NIB Newspaper in Business  
新聞で伸ばす仕事力
  NIBはビジネスや人材育成に新聞を活用する事業です

新聞トレーニング

NIBとは?

NIB(エヌ・アイ・ビー=Newspaper in Business)
 企業や大学・専門学校に新聞社が記者を派遣して情報活用法などを説く出前授業。「社会の動きに目を向けさせたい」「若手社員に営業先で雑談をする力をつけたい」「スマホばかり見るのではなく、さまざまな話題の会話で社内を活性化させたい」といった経営者らの声に応え全国的に広がりをみせている。ネット情報があふれる中、確かな情報を伝え、ニュースの大小が一目で分かる新聞を教材に、コミュニケーション力や情報収集力・分析力など社会人に欠かせない能力を身に付ける講座を展開する。


 NIB講座
「新トレ」スタート
 受講企業・団体を募集中

 岩手日報社は、NIB講座「新トレ」を展開しています。

 県内の企業・団体や自治体、大学、専門学校で、従業員や学生を対象に展開する「新トレ」は「新聞トレーニング」「新トレーニング」を掛け合わせた講座です。県内外の情報を網羅した紙面を使い、新聞社の総合力で従業員のスキルアップや学生の情報収集能力向上をお手伝いします。

 一定期間購読していただく新聞を教材に本社記者らが講師を務め、以下の講座を中心に、ご要望に応じて最適なプログラムをご提案します。

  • ▽効率的な新聞の読み方による情報収集力の向上
  • ▽新聞を使った会話力向上
  • ▽記事を参考にした文章の書き方
  • ▽新聞スクラップの方法を生かしたプレゼン力向上
  • ▽時事問題や地域経済の解説

申し込み、問い合わせは、岩手日報社編集局NIE・読者部へ。
電  話 019・654・1208
(平日9~17時)
ファクス 019・653・8206
Eメール dokusya@iwate-np.co.jp


新トレ@盛岡友愛病院

 若手人材、活字で育成  
リハビリ職員熱心に

速読のこつ 岩手日報社は、新聞をビジネスに活用するNIB(エヌ・アイ・ビー=Newspaper in Business)講座「新トレ(新聞トレーニング)」を4月から本格的に開始する。新トレは、新聞を生かした会話力や文章力の向上を図る人材育成プラン。2月28日~3月28日には、盛岡市永井の盛岡友愛病院(遠藤重厚病院長)リハビリテーション科が人材育成プログラムに取り入れプレ講座全4回を行った。受講した若手職員は普段あまり手に取らない新聞に熱心に目を通し、新しい発見や発想の転換を楽しみながら、仕事や暮らしに新聞が有効なことを実感した。

 盛岡友愛病院リハビリテーション科で働く理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の20代の10人が受講。若手職員を対象に、学会の発表スキルや新聞記事を話題にした患者とのコミュニケーションを増やすことを目指して実施した。

 第1回(2月28日)は、NIBを10年ほど続ける岩手日報都南センターの大志田雅彦社長が「新聞の早読み」を助言した。ニュースの大事な部分を要約した前文や見出しを追う速読のこつを伝授。「ネット情報があふれている。正確な情報を選ぶ力が求められる」と情報リテラシーの重要性を訴えた。

 第2回(3月8日)は、日本新聞協会NIEコーディネーターの関口修司さんが要約や見出しのポイントを解説した。1回目の講座以降、1週間毎日読んだ新聞記事の中から気になった記事を1人ずつ発表。身近な話題や社会問題を報じる内容に関心が集まった。関口さんは「見出しは文章の要約。キーワードを見つけながら読むと、読解力が身につく」と助言した。

 第3回(14日)は本社編集局整理部の阿部知彦第二部長が紙面構成とレイアウトを説明した。阿部部長は受講者の作成したポスターセッションの資料を基に「上段で大切なことを提言し下段で説明する」「写真や図に注釈を付けると理解を助ける」などと新聞制作のノウハウを生かしたポスター作りを提案。受講者からは「はじめに結果があると分かりやすい」との声が上がった。

 第4回(28日)は講座期間の1カ月間読んだ記事を使い、オリジナル新聞作りに挑戦。記事を要約して書き、写真のサイズや位置、見出しを工夫し効果的にニュースを伝える手法を体験した。

 理学療法士の荒沢隼さんは「新聞を読んだこの1カ月間、患者さんとの会話の話題に困らなかった。学会で生かせる『伝え方』や『伝わりやすさ』も新聞から学ぶことができた」と振り返った。

 小川大輔科長は「リハビリは医療の中でも特に人対人で向き合う分野。(後輩たちには)技術や知識のみならず幅広い人間性を養ってほしい。新聞から得た情報が医療人としての知識や人間性を肉付けしてくれると思う」と意義を語る。

