この春、岩手日報に新入社犬が入社しました。
災害救助犬を目指す「つる」とハンドラーの四戸正子さん
2023年4月3日、9人の新入社員とともに、災害救助犬候補犬の「つる」(ジャーマンシェパード、雌2歳)が岩手日報社(川村公司社長)に入社しました。採用は岩手日報社の「育てよう災害救助犬プロジェクト『いわてワンプロ』」の一環です。非常勤の試用社員として「いわてワンプロ推進室」に所属して訓練に励み、災害救助犬の認定試験に合格した後には「正社員」として迎える予定です。
辞令と「社員証」を交付
岩手日報社本社(盛岡市内丸)で2023年4月3日、入社式を行い、つるとハンドラーの四戸正子さん(盛岡市在住、NPO法人災害救助犬ネットワーク所属)が出席しました。
川村社長が四戸さんに辞令を交付すると、会場に集まった岩手日報社の役職員ら約50人が、つるの入社を大きな拍手で歓迎しました。岩手日報社社員と同じデザインの社員証も用意し、四戸さんがつるの首にかけました。
川村社長「育成をお手伝いしていく」
川村社長はあいさつで「災害救助犬の認定試験合格は簡単なものではありませんが、四戸さんと連携しながらお手伝いをさせていただきます」と寄り添っていく姿勢を改めて表しました。続けて「岩手県では古くから動物と共生をしてきました。災害救助犬の活動がその象徴の一つとして県民に深く刻み込まれていけば幸いです」と願いました。
四戸さん「お役に立てるよう訓練続ける」
四戸さんがつるに代わって新入社員あいさつを行い「現在、岩手県内には実際に現場で活動できる災害救助犬は2頭しかいません。つるが災害現場でみんなのお役に立てる日を目指して訓練を続けていきます」と決意を表明しました。
この後の記念撮影で、つるは「同期」となる新入社員9人と川村社長、役職員と写真に収まりました。
2024年春の認定試験合格目指す
つるは2021年3月15日生まれ。生後3カ月ごろから訓練を始め、2023年3月11日に適性試験に合格しました。今後も雫石町のドッグスクール「ウィズ・ドッグ」などで訓練を重ね、早ければ2024年春に災害救助犬の認定試験を受ける予定です。
いわてワンプロ2年目を迎え、岩手日報社はつるの採用という形で本格的に救助犬の育成を支援していきます。また、2年目を機に「パートナーシッププログラム」を創設しました。いわてワンプロの理念に共感する企業団体と同プログラムを結び、災害救助犬の平時と災害時の活動を支援し備えていきます。パートナーは2023年4月11日現在で19社です。
岩手日報社は災害救助犬の活動が岩手から、日本中へ、そして世界に広がっていくことを願い、つるとともに普及活動を行っていきます。