巡るたび、出会う旅。東北 vol.2 宮古観光文化交流協会

 JRグループと東北6県などが連携する国内最大規模の観光キャンペーン「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」は、2021年4月~9月に開催される。東日本大震災から10年の節目に東北の魅力を国内外に発信し、観光復興を後押しする。観光に関わる県内キーパーソンに意気込みを語ってもらった。このシリーズは7回続き。

協力/JR東日本盛岡支社 企画・制作/岩手日報社広告事業局

地域間連携を進め、三陸をPR

宮古観光文化交流協会 事務局長 山口 惣一氏

 東日本大震災から10年となる節目の年に、東北に特化した大型観光プロジェクトが展開されます。東北DCはインバウンド誘客も戦略に掲げられており、交流人口拡大の絶好のチャンスと捉えています。

 今まで、沿岸地域は“地域間競争”が繰り広げられてきたという印象がありますが、今回は“地域間連携”がキーワードになると思います。いかに東北に目を向けてもらい、岩手に、そして三陸に足を運んでいただくかが重要です。そのためには、それぞれの地域の特色をいかんなく発揮し、独自性のある食や体験などを打ち出し、情報発信していかなければなりません。

 宮古市では今年1月、「震災遺構たろう観光ホテル」にエレベーターが設置されました。「学ぶ防災」ガイド見学コースの一つとして、貴重な津波映像を見ることができる重要な施設ですが、これまでは6階までの階段を上らなければならないため、体験を断念する高齢者や障がい者の方もいました。この課題をクリアできたことで、より多くの方に防災意識を啓蒙できるようになりました。

 宮古名物の牛乳瓶入り生ウニ・通称「瓶ウニ」からヒントを得た「瓶ドン」も大変好評です。宮古の旬の食材を瓶に入れ、お客様自身がその場でほかほかのご飯にかけて食べる体験型グルメで、市内のホテルや飲食店10数施設が取り組んでいます。

 また、台風の影響で区間運休していた三陸鉄道も全線運転再開します。沿岸の重要な観光コンテンツとしてツアー客から人気がありますし、三陸エリアの地域間を結ぶ足としても大きな期待をしています。

 インバウンドに関しては、三陸沿岸地域は遅れていると言わざるを得ませんが、東北DCは外国語表記化などのインバウンド対応を加速させる大きなチャンスです。内陸に来た外国人旅行客にも沿岸を周遊していただけるよう、関係機関と準備を進めていきます。

 これまで私たちの地域は、たくさんの皆さんのご支援をいただき、復興の歩みを進めてきました。東北DCをきっかけに、たくさんのお客様に来ていただき、たくさん見つけ、たくさん食べ、たくさん泊まっていただく。そして、最後にお土産に地域の産物をたくさん買っていただけるよう、取り組みを進めてまいります。