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巡るたび、出会う旅。東北 vol.5 二戸市

 JRグループと東北6県などが連携する国内最大規模の観光キャンペーン「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」は、2021年4月~9月に開催される。東日本大震災から10年の節目に東北の魅力を国内外に発信し、観光復興を後押しする。観光に関わる県内キーパーソンに意気込みを語ってもらった。このシリーズは7回続き。

協力/JR東日本盛岡支社 企画・制作/岩手日報社広告事業局

二戸から「ほんもの」発信

二戸市産業振興部 副部長 兼 商工観光流通課長 泉山 茂利樹もりき

 二戸市は2018年度から、地域の資源を体系的に紹介し誘客につなげようと「にのへ型テロワール事業」に取り組んでいます。「テロワール」とは、ワインの基となるブドウの生育地の地理や気候、土壌など、生育環境のことを指すフランス語に由来する言葉です。

 二戸地域には、世界的にも高い評価を得ている「南部美人」の酒蔵や浄法寺漆、豊かな風土の中で丁寧に育てられた果樹や農畜産物など、たくさんの観光資源があります。これらを実際に来て、見て、触れて、良さを感じてもらうだけでなく、作り手の人柄やストーリーも感じてもらうことがテロワール観光の目指す姿です。

 特に、三つの重点地域として、温泉と果樹園が広がる「金田一温泉地区」、九戸城と南部美人の酒蔵がある市街地の「九戸城周辺地区」、天台寺と漆工房の滴生舎を巡る「天台寺周辺地区」を拠点と考えています。食や工芸品に興味のある30~40代の女性をターゲットに、ホームページやウェブマガジン、SNSでの発信に力を入れています。

 これまで、二戸を訪れる人の多くが、観光地には立ち寄っても、なかなか周遊までには至らないという課題がありました。そこで、今まで光が当たらなかった小さな個人商店や手工芸品の店などを紹介し、より深く二戸の魅力を発信しようと、ターゲット層に合わせた小冊子を作りました。おすすめの飲食店や見どころをまとめることで、テーマを変えて、何度も訪れたくなるような旅の提案につなげたいと思っています。

 以前実施した体験ツアーでは、浄法寺漆の塗師や、雑穀・畜産関係の生産者らと直接話ができる機会を設けたところ、参加者の満足度が非常に高いものになりました。二戸でしか出会えない「人」という資源を生かし、今後は観光協会がハブとなり、こうした体験ができる体制を整えたいと考えています。

 東北DCの期間中は、ちょうど折爪岳のヒメボタルや、果樹園でブルーベリーやサクランボなどの摘み取り体験ができるシーズンです。

 また、二戸市は久慈市や洋野町などの三陸沿岸地域、内陸の八幡平市、そして八戸市、十和田湖など青森県の観光地とも近いため、中継地や拠点として使っていただき、広く北東北を楽しんでもらえるような提案に力を入れていきたいです。