 第1回講座 連続の技を手ほどき

第1回講座

 岩手日報都南センターの大志田雅彦社長が記事の構成や速読の技を解説。大志田社長は「気になる記事の前文を読むだけでもいい。切り抜いて時間のあるときに全文を読むのも手だ」と忙しい社会人の新聞との付き合い方を助言した。
 受講者は、新聞記事が重要な要素から順番に書かれた「逆三角形型」であることを学び、5分間で朝刊紙面をどれくらい読めるかに挑戦した。

 第2回講座 要約で読解力、表現力

第2回講座

 日本新聞協会NIEコーディネーターの関口修司さんを講師に招き、記事中のキーワードを見つけ要約するこつを身につけた。受講者は「超未熟児の男児が退院」との記事をテキストに、重要だと思う言葉を抜き出して発表した。
 関口さんは学校現場での新聞活用の経験から「要約を習慣化することで、文章を読み取る力と分かりやすく伝える力が向上する」と呼び掛けた。

 第3回講座  レイアウト術を伝授

第3回講座

 岩手日報社編集局整理部の阿部知彦第二部長が、紙面の構成や記事の配置について講演した。阿部部長は「限られた紙面でどのニュースを大きく扱うか価値判断している」と仕事内容を紹介。「テレビやネットと違い、ニュースの大小が一目で分かる」と新聞の特長を説いた。
 受講者は、学会発表ポスターに新聞制作の手法を取り入れる提案を受け視覚的効果を実感した。

 第4回講座 学びを形にマイ新聞

第4回講座

 最終回は1カ月間読んだ記事から2~3本選んで組み合わせ、オリジナル新聞を制作。リード文や見出しの付け方、レイアウトの手法を生かし「マイ新聞」を完成させた。
 受講者はニュースのポイントを押さえ、記事の要約や見出しを用紙に書き込んだ。紙面に合わせ写真をトリミングしたり、ニュース価値に応じて記事の配置を考えるなど学んだ成果を形にした。

 会話力を育む新聞
 遠藤病院長インタビュー

遠藤病院長 盛岡友愛病院の遠藤重厚病院長に、岩手日報社の「新トレ」を受講した狙いや求める人材などについて聞いた。(聞き手 NIE・読者部 礒崎真澄)

- リハビリテーション科の拡充を進め、筋力を鍛える運動機器を備えたトレーニングルームも整備した。
「総合病院として、周辺病院から求められている。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士ら約100人体制で総合的なリハビリを目指している。トレーニングルームは、筋力を鍛えるだけでなく患者の興味を引き意欲にもつながる。楽しみながらやることで、早く体が回復する」

- 求める人材は。
「患者の痛みを感じ、寄り添える職員。職員はリハビリを通し研究テーマを見つけ積極的に学会発表している。問題を見つけ、学び、患者に還元してほしい。目的達成のために、思考力や文章力は大切だ」

- 新聞講座に期待することは。
「患者と接するには、情報、知識といった教養が必要だ。技術的な話だけでは、患者は本音を言いづらい。痛いところやどう痛むか『受け止めてくれる』と感じなければ言えない。そのため雑談が必要。技術以外の会話で、患者の心はほぐれる。いろいろな話に対応できる力を養う上で新聞は効果的。紙面の興味のあるところから少し目を移せば違う話題が目に入る」

- 新聞を読み仕事に役立つことは。
「ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑さんは、科学誌の論文について『9割はうそで10年たったら残って1割だ』と、自分の目で確信を持つこと、疑問を持つことの大切さを説いた。日々の仕事や研究も、ちょっと引いて見るバランス感が大事。一つだけに集中すればずれたとき修正が利かない。新聞を読むことはそこにつながり、視野を広げる基盤になる」


言語聴覚士・白土圭祐さん
 受講前は新聞を読むのが苦手でおっくうだった。だが、簡単に読むポイントの助言通り、やってみると楽しく、継続して読めている。文章を読む時も、口頭や書面などで伝える時も、ニュースは何か、キーワードは何かを意識することで、これまでと違った読み方、伝え方ができると思う。

理学療法士・内城円香さん
 慣れない新聞をきちんと読めるか不安があったが、読み方や速読のこつを学び、読解力が向上した。記事に対する自分の意見をまとめ発表することも、受講を重ねるごとに改善されてきた。学会での発表には苦手意識があったが、意見を分かりやすくまとめ伝える力が付いてきたと感じる。

理学療法士・菊池柊也さん
 小説などの本は読んでいたが、新聞は読む機会がなかった。見出しや前文だけで内容をつかめると教わり読みやすくなった。ポスターセッションに、紙面の構成を生かす方法も提言してもらった。院内で改善策を話し合った際、行き詰まることもあったので、助言はとても参考になった。

理学療法士・近藤優貴さん
 取っつきにくかった新聞が読みやすく書かれていることが分かった。見出しを追い冒頭部分を読むことでニュースがぱっと分かる。新聞は、テレビではあまり伝えない地域の出来事を詳しく掲載し、じっくりと読める。記事紹介はみんなに伝えられるか不安だったが意外と話すことができた。

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