歌声大切な人へ響け 住田でけせん第九の会ら演奏会


 気仙地区の合唱愛好家らでつくる「けせん『第九を歌う会』」と公益財団法人音楽の力による復興センター・東北は5日、住田町世田米の町農林会館で、東日本大震災追悼演奏会を開いた。メンバー約90人が命を落とした大切な人や、震災からの6年間に思いをはせ、鎮魂の歌声を響かせた。

 陸前高田市出身でオーストリア・ウィーン在住の声楽家、菅野祥子さんが被災した古里を思い作詞作曲した「春なのに」「波雫(なみだ)」など10曲余を披露した。歌詞には「ほんとうはずっともっと 大きな声で泣きたかった」などの心情や、津波で失われた人や風景が登場。震災に向き合う歌にあえて挑戦し続けてきたメンバーの中には、目を赤くしながら歌う人の姿もあり、会場からはすすり泣きが漏れた。

 津波で自宅が全壊した大船渡市大船渡町の女性(64)は「震災直後の光景や、流された人のことが走馬灯のように浮かび、思いを込めて歌った」と目を潤ませた。

【写真=心を一つに追悼の歌声を響かせるけせん「第九を歌う会」のメンバーら】

(2017/03/06)

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