“八百長疑惑”で騒動が拡大している『RIZIN.33』でのYouTuberのシバター(36)VS元K-1王者の久保優太(34)の一戦。試合発表時から注目を集め、実際の試合も大きな盛り上がりを見せたが、今やリング外のやり取りがネット上で大きな話題となっている。

【問題の試合写真】ド派手衣装で歌い久保優太の入場を盛り上げるサラ

 そこで、試合が決定してから大騒動となっている現在に至るまで、時系列で経緯を振り返る。

●2021年
【12月13日】
キックボクサーの皇治との試合交渉を暴露し、お互いに挑発しあっていたシバターだったが、元K-1王者の久保との試合が決定。しかし自身のYouTubeチャンネルで「出たくない。戦いたくない。試合は期待しないでください」と自虐発言を連発。「RIZIN棄権について謝罪」といった題名の動画も投稿し、試合を棄権する可能性も示唆していた。

【12月29日】
試合直前のオンラインインタビューでも「まだ(試合の)契約書を出してないんですよ。まだギリギリ、ワンチャン辞めれるかな(笑)」とドタキャンをチラつかせる。それでも「YouTubeを8年くらいやってて、YouTuberとしての数字も右肩下がりで、稼いでるお金も減ってる。YouTuberとして長生きするためには派手なことで話題を作って露出しなきゃいけないし、今後もYouTuberとしての寿命を少しでも伸ばすために、今回出ることは少なからず意味があるんじゃないかな」と参戦への意義を語った。

【12月30日】
試合前日の公開計量で久保に「手加減してください!」と土下座で懇願。両者並んだファイティングポーズの撮影でも、久保に手加減を願い続けた。

【12月31日】
覚悟を決めたシバターは、ヒカル、てんちむ、ヘラヘラ三銃士、DJマルの“炎上軍”、さらに前年の大みそかで対戦したキックボクサーのHIROYAを引き連れ、歌いながら入場。試合開始直後は久保の鋭いキックで足を封じられると防戦一方となるも、見事なカウンターパンチをヒットさせると一気に形勢逆転。体重差を生かしたパンチを効かせると寝技に引き込み、するどい動きで腕ひしぎ十字固めを決めてみせた。勝利後にマイクを持つと「俺が負けると思ってたやつ、ざまぁみろ!YouTuberは強いんだ!」とRIZIN無敗キープを誇った。

●2022年
【1月1日】
久保が「嘘をつく人生は嫌だな。正直者が馬鹿を見るのか。騙されるより騙される方がいいのか」「自分は真面目に誠実に紳士に生きたい。色々疲れた。事の経緯とかも全部きちんと話したい」と意味深なツイートを投稿。その後、久保の関係者のツイッターアカウントから、久保とシバターが試合展開についてやり取りしていたと思われるLINE画像が投稿され(現在は削除)、“八百長疑惑”が広まる。

シバターも動画を投稿し、「久保戦において、一切の八百長はしておりません。試合が始まってから、終わるまで、常に全力で勝ちに行ってました」と疑惑を否定。LINE画像についても「捏造なんじゃないですか?誰が何のためにああいった画像を作ったのかわからないんですが、LINE乗っ取りなのか、捏造だと思うんですけどね」と主張した。

【1月2日】
久保は親交のある“青汁王子”こと三崎優太のYouTubeライブ配信に電話出演し、三崎から「八百長はあった?」と聞かれると、「八百長というか台本を持ちかけられた」と告白。シバターからインスタのDMで「顔に打撃を受けると体がしびれる」ため試合を棄権すると伝えられ、その後に電話で「1ラウンドは顔を殴らないで、蹴りはいい」「それをのんでもらえないなら、辞退します」と持ちかけたという。

 久保は、シバター戦の前に話があった試合が消滅しており、自身のスポンサーがすでに動いている、チケットを買ってくれているファンがいる、妻のサラが入場パフォーマンスの練習をしていることなどから、なんとしても試合を実現させるために、シバターの要求を受けれる決断をしたと語った。また、シバターが娘や妻など家族の話を出されたことで「僕の中で、ちょっと揺さぶられてしまったというのがあった」と吐露し、試合前日に流出した「1ラウンドは流し、2ラウンドに台本なしの真剣勝負」というLINEが送られてきたことを明かした。

【1月3日】
深夜に久保は自身のYouTubeに「大晦日、久保優太の真相をお聴きください。」と題した動画を公開。「今回、RIZINの大みそかの八百長疑惑についてこのような騒ぎになってしまって本当に申し訳ございません」と謝罪した。詳細は今後説明するとしながら、「今回、情けない話ではあるんですけど、シバターさんの陽動作戦というか…。SNSというか、直接のお電話とかを通じて、自分自身が100%の気持ちを作れずにリングに上がってしまったのが原因だと思っています」と敗因を分析。試合に至った経緯を改めて説明し、「強迫観念にかられた」と語った。

今回の試合は「RIZINは関係なく、自分とシバターさんの間であったこと」と主張し、「神聖なリングを汚してしまったという葛藤もあった」「自分自身、再びリングに立っていいのか、立つ資格があるのか、それを含めてきちんともう一度しっかりと考え直したいと思っています」と反省と謝罪を繰り返した。

【1月4日】
久保の主張を受けてシバターが動画を公開。「『1ラウンド目は手を抜いてください、2ラウンド目から本気でいきましょう』っていうあからさま、わかりやすすぎる嘘にだまされて。1ラウンド、手加減してお前負けたらしいな」と指摘し、「そんなの、そのYouTuberがいつも動画や試合で使う常套句じゃないか。まんまと引っかかって負けてるんだよ」と“第三者視点”で語りかけた。

さらに「負けた後に『実は台本があった。騙されたんです』と騒いでるらしいな。何やってるんだ、台本があったと発信したら、元K-1王者のお前がその台本を飲んだってことを認めることになるんだぞ。一度台本を飲んだ格闘家、もうどこの団体も使ってくれないぞ」と呼びかけ、「俺から提案がある」「一緒にパチンコ打たないか。俺がその道を用意してやる」「俺もお前も、格闘技からは足を洗おう」と“パチンコYouTuber”に転身することを持ちかけた。

久保の妻・サラもツイッターを更新し「今回の件は、自分の弱さが出ただけだと思う。優しさというのか、弱さなのか」「戦うと決めた後にシバターの作戦を心の中で受けた久保が悪いです。厳しいけどね。自業自得」と夫の敗因を指摘し、「学んで次進めば良い」と厳しい言葉をかけながらも激励した。

『RIZIN.33』のメインイベント「バンタム級トーナメント」で優勝した扇久保博正も動画で騒動に言及。「皆さんに言いたいのは、あの試合は僕らとは別枠だと思っているので、同じものだと考えないでほしいなと思います」と怒りを込めて表明。「対戦相手と(試合前に)LINEするのはあり得ないことなので、そこも、論外だなと。仮にそういう打ち合わせをしていたとしても、ダマされて負けたと言ってしまうのは、すごくダサいなと思います」と、久保を一刀両断した。

さらに、久保のコーチの宮田和幸氏も動画を投稿し「セコンドなので言ってほしかったというのはもちろんあるんだけど。でも言ったらね、試合をさせなかったというか、させてそのまま八百長と言うか出来レースなしで1ラウンドから行こうって、相手に合図してやってもよかったと僕は思っているんだけれど」と心境を告白。シバターについて「個人的にはもう(RIZINに)使ってほしくないと思っている。嫌でしょう。こっちが真剣にやっているのに」と嫌悪感を示した。