落語家の瀧川鯉斗、歌舞伎役者の中村壱太郎が、ファッション誌『with』2月号(講談社)に登場。伝統芸能のホープとして注目される2人が、リアルな迫力でファンを獲得する“舞台沼”の魅力を紹介する。

【写真】インパクト大!歌舞伎座正面で見得をきった中村壱太郎

 元暴走族の総長という異色の経歴と、見る人を引きつける圧倒的な華で落語界を引っ張る、令和の噺家・真打ち、瀧川鯉斗。元々俳優志望だったが、「これこそ究極の一人芝居だ」と感動し、沼に落ちていったという落語の世界。総長を引退し上京、落語の出会い、そして、初心者でも面白い演目などを紹介する。

 都内のスタジオに、「おはようございますー!」とハイセンスなコートスタイルで登場した鯉斗。“元暴走族の総長”という経歴ということもあり、スタッフも緊張感を持っていたが、第一印象は……優しいイケてるお兄さん。感じ良くスタッフ全員にあいさつし、甘いものが好きで、差し入れのバームクーヘンをヘアメイク中に気に入ってパクリ。そしてヘアメイクが済むと、5分程度でささっとで自らの着付けで着物姿に。

 着物姿でカメラの前に立つと、さすがのオーラで圧倒。シンプルな背景にただ立っているその姿が美しく、「華」を感じさせた。スターには引きつける力がある、そんなことが説明不要に伝わる写真が撮影された。

 インタビューでは、なぜ自分自身が落語の沼にハマったのか、暴走族から落語という世界に入って苦労したことなどのエピソードから始まり、最後は人柄が見えるプライベートな話題も。その中でも盛り上がったのは、車の運転について。何気なく車の話になった時、「本当に運転が上手くてびっくりします!」とマネージャーが切り出し、「この角度の駐車、バックで攻めるんですか!?というところも、平気な顔してバックで行きますよ」と鯉斗のハンドル捌きを大絶賛した。

 

また、壱太郎は人間国宝である四代目坂田藤十郎を祖父に、歌舞伎俳優の四代目中村鴈治郎を父に持ち、母は日本舞踊吾妻流宗家の二代目吾妻徳穂という、日本の伝統芸能界のサラブレッド。歌舞伎俳優として活動する一方、2014年には吾妻徳陽として吾妻流七代目家元を継承。さらに、コロナ禍にはYouTubeチャンネル『かずたろう歌舞伎クリエイション』の開設や、伝統芸能とアートを融合させた映像作品『ART歌舞伎』を企画するなど、その画期的かつ型破りな行動力が話題になった。

 インタビューではコロナ禍で揺れる演劇界でなにを思い、伝統芸能のバトンをつなぐ者として舞台に立ち続けているのか、胸の内に迫る。また、観劇してみたいけれど、なにから観ればいいかわからないという、歌舞伎ビギナーに向けて歌舞伎の魅力と楽しみ方もナビゲート。撮影は慣れ親しんだ歌舞伎座施設内にて敢行。実際に誌面に掲載されている、歌舞伎座正面で見得をきったカットは壱太郎自ら提案して撮影したもの。あまりの迫力に現場スタッフからは自然と拍手が起こってた。