テレビプロデューサー・佐久間宣行氏がパーソナリティーを務めるニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン(ANN)0(ZERO)』の番組イベント『佐久間宣行のオールナイトニッポン 0(ZERO)リスナー大感謝祭 2021 ~freedom fanfare~』が、11月12日に東京国際フォーラム・ホールAで行われる。

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 同所を会場とした同番組のイベントは本来、今年1月11日に行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止に。急遽仕様変更されて同11日に配信ライブとして実施され、今回、満を持して“約束の場所”でリベンジを果たすことになる。

 本イベントの企画を立案した仕掛け人が『ANN』元チーフディレクターの石井玄氏だ。

 2011年にニッポン放送系列のラジオ制作会社サウンドマン(現ミックスゾーン)へ入社し、ニッポン放送『オードリーのANN』、『星野源のANN』『佐久間宣行のANN 0』などのディレクターを歴任。2020年にニッポン放送へ転職してからはエンターテインメント開発部のプロデューサーとして、番組関連のイベント開催やグッズ制作に携わっている。そんな石井氏に、自身が手掛ける本イベントや、佐久間氏との交流などについて聞いた――。

■本多劇場から始まった佐久間氏の番組イベント。東京国際フォーラム・ホールAを経てゆくゆくは武道館に?

――はじめに、イベントを直前に控えた今の心境を教えてください。

『佐久間宣行のANN 0』がスタートした当初、イベントをたくさん開催し、佐久間さんにどんどん大きいステージに立ってもらうという構想がありました。最初のイベントは2019年10月に、佐久間さんが演劇好きということで下北沢の本多劇場で行いましたが、いずれは武道館で…なんていう目標を、実は掲げていたりもして。そういった意味で、東京国際フォーラム・ホールAは必ずステップとして押さえておきたい会場でしたから、ようやくイベントができると思うとうれしいです。当日会場に集まる5000人のリスナーを目の前にして、見た目は普通のおじさんの佐久間さんがどんなトークをするのか、僕自身、今からすごく楽しみにしています(笑)。

――東京国際フォーラム・ホールAでのイベントは本来、今年1月に開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になってしまいました。

時間をかけて準備してきたものが直前でなくなってしまい、また、コロナ禍で苦しい状況にあるイベント業界を少しでも盛り上げたいという気持ちもあったので、中止が決まった時はかなりへこみました。でもその直後、「配信なら何とかならないか」と思い立ち、オンラインイベント『佐久間宣行のオールナイトニッポン0 リスナー小感謝祭2021~Believe~』として開催することになりまして。正直なところ、東京国際フォーラム・ホールAのイベントが中止になった分の赤字を少しでも補填できればいいと考えていたのですが、その想像をはるかに凌駕するほどの人が見に来てくれて、最終的にチケットが1万7000枚も売れたことには本当にびっくりしました。改めて、これだけの人が応援してくれているんだと実感しましたし、リスナーってすごい!と感じましたね。

――配信イベントは、星野源さんも視聴されたようですね。

そうなんですよ。あの時、「せっかくやるからにはいろんな人に配信を見ていただき、話題にしてもらいたい」と考え、星野さんにもチケットをお渡ししたんです。そしたら、実際に見てくれて「あのイベント、すごく良かった」と言っていただき、結果として、先日開催した『星野源のANN』初の番組イベント『星野源のオールナイトニッポン リスナー大感謝パーティー』につながりました。イベントには佐久間さんにもゲスト出演してくれて、『オールナイト』の“地続き感”が出せて面白かったんじゃないかと思います。

――先日、今回のイベントに先駆けて、アニメ『ONE PIECE』とコラボした番組公式グッズが発表されて話題となりました。人気アニメとコラボに至ったのは、どういった経緯からでしょうか?

もともと僕も佐久間さんも、『佐久間宣行のANN0』の放送作家さんもディレクターさんもみんな『ONE PIECE』が大好きで、なんとかコラボグッズを出せないかと以前から虎視眈々と狙っていたんです。そんな時に、たまたま別のお仕事でご一緒したキャラクターグッズの製作実績がある業者さんを介して東映アニメーションさんにお話を持ち掛けたところ、許諾をいただけちゃったという。すごくとんとん拍子に話が進んでいったので、きっと、先方のどこかのセクションにリスナーがいるんじゃないかと見ています(笑)。

(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

――今や『ANN』ブランド屈指の人気番組となった『佐久間宣行のANN0』ですが、意外な反響があるようですね?

