◇25日打撃成績
打3 安2 点0 本0 四死球2
◇今季通算(25日現在)
打率.319 本6 点19
防御3.35 4勝1敗0S 52K


※成績日付は日本時間

大谷、8試合ぶり複数安打 2安打2得点、勝利に貢献

ブルージェイズ戦の3回、左中間へ二塁打を放つエンゼルス・大谷翔平=トロント(共同)



 【トロント共同】米大リーグは24日、各地で行われ、エンゼルスの大谷翔平(花巻東高)はトロントでのブルージェイズ戦に「5番・指名打者」で出場し、二塁打2本を放って3打数2安打、2四球で2得点をマークした。複数安打は8試合ぶりで、8-1の勝利に貢献した。

 大谷は次回登板が27日(日本時間28日)のニューヨークでのヤンキース戦から変更になり、田中とのメジャー初の投げ合いは実現しなくなった。打者として出場し、対決する可能性はある。


アナハイム地元紙の大谷記事、随時紹介

 岩手日報社は、米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(花巻東高)の活躍を報道する本拠地アナハイムの地元紙オレンジ・カウンティー・レジスターの記事を公式サイトで随時紹介します。同社からの了承を得て関連記事を日本語訳、現地の熱気や米メディアの見方などをお伝えします。

 1本目の記事は、大谷選手が4月3日に放った初本塁打のホームランボールにまつわる裏話です。レジスター紙の公式サイトへのリンクも張っており、原文記事の閲覧もできます。

 今後、本紙特派員が米国で取材執筆した記事も英訳し、「翔タイム」内に掲載します。日米双方のファンが楽しめるコーナーとして、さらに充実させていく予定です。

米紙オレンジ・カウンティー・レジスター提供記事
大谷の好投がチームの連敗止める

 【アナハイム】大谷翔平の非凡なプレーの数々を覚えているだろうか。考えてみてほしい。

 大谷は20日のレイズ戦でメジャー自己最長の7回2/3、110球を投げ、チームを5-2で勝利に導いた。試合後、大谷はオールスター戦のホームランダービー出場について問われた。

「名前が挙がるだけでも光栄なこと」と大谷は通訳を介して答えた。「でも自分はまだそのレベルには達しておらず、毎試合貢献し、良い結果を残さなければならない。そうすればおのずと見えてくる」


 ホームランダービーの話が出たのは18日のエンゼルスタジアムでの打撃練習後。その日、大谷の飛球が右翼席のスコアボードを直撃、飛距離は513フィート(約156メートル)に達した。これはどの選手にとってもかなりすごいことだが、チームの連敗を5で食い止めた投手のプレーとしては途方もない飛距離だ。エンゼルスは大谷が先発した7試合で6勝1敗、防御率3.35、40回1/3で52奪三振となっている。

 ソーシア監督とマルドナド捕手は大谷の試合での最近のパフォーマンスで評価する点をそれぞれ挙げた。ソーシア監督は大谷のスタミナに感心し、1カ月前よりは1、2回長いイニングを投げさせられると感じている。「試合に集中して思い切り投げても、投球を維持している」とソーシア監督。「それはチームにとっても有効で、大谷が好投を続けるほどブルペンのプレッシャーが軽くなる」

 大谷は七回に2安打とフェンス際まで届くフライを2回浴びるまで、12人連続で走者を許さなかった。七回までの投球数は99球。2番手に左腕アルバレスと右腕アンダーソンがいたが、大谷が八回も登板、1失点し、2死でマウンドを降りた。「七回で少し崩れたが、持ち直した。だから監督も信用して八回も投げさせてくれたんだと思う」と大谷。「この登板から学び、次回につなげたい。より信頼を築いて、長く投げたい」

 マルドナドは「大谷は試合の序盤にミスをしたが、立て直した」と語る。とりわけ、走者が2人以上いるときの大谷のエンジンのかけ方には驚いた。「二塁に走者がいるとき、大谷は別の動物だ」とした上で「ストレートが違うし、フォークもスライダーも違う。あれはすごい。二塁に走者が来た途端、大谷はスイッチが入って、ギアを上げる。92~94マイル(約148~151きろ)の球は投げず、常に97まいる(約156きロ)以上の球を投げ続けるんだ」

