翔タイム~Sho Time 大谷翔平特集ページ

2018 Record

◇10月1日打撃成績
4打数1安打0打点 本塁打0 四死球0

◇今季通算(10月1日現在)
打率.285 本塁打22 打点61
防御率3.31 4勝2敗0S 奪三振63

※日付は日本時間

大谷1安打で今季終了 アスレチックス戦



アスレチックス戦の9回、中前打を放つ米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手=9月30日、アナハイム(共同)

 【アナハイム共同】米大リーグは9月30日、各地で行われ、エンゼルスの大谷翔平(花巻東高)がアナハイムでのアスレチックス戦に「3番・指名打者」でフル出場し、4打数1安打、1得点で1三振だった。投打の「二刀流」に挑んだメジャー1年目の今季は4勝2敗、防御率3・31、打率2割8分5厘、22本塁打、61打点、10盗塁で終えた。

大谷「明」「暗」49球 3カ月ぶりマウンド

Positives, negatives accompany Ohtani’s pitching return in 49-pitch outing


復帰登板となったアストロズ戦で99マイルをマークしたエンゼルスの大谷翔平=2日、ミニッツメイド・パーク(特派員・斎藤孟撮影)



 大谷翔平(花巻東高)の復帰登板は「明」と「暗」が入り交じった。

 「明」は初回から、大谷らしい160キロに迫る力強い直球を投げ込めたこと。約3カ月ぶりのメジャーのマウンドで、初球は97マイル(約156キロ)の直球。先頭打者に右前打を許したが、続くアルテューベ、ブレグマンは仕留めた。

 同学年の4番コレアに四球を与え、2死一、二塁となるとギアが自然と上がった。ホワイトの2球目にこの日最速の99・3マイル(約160キロ)をマーク。直球で押し、最後はスライダーで見逃し三振を奪った。

 ボールとなった球も抜け球というより、低めへわずかに外れた球で、力強い投球だった。本人も「そんなに力を入れるつもりはなかったが、人が入って上の舞台で投げると勝手に出力が上がった。それなりにいいボールもあったんじゃないか」と手応えをつかんだ。

 一方、「暗」は思わぬアクシデント。二回、ゴンザレスの打球が大谷の右上を抜けそうになり「取れる感じだったので、手が出てしまった」。結果、三塁ゴロにはなったが、右薬指の付け根に当たった。一つのアウトを必死に取りにいく本能と、ずば抜けた身体能力ゆえの出来事だった。

 三回から影響が出た。88日ぶりの登板。一回を終えると腰に張りも出たというが「下がるほどのことではないと思ったし、その中で抑えることも大事」と続投。しかし、本来150キロ後半の直球が140キロ台に落ち、スプリンガーに甘く入ったスライダーを左翼席に運ばれた。次打者を打ち取り、49球でマウンドを降りた。

 2回1/3、2失点、被安打2、2四球、2奪三振は、復帰初戦と考えれば及第点の内容。右肘についてはソーシア監督も「心配していない」と語っており、まずは再出発を果たした。右手、腰、右肘の状況が次回登板へ影響がないことを祈りたい。

(斎藤孟)

Positives, negatives accompany Ohtani’s pitching return in 49-pitch outing

 Shohei Ohtani had a mixture of positives and negatives in his return as a major league pitcher.

 The positive side of his first mound appearance in three months was displayed when Ohtani was able to throw fastballs clocking close to 100 miles per hour (160 kilometers per hour) in the opening inning of the game against the Houston Astros.

 The two-way phenom from Iwate Prefecture’s Hanamaki Higashi High School hit 97 mph (about 156 kph) on the radar gun with his first pitch against leadoff man George Springer. Although Ohtani allowed a single to right field by Springer, he retired the next two batters — Jose Altuve and Alex Bregman.

