【広島県】水害之碑

豪雨水害の風化防ぐ
 背景を山に囲まれた、広島市安芸区矢野東地区の住宅街の一角。1907(明治40)年の豪雨を伝える水害之碑は、多くの住民が予期できなかった「山津波」の恐ろしさを伝えている。
 07年7月15日未明、激しい雨で矢野川(旧本川)が氾濫し、「巨大な塊」となった土石流が家々を押し流した。旧矢野村は土砂に覆われ、死者64人、家屋流失152戸を出した。災害から111年がたち、09年に建立された碑そのものが後世に教訓を伝える貴重な資料となっている。
 広島大の研究グループは同県内に50の水害碑があることを確認。同地区は昨夏の西日本豪雨災害で6人が死亡しており、同大の熊原康博准教授(44)=自然地理学=は「被災地に長年立つ碑は、水害が何度も発生した歴史を住民が再認識する上で大きな役割を果たす」と風化を防ぐ取り組みの重要性を説く。

特別号外 全国8カ所の石碑、遺構