 コザートは大谷が「ストッパー」だと感じ始めている。「困難な試合が続いているとき、あの男がマウンドに立てば、100パーセント勝てると感じる。彼が連敗を止める」。コザートは最近の先発投手陣は調子がいいが、打撃陣が投手をサポートする役目を果たしていないという。エンゼルスは連敗した5試合で計10得点し、20日の試合でも打者の成績は芳しくなかったが、それを次に生かそうとしている。4安打で5得点し、八回のマルドナドの本塁打を除いては4得点、8出塁した。

 「たった4安打の試合でも、5得点できるんだ。このように点をこしらえる方法もある」とソーシア監督は言う。「エンゼルスにはまさにこの要素が必要だ」

 チームの打撃は不調なものの、いいニュースもある。21日の休養日の後、22日のトロントでの登録打者を追加することが可能になる。あの大谷を。

(5月20日、ジェフ・フレッチャー記者、OCRegister.com=米紙オレンジ・カウンティー・レジスター

原文はこちら https://www.ocregister.com/2018/05/20/angels-end-losing-streak-behind-strong-outing-from-shohei-ohtani/


敵チームファン男性、大谷の初ホームランボールを男の子に譲る

クリス・インコーバイアさん(左)とマシュー・グティエレズ君(前オレンジ・カウンティー・レジスター記者 志村朋哉さん撮影、提供)

 【アナハイム】大谷翔平が4月3日に放ったメジャーリーグ初本塁打は、アメリカだけでなく世界の野球ファンに衝撃を与えた。

 しかし、最初にそのホームランボールを拾った33歳のファンが見せた思いやりも同じく衝撃的だった。

 クリーブランド在住のクリス・インコーバイアさんは、大好きなインディアンズがエンゼルスと対戦するのを見るためだけに、はるばる3700キロ以上も離れたオレンジ郡を訪れていた。ライトスタンドの最前列で観戦していた彼は、自分の横に落下してきた大谷のホームランボールを拾い、真後ろの席に座っていた男の子にすぐさま手渡したのだ。


 「打球がこっちに向かって飛んで来たから、隣に座っていた友達が『とりに行け!』って言ったんだ。でも人混みに飛び込むなんて嫌で待ってたら、ボールがすぐ近くの通路に落ちた。それを拾って、すぐに(隣にいた)男の子のグローブに入れたんだ」

 「彼はエンゼルスのファンで、僕はインディアンズのファン。彼のほうが、ずっとありがたみがわかるはず」

 その幸運な男の子が、球場近くのオレンジ市に住む9歳のマシュー・グティエレズ君だ。

 「『ありがとう』って(インコーバイアさんに)言ったよ」とマクファーソン・マグネット・スクールに通うマシュー君はレジスターに語った。「彼はとてもいい人だった」

 その日は大谷にとってのエンゼル・スタジアムでのデビュー戦。その第一打席で、大谷は飛距離121メートルのホームランを打った。

 ワシントン・ポスト紙によると、先発で勝ち投手となった直後に出場した同シーズン中の試合で野手としてホームランを打ったのは、1921年のベーブ・ルース以来の快挙である。

 インコーバイアさんは、譲ったホームランボールの重要性は分かっていたと言う。

 「でもそのありがたみが本当に分かる人が手にすることの方が重要だったんだ」

 マシュー君は、その後エンゼルスのスタッフが大谷選手に記念にあげたいとお願いにやってきたので、自らすすんでホームランボールを返した。

 マシュー君はインコーバイアさんとともに、試合後にエンゼルスのクラブハウスに行って、大谷に直接ボールを手渡した。

 そのお礼として大谷はマシュー君にサイン入りのボールとバットを渡した。

 マシュー君のお気に入りの野球選手は、マイク・トラウトと大谷、プホルズだと言う。

 リトルリーグでショート、レフト、ピッチャー、そしてファーストをこなすマシュー君は、「将来はメジャーリーガーになってエンゼルスでプレーしたい」と夢を語った。

 熱狂的なインディアンズファンのインコーバイアさんだが、大谷にサインをもらうため、試合後に急いでエンゼルスのユニフォームを買った。

 「これはすごいことだからね」


◇企画「止まらぬ進化」(本紙特派員・小田野純一)




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