 Ohtani then walked cleanup hitter Carlos Correa, who like Ohtani was born in 1994, leaving runners on first and second with two outs. The right-hander appeared to be fired up naturally in the two-on situation, throwing a 99.3-mph (about 160-kph) fastball on the second pitch against Tyler White — his fastest pitch of the game. Ohtani ended the threat by striking out White looking with a slider after throwing a series of fastballs.

 Even his pitches that narrowly missed the strike zone low were powerful enough. “I didn’t intend to throw hard but pitching on such an occasion boosted my output level in a natural manner,” Ohtani said. “I guess I threw some good pitches in one way or another,” he added, indicating that he felt encouraged.

 However, things took a bad turn when an unexpected accident struck him in the second inning. Ohtani tried to field a comebacker by Marwin Gonzales that bounced above his pitching shoulder with his bare hand. “It looked like it was within reach, so I couldn’t help sticking out my hand,” he said. The play turned out to be a groundout to third base after the ball deflected off the base of his right ring finger. It was an accident resulting from his instinct to desperately get an out as well as his outstanding athleticism.

 Adverse effects of the play showed up in the third inning. The velocity of his fastball dropped to the 140-kph range from his average of the mid- to upper 150-kph range. And Springer hit an ineffective slider over the left-field wall for a two-run homer. Ohtani retired the next batter before leaving the mound in a 49-pitch outing.

 It was his first major league pitching appearance since he went on the disabled list on June 6 due to a sprained ligament in his right elbow. Ohtani said he felt tightness in his back after pitching one inning, but he remained on the mound even after adding to the problem by hurting his finger.

 “I thought it wasn’t so bad as leaving the game and it’s important to silence opposing hitters under a physical condition like this,” he said.

 Ohtani allowed two runs, two hits and two walks in 2-1/3 innings while striking out two. His performance may not be very bad in view of his 88-day absence from the mound. Angels manager Mike Scioscia said he is not worried about Ohtani’s troubled right elbow. Anyhow, he made a fresh start and hopefully, his right hand, elbow and back will not pose any problems in his next pitching performance.

(By Takeshi Saito, Houston)


アナハイム地元紙の大谷記事、随時紹介

 岩手日報社は、米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(花巻東高)の活躍を報道する本拠地アナハイムの地元紙オレンジ・カウンティー・レジスターの記事を公式サイトで随時紹介します。同社からの了承を得て関連記事を日本語訳、現地の熱気や米メディアの見方などをお伝えします。

 1本目の記事は、大谷選手が4月3日に放った初本塁打のホームランボールにまつわる裏話です。レジスター紙の公式サイトへのリンクも張っており、原文記事の閲覧もできます。

 今後、本紙特派員が米国で取材執筆した記事も英訳し、「翔タイム」内に掲載します。日米双方のファンが楽しめるコーナーとして、さらに充実させていく予定です。

米紙オレンジ・カウンティー・レジスター提供記事
大谷の本塁打が止まらない ホワイトソックス戦勝利

 困難な状況にいる大谷翔平が攻撃で著しい成長を見せた。2日前に靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)の必要性を知らされた大谷は、7日夜のホワイトソックス戦で左腕カルロス・ロドンから3点本塁打を放ち、エンゼルスは5-2で勝利した。


 大谷は4日までシーズンを通して左投手から本塁打を打つことができなかったが、ここ3試合で4本塁打を放ち、2本が左投手から。そのうち3本は、右肘の新たな損傷で長期離脱の可能性が分かった後だ。

 「ショウヘイは先日非常に残念なニュースを知らされ、大きな決断も迫られているのに、野球をしたがっている」とマイク・ソーシア監督。「すごい選手だ。バットを振れることを楽しんでいるし、プレーもとても良い」

 大谷は4日のレンジャーズ戦で、左腕マイク・マイナーから本塁打を放った。直近の左投手との対戦は8打数4安打で、打率を2割3厘に上げた。

 「最近、左投手の球を思い切り打っている」とソーシア監督は話す。「結果も出ている。彼は打席でリラックスしより多くの左投手を見ることが必要だと言っていた。大丈夫、この1週間、左右両投手誰にでもよく打っている」

