の9月22日盛岡開催、3頭目を受け11月10~12、17~19日の水沢開催を中止。防犯カメラ増設など対策に追われた。「公正な体制が整った」として11月24日に再開したが、5頭目の発覚で、またも中止となった。

 県警は競馬法違反の疑いで捜査中。岩手競馬は単年度収支均衡が存続条件でさらなる再発は許されない。

【5位】釜石復興スタジアム開業(2896点)

釜石鵜住居復興スタジアムが完成。釜石シーウェイブスRFCなどの試合が行われた=8月19日、釜石市鵜住居町

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となる釜石市の釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムは8月19日にオープンした。国内12会場で唯一の新設。東日本大震災で全壊した鵜住居小、釜石東中の旧校舎跡地に造られ、震災の記憶と教訓を伝える場でもある。

 常設席約6千席に仮設スタンド約1万席を増設し、世界の観戦客を迎える。本番直前の19年7月27日には日本代表がフィジーと対戦。W杯では1次リーグ2試合が組まれ、9月25日にD組のフィジー―ウルグアイ、10月13日にB組のナミビア―カナダを行う。

【6位】宮古-室蘭フェリー就航(2098点)

本県初の宮古市と北海道・室蘭市を結ぶ定期フェリーが就航した=6月22日

 宮古市と北海道室蘭市を結ぶ本県初の定期フェリーは6月22日就航し、第1便が宮古港から出航した。両市は宮蘭(みやらん)航路でつながる「隣町」となり、物流の促進や観光振興につながることが期待されている。

 川崎近海汽船(東京)が運航するシルバークィーン(7005トン、全長134メートル)は旅客定員600人で、乗用車20台と長さ12メートルのトラック69台を積載できる。無料の三陸沿岸道路が部分開通にとどまっていることなどからトラック利用が低調で、週7往復でスタートしたダイヤは10月6日から1往復減便となった。

【7位】「スネカ」無形文化遺産に(1976点)

ユネスコの無形文化遺産に登録された「吉浜のスネカ」=1月15日、大船渡市三陸町吉浜

 大船渡市三陸町の「吉浜のスネカ」など8県10件の行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」が11月29日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録が決定した。

 毎年1月15日、恐ろしい面をまとったスネカが各世帯を巡り歩き、子どもの健やかな成長を祈る小正月行事。担い手確保が課題となる中、保存会を中心に中学生も伝承に加わる。吉浜の宝が世界に認められ、地域は静かな祝福に包まれた。

 県内の無形文化遺産登録は2009年の早池峰神楽(花巻市大迫町)に続き2件目。

【8位】錦木関が幕内通算100勝(1452点)

九州場所6日目に栃煌山を破り、幕内通算100勝を達成した錦木関=11月16日、福岡国際センター

 盛岡市出身の大相撲、錦木関(28)=伊勢ノ海部屋、盛岡・米内中=は九州場所6日目(11月16日)に栃煌山をきめ出しで破り、在位15場所で幕内通算100勝(116敗)を達成した。

 本県出身力士の幕内100勝は、2006年初場所で栃乃花(現二十山親方、春日野部屋)が果たして以来、12年ぶり。
 九州場所は自己最高位の東前頭3枚目で8勝7敗と勝ち越して終えた。初場所(1月13日初日)は東2枚目とさらに番付が上がり、横綱との初対戦も実現しそうだ。

【9位】1等米比率で全国トップ(1389点)

2年目の収穫を迎えた「金色の風」。本県の1等米比率が全国トップとなった=9月18日、奥州市江刺岩谷堂

 2018年産米の検査結果(9月末現在、速報値)で、本県産米は高値で売買される1等米比率が99・3%と全国1位となった。コメの生産調整(減反)廃止元年となり産地間競争が厳しさを増す中、新米商戦に弾みがついた。

 品種別では、主力の「ひとめぼれ」が99・2%(前年同期比6・0ポイント増)、県最高級のオリジナル品種「金色(こんじき)の風」が前年同期と同じ100%、「銀河のしずく」も99・9%(同0・1ポイント減)と高かった。夏場以降の断続的な天候不順が心配されたが、厳密な栽培管理で品質は良好だった。

【10位】冬季五輪で本県選手躍動(1312点)

女子ビッグエアで4位となり声援に手を振る岩渕麗楽選手=2月22日、平昌

 2月に韓国で開かれた平昌(ピョンチャン)冬季五輪で本県関係選手は過去最多の5人が出場。スノーボード女子の岩渕麗楽(れいら)選手(一関学院高1年)はビッグエアで4位とメダルまであと一歩に迫った。ノルディックスキージャンプ男子の小林潤志郎選手(雪印メグミルク)と陵侑選手(土屋ホーム)は兄弟で奮闘。陵侑選手は2種目で入賞した。同複合の永井秀昭選手(岐阜日野自動車)は日本の団体4位入賞に貢献した。

 五輪後の平昌パラリンピックにも、本県関係5選手が出場した。

※年齢、数字、肩書などはニュースを掲載した当時のものです。
11-20位のニュースは以下の通り
11
小林陵選手ジャンプW杯初勝利 1269点
12
盛岡で絆まつり、30万人魅了 1187点
13
東芝メモリ北上新工場着工 1121点
14
本県初の国際定期便就航 1111点
15
猛暑で熱中症対策に本腰 1017点
16
花巻東センバツベスト8  562点
17
県人口125万人割れ  482点
18
花巻農高が郷土芸能日本一  429点
19
震災7年、沿岸の整備進む  424点
20
貝毒や不漁、苦境続く水産業  372点

 10項目全的中者なし

 十大ニュースの順位は、各応募者がつけた1位に10点、2位9点…9位2点、10位1点として集計し、総得点で順位を決めました。今回は上位3項目が順調に票を集める一方、8~11位が200点の間で接戦になるなど、投票が割れ予想は難しく、10項目の全的中者はいませんでした。

 9項目の的中者は26人でした。9項目を的中させ、さらに5項目で順位を当てた1人に賞金3万円、同じく4項目を当てた4人に1万円、3項目を当てた4人に5千円ずつ贈ります。

 また、応募者全員から抽選で50人に記念品を贈ります。(発表は1月中旬の発送をもってかえさせていただきます)

 重複応募や記入不備などの無効を除いた有効応募数は711(はがき549、ウェブ162)で、中学生から90代まで幅広い応募がありました。

 賞金の当選者は次の通りです。

 ▽3万円 千葉悦子(盛岡市)▽1万円 福士豊(宮古市)佐々木弓子(奥州市)昆野良子(北上市)佐藤定美(滝沢市)▽5千円 三浦由美子(盛岡市)橋場茂信(同)松島純子(紫波町)新田精子(滝沢市)

(敬称略)