落語家の三遊亭栄馬(本名:足立建比古・あだちはつひこ)さんが、9月29日午前2時10分、急性心筋梗塞のため、埼玉県内の病院にて死去した。77歳。2日、落語芸術協会が訃報を伝えた。

 三遊亭栄馬さんは、1944年9月7日生まれ。大分県臼杵市出身。1967年に三遊亭小圓馬へ入門「三遊亭栄馬」 となる。1971年に二目昇進、1981に年真打昇進。1976年、NHK新人落語コンクール最優秀賞、1984年、第19回国立演芸場花形演芸会 銀賞。

 得意演目は「紺屋高尾」「百年目」「代り目」「かつぎ屋」「茄子娘」「長短」「野ざらし」ほか。古典落語の本格派、いぶし銀的存在として寄席に欠かせない演者が鬼籍に入ることになった。憮然としたようなつかみどころのない表情の奥に愛きょうが漂う魅力あふれる存在で、軽い新から大ネタまで変わらぬスタンスで鳴らし、自身の空気感で客席を満たす圧倒的な技量を持つ演者だった。また、音曲にも精通し、うたいの入る演目も得意とした。

 3年前から持病を患い入退院を繰り返しており、令和2年正月初席の顔付に入れるまでに回復したものの顔付後体調不良で出演できず、以降も寄席復帰を熱望しながら叶えることができなかった。客席出演は平成30年11月5日、東京・池袋演芸場の高座が最後の高座となった(演目「茄子娘」)。

 葬儀は、近親者にてきょう2日に執り行われた。