20歳。あなたが生きていた証を、残したい。

ー思い出の遊び場/大槌町
 鬼原凜さん(当時10歳) 太田愛花さん(20歳) 小松未来さん(19歳)

 ここは、みんなの遊び場だった。10年前のあの日まで。
 
 鬼原凜さんの自宅も、すぐそばにあった。小学校の授業のあと集まっては、野球、サッカー、鬼ごっこ…。この辺りには、いつも子どもたちの笑い声が響いていた。凜さんは、優しくてリーダーシップがある子だった、と大槌小学校で同級生だった太田さんと小松さんは思い返す。
 
 あの震災の日、当時10 歳だった凜さんは、母の啓子さん、兄の壱くん、妹の環ちゃんと4人で避難中に津波に襲われたとみられ、いずれも命を落とした。
 
 あれから10 年が過ぎようとしている。太田さんは20歳になって、小松さんももうすぐ20 歳になる。そして2021年の今年、本当ならば凜さんも一緒にみんなで笑顔の成人式を迎えるはずだった。
 
 私服姿の凜さんの遺影に振袖を着せて、二人は思い出の場所に立った。復興工事が進むこの地を訪れたのは、久しぶりだ。「当時のものは何もない」「でも、懐かしい」と、かつての遊び場を見渡した。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、今年、大槌町は成人式の実施を取り止めた。その代わりの成人式であるかのように、3人で写真に収まった。一緒に撮れて良かった、と太田さんが微笑んだ。
 
 太田さんと小松さんは、この春、短大を卒業して地元に戻り、就職する。
 
 太田さんは大槌町で保育士として働く。「凜ちゃんの妹とよく遊んでいたこともあって、ずっと子どもが好きで就職先を決めました。そういえば、わたしが働く予定の保育園は、凜ちゃんが卒園した園だったなと思い出して、改めてすごい縁だなと感じました」と語る。小松さんは釜石市の企業に職を得た。「働いて家族に恩返ししたいです。震災から頑張って育ててもらったので、これからは楽をさせたい」。
 
 凜さんの夢は、パティシエだった。クッキーやどら焼きを作っては、祖母に「ばあちゃん疲れてるでしょ」と振る舞ったりしていた。小さな妹の面倒を見るなど家事全般を手伝う頑張り屋さん。もし凜さんが今も生きていたのなら、きっと目標に向かって頑張っていただろう、バリバリ仕事をこなす大人になっていただろう。そんな大切な友だちが生きていた証を、何らかの形で残していきたい、二人はそう思っている。

 

あの日、震災を経験した、すべての20歳のみなさまへ。ご成人おめでとうございます。

 

 

あの日から、もうすぐ10年。
あなたにとって大切な場所。大切なもの。
あなたにとって大切な人は、たしかにそこに生きていました。
その証しを、いまのあなたとともに写真で残します。
ご連絡をお待ちしています。

岩手日報社広告事業局「いのちの写真」係
from311@iwate-np.co.jp TEL 019-653-4119(平日10時ー17時)

撮影無料(限定10名) お申し込み締切 2021年1月15日(金)
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※お申し込み後、ご希望内容等をお伺いし、ご相談の上、撮影可否を判断させていただきます。
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