 大谷は左投手の攻略について、打席を重ねることがあらゆる面で上達につながっているという。「今年の初めから多くの変化があった」と通訳を介して語った。「打席に立つたびに、どんどんリラックスできて、球も見えてくる。繰り返しあらゆる球を見ることだけが必要だと思う」

 また、大谷はメジャー1年目の日本選手として初めて19号本塁打を放ち、2006年の城島健司(マリナーズ)を上回った。

(9月7日、ジェフ・フレッチャー記者、OCRegister.com=米紙オレンジ・カウンティー・レジスター

原文はこちら https://www.ocregister.com/2018/09/07/shohei-ohtani-continues-homer-binge-in-angels-victory-over-white-sox/


敵チームファン男性、大谷の初ホームランボールを男の子に譲る



クリス・インコーバイアさん(左)とマシュー・グティエレズ君(前オレンジ・カウンティー・レジスター記者 志村朋哉さん撮影、提供)

 【アナハイム】大谷翔平が4月3日に放ったメジャーリーグ初本塁打は、アメリカだけでなく世界の野球ファンに衝撃を与えた。

 しかし、最初にそのホームランボールを拾った33歳のファンが見せた思いやりも同じく衝撃的だった。

 クリーブランド在住のクリス・インコーバイアさんは、大好きなインディアンズがエンゼルスと対戦するのを見るためだけに、はるばる3700キロ以上も離れたオレンジ郡を訪れていた。ライトスタンドの最前列で観戦していた彼は、自分の横に落下してきた大谷のホームランボールを拾い、真後ろの席に座っていた男の子にすぐさま手渡したのだ。


 「打球がこっちに向かって飛んで来たから、隣に座っていた友達が『とりに行け!』って言ったんだ。でも人混みに飛び込むなんて嫌で待ってたら、ボールがすぐ近くの通路に落ちた。それを拾って、すぐに(隣にいた)男の子のグローブに入れたんだ」

 「彼はエンゼルスのファンで、僕はインディアンズのファン。彼のほうが、ずっとありがたみがわかるはず」

 その幸運な男の子が、球場近くのオレンジ市に住む9歳のマシュー・グティエレズ君だ。

 「『ありがとう』って(インコーバイアさんに)言ったよ」とマクファーソン・マグネット・スクールに通うマシュー君はレジスターに語った。「彼はとてもいい人だった」

 その日は大谷にとってのエンゼル・スタジアムでのデビュー戦。その第一打席で、大谷は飛距離121メートルのホームランを打った。

 ワシントン・ポスト紙によると、先発で勝ち投手となった直後に出場した同シーズン中の試合で野手としてホームランを打ったのは、1921年のベーブ・ルース以来の快挙である。

 インコーバイアさんは、譲ったホームランボールの重要性は分かっていたと言う。

 「でもそのありがたみが本当に分かる人が手にすることの方が重要だったんだ」

 マシュー君は、その後エンゼルスのスタッフが大谷選手に記念にあげたいとお願いにやってきたので、自らすすんでホームランボールを返した。

 マシュー君はインコーバイアさんとともに、試合後にエンゼルスのクラブハウスに行って、大谷に直接ボールを手渡した。

 そのお礼として大谷はマシュー君にサイン入りのボールとバットを渡した。

 マシュー君のお気に入りの野球選手は、マイク・トラウトと大谷、プホルズだと言う。

 リトルリーグでショート、レフト、ピッチャー、そしてファーストをこなすマシュー君は、「将来はメジャーリーガーになってエンゼルスでプレーしたい」と夢を語った。

 熱狂的なインディアンズファンのインコーバイアさんだが、大谷にサインをもらうため、試合後に急いでエンゼルスのユニフォームを買った。

 「これはすごいことだからね」


◇企画「止まらぬ進化」(本紙特派員・小田野純一)




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◇English article