⑳チャグチャグ馬コ(滝沢-盛岡)

田園を彩る鈴の調べ

2018年6月10日


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 「チャグチャグ」と鈴の音を響かせ、きらびやかな装束をまとった馬が列をなし、田園風景を練り歩く。

 岩手の初夏を彩る風物詩「チャグチャグ馬コ」が9日行われ、80頭の馬が参加。滝沢市の鬼越蒼前神社を出発し、盛岡市の盛岡八幡宮まで約14・2キロを行進し、軽やかな鈴の音を奏でた。


 馬の装束は江戸時代の参勤交代で荷物を運ぶ際に着飾ったことが原型とされ、重さは約60キロ。着ける鈴は多いもので500~700個に及び、チャグチャグと鳴る鈴の音が同行事の名称の由来といわれる。

 「パカッ、パカッ」とひづめを鳴らし、岩手路を力強く進む農耕馬。乗り手の子どもたちは満面の笑みで沿道の観客に手を振る。

 南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会滝沢支部の菊地和夫支部長(67)は「同好会発足51年目で、新たな一歩を踏み出した。今後は馬の確保と後継者育成が課題。次の50年に向けて取り組んでいきたい」と意気込む。

(文・写真 報道部・山本毅)

【写真=田園風景に鈴の音を響かせ、列をなして練り歩くチャグチャグ馬コ=9日、滝沢市鵜飼】


メモ チャグチャグ馬コは江戸時代、馬を連れて神社を参拝し、無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願したのが始まりとされる。1978年に国の無形民俗文化財に指定。96年に環境省の「残したい日本の音風景100選」に選定された。