取締役や管理職のディレクター経験者の方たちから「『ANN』とはこういうことだ」とすごく褒められました(笑)。「芸人さんやアーティストさんがしゃべるのはもちろん『ANN』の一面ではあるけど、わけのわからない人にしゃべってもらうことこそ『ANN』だ」と言われたんです。たしかに、「誰がしゃべってもいい」ということは『ANN』の大前提としてあるし、『ANN』2部に関して言えば、いろいろな人を発掘していくのが伝統なんですよね。そういった意味で、『佐久間宣行のANN0』は、普通のサラリーマンのしゃべりを面白がって、放送を成立させているという点で、オールナイトニッポンらしさ全開の番組だと思います。

――佐久間さんとプライベートでの交流はあるのでしょうか?

何度かご飯に連れて行っていただいたことがあります。佐久間さんとの会食は、演者と作り手というより、同じ業界の先輩・後輩としてご一緒する感じなんです。特別アツい話をするわけでもなく、いつもたわいもない話をするんですけど、僕が以前勤めていた制作会社「ミックスゾーン」を退職する時の会話は特別印象に残っています。僕が「会社を辞めます」と伝えたら、「石井って何歳だっけ?」と聞かれて。「34です」と答えたら、「そうか。それくらいの時は悩むんだよ。俺も34、5歳の時、めっちゃ悩んでた。今また44歳になって、めっちゃ悩んでんだよ」とおっしゃっていました。その時は知りませんでしたが、今思い返せば、あれはテレビ東京を退職するかどうかの悩みだったと思います。

佐久間さんと僕の年齢差は大体10歳ぐらい。業界問わず、仕事の節目は10年単位でやってくるんじゃないですかね。たとえば、新卒から10年働けば一通りの業務を覚えて「次はどうしよう」となり、20年働けば、今度は出世・昇進で今までとガラッと違う仕事を任せられる可能性が高くなる。佐久間さんもテレビ東京に入社されて20年以上が経ち、現場を離れて管理職になるか、フリーに転身するか迷われていたわけで。そういった意味で、なんとなく境遇が自分と重なるところもあり、佐久間さんには10個上の先輩としての背中を見せてもらっているような感覚があるんですよね。

■次なるラジオイベントの狙いは「親和性のあるパーソナリティー同士を組み合わせたい」

――最近、特に印象に残ったイベントを教えてください。

最近だと、10月20日にトータルテンボスさん、銀シャリさん、蛙亭さんの3組合同で開催した『トータルテンボス×銀シャリ×蛙亭ぬきさしならナイおトぎばなし亭!』がすごく面白かったです。ニッポン放送でポッドキャストの番組をやってるだけしか共通点のない3組でイベントをしたわけですが、普通のお笑いライブだったら絶対に集まらない3組で、すごく新鮮でした。

あとは、10月9日に日本青年館ホールで行った水溜りボンドの『水溜りボンドのオールナイトニッポン0(ZERO) リスナーアミーゴフェスティバル ~Remember Me~マラカス/チェーンソー』。僕がニッポン放送に入社してすぐの去年の8月に提案した企画が佐久間さんと水溜りボンドのイベントで、2つとも今年1月に実施する予定でしたが、新型コロナの影響で延期になっていました。立案から実現まで都合1年以上かかっているからこそ、どちらのイベントに対しても思い入れはひとしおなんです。特に水溜りボンドの場合、放送が月一回になったり、いろいろあってトミーくんが活動休止になってしまいましたから、残ったカンタくんとスタッフでものすごく苦労して作り上げたイベントということもあって、無事に終えられた時にはとても感動しましたね。個人的にはこのイベントが今後、トミーくんが復帰するストーリーを描くきっかけになればいいなと思っています。

――今後はどのようなイベントを仕掛けていこうとお考えですか?

トータルテンボスさん、銀シャリさん、蛙亭さんのイベントでもそうでしたけど、今後は親和性のあるパーソナリティー同士を組み合わせるイベントに力を入れたいですね。今、「オールナイトニッポン」では、『YOASOBIのオールナイトニッポン X』にCreepy Nutsがサプライズで登場したり、『星野源のオールナイトニッポン』にオードリーの若林(正恭)さんが出演したりと交流が多いので、組み合わせの選択肢はいろいろあるかなと考えています。

(写真・文 こじへい)

●『佐久間宣行のオールナイトニッポン 0(ZERO)リスナー大感謝祭 2021 ~freedom fanfare~』
・日程:2021年11月12日
・会場:東京国際フォーラム・ホールA
・時間:開場 午後6:00 開演 午後7:00

■チケット料金:
・会場チケット:7800円
・ライブ配信視聴券:3000円
 →Go Toイベント割引価格:2400円
※アーカイブ期間:11月28日 後11:59まで