2018年7月、広末涼子の映画デビュー作『20世紀ノスタルジア』(1997年)等の監督・原將人の自宅(京都・西陣)が不慮の火事で全焼し、すべての家財道具と映画フィルム機材が焼失した。その火災当日の模様とゼロからの再起を、当事者自らが記録したドキュメンタリー映画『焼け跡クロニクル』が、来年(2022年)2月に東京・シネスイッチ銀座と、作品の舞台でもある京都のアップリンク京都にて上映されることが決定した。

【画像】焼け跡から救い出されたフィルム

 出火原因は不明。原はやけどを負って入院、残された家族は公民館へ避難。明日着る服も、帰る家もなく、映画監督の命である作品は燃え、生活するのに必要なものを何もかも失った。入院した原に代わり、妻のまおりが家族の様子をスマートフォンで記録した。共同監督を務めた原將人、原まおり夫妻のコメントは下記のとおり。

 同映画は11月30日まで、MotionGalleryにてクラウドファンディングを実施中。集まった資金は映画の完成費用、全国での劇場公開に向けた配給・上映費用として使用する、としている。

■監督:原まおりのコメント
 わたしたち家族は、火事で非常につらい思いをしました。悲惨な状況のまま、人生を不幸のままにしていてはいけないと、そのことを映画を介して考えました。シナリオもない、記録素材の断片を、原とふたりで編集し続け、家族と追撮しながら、ようやく11月15日に編集が完成しました。支援者の方々が増えるたびに、『焼け跡クロニクル』の映画的な骨格が強くなるような気がして、この映画を作りなさい、と言われているような気がして、励まされながら作業が進んでいきました。わたしたちに手を差し延べ、ご支援いただけるなんて、恐縮です。涙が出ます。支援者の方が増えるたびに、原とふたりで拍手&歓声をあげて感謝しながら、よし、がんばろう!と、やってきました。そして今、わたしは大声で叫びたい。「上映していただける映画館が決まりました!」。机上の空論ではなく、本当に上映していただける映画館が決まりました。今、とにかく、この完成した映画を誰かに観てほしくてたまりません! ここまで、自己資金で頑張ってきました。編集が完成しましたので、次は、整音やグレーディング作業の方々に映画をお預けしなくてはなりません。11月30日までクラウドファンディングでその支援を募ることができます。どうぞ、どうぞ目標金額を達成させてください。映画館でこの映画が上映される夢を一緒にみてください! よろしくお願いいたします。

■監督:原將人のコメント
 火事にも負けず、(その後の)夏の猛暑にも負けず、全てを失った喪失感にも負けず、映画を作りました。それが『焼け跡クロニクル』です。でも、私の入院中、妻、まおりがスマホで回していてくれなかったら、焼け跡から焼け残った8ミリフィルムを救い出していなかったら、この映画は無かったのです。すべてを失いましたが、もっと大きな未来を得ようとしています。私たち家族だけでなく、みなさんの財産になるような映画が、もう一息で完成しようとしています。どうか、クラウドファンディング、応援してください。

■公式サイト
http://www.yakeato-movie.com