映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)のメガヒットで映画界の歴史を塗り替えたマーベル・スタジオが、2021年に再始動。このたび、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)を立ちあげたプロデューサーであり、マーベル・スタジオ社長のケビン・ファイギがオンラインでインタビューに応じた。

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 2021年、マーベル・スタジオは、ディズニーの公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)のオリジナルシリーズ『ワンダヴィジョン』にはじまり、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『ロキ』、『ホークアイ』(11月24日スタート)、映画『ブラックウィドウ』、『シャン・チー』、そして11月5日公開の『エターナルズ』と、怒とうの勢いで新作を世に送り出している。

 映画『アイアンマン』(2008年)から始まったMCU作品は、映画が公開されるたびに話題となり、多くのファンを獲得してきた。作品ごとに監督が違うのに世界観が統一されていて、ヒーローから悪役、ちょい役まで魅力的なところがハマってしまう理由の一つ。これまでのキャスティングのポイント及び、今後のMCUを担う人材選びで考えていることを聞くと、ケビン・ファイギは次のように答えた。

 「マーベル・スタジオが最初に決断したこと、それは、アイアンマン/トニー・スターク役にロバート・ダウニー・Jr.を起用することだった。それはとてもうまくいったと同時に、非常に高いハードルになってしまった。ロバート・ダウニー・Jr.のような素晴らしい俳優を最初に選んでしまったことで、その後に続く作品のキャストの多くは、彼となんらかの形で共演することになる。対等に張り合わなくてはいけないんだから、俳優たちの方が大変だろうな、と思っていました。私たちとしては、人気や知名度ではなく、キャラクターにとって最適かつ最善の人物を選ぶ。それはこれまでも、これからも変わりません」。

 ロバート・ダウニー・Jr.はアイアンマンを卒業したけれど、彼からMCU作品が始まった事実はこの先も変わらない。キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース役のクリス・エヴァンス、ソー役のクリス・ヘムズワース、ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソン、ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチ、ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマン、ニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソン、サノス役のジョシュ・ブローリンなど、結果的にすばらしい俳優たちが参加し、MCU作品を経て、さらにブレイクしていった。そして、新作ごとに『ブラックウィドウ』エレーナ役のフローレンス・ピューや『シャン・チー』ショーン/シャン・チー役のシム・リウなど、魅力的な仲間を増やしている。

 さらにケビン・ファイギは、ディズニープラスのオリジナルシリーズの存在は、MCUワールドにとってかなり好都合に思っているようだ。

 「ディズニープラスのオリジナルシリーズでMCUワールドをさらに整えることができます。ホークアイ/クリント・バートン役のジェレミー・レナーはオスカーにノミネートされたこともある素晴らしい俳優ですし、『ワンダヴィジョン』のポール・ベタニーとエリザベス・オルセンも、『ロキ』のトム・ヒドルストンも、皆、才能あふれる俳優たちが演じてくれていますが、彼ら演じるキャラクターが常に成長して、進化して、変化していくところを、いろいろな作品を通して描いていこうと思っていますし、それを楽しんでいただけると思います」。

 ディズニープラスで24日から配信開始となる新作『ホークアイ』は、アベンジャーズ創設メンバーとして『アベンジャーズ』(12年)から本格的に登場し(初登場は11年の『マイティ・ソー』)、常人ながら高い身体能力と洞察力、冷静な判断力、武器の弓の扱いにおいては驚異的な命中率で活躍してきたホークアイが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の戦いの後、アベンジャーズを辞めて家族と平和なクリスマスをNYで過ごそうとした矢先、自身の暗い過去に関わるある事件に巻き込まれてしまうストーリー。これまでも情に厚く、家族思いな一面が描かれてきたが、『ホークアイ』では「さらに違った一面を描くことができた」とケビン・ファイギは自信をみなぎらていた。個性あふれるキャラクターたちが“成長、進化、変化”をしながらMCUワールドはどこまでも拡大していくに違いない。