スリラー映画の最高峰『ソウ』の誕生から17年。過去シリーズをアップデート&リセットした《完全なる新章》となる映画『スパイラル:ソウ オールリセット』(公開中)。本作の最大の謎である、スパイラル(渦巻き)模様が採用された理由について、『ソウ2~4』&本作のメガホンを取ったダーレン・リン・バウズマン監督が答える。

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 「ソウ」シリーズ最新作ながらも、タイトルから「ソウ」を外し、新たに『スパイラル:ソウ オールリセット』と銘打たれた本作。ポスタービジュアルには、“ジグソウを凌駕する猟奇犯”が犯行現場に残すスパイラル(渦巻き)模様が、のこぎりの歯状に巻かれて不気味な存在感を放っている。何故この不思議模様が採用されたのか。

――本作で一番印象的なシンボル:スパイラル(渦巻き模様)がとても不気味です。何故このデザインが採用されたか、経緯を教えていただけないでしょうか?

【ダーレン・リン・バウズマン監督】最初脚本のタイトルは、「オーガンドナー(臓器提供者)」だった。インパクトある仮タイトルだったので、あまり「ソウ」の世界観と密接に関連づけた方向性ではなかったんだよ! なので「ソウ」シリーズというのが、何となく伝わるような線を目指していったんだ。企画が進むにつれて、“やはり「ソウ」シリーズのファンにちゃんと訴えかけるもの”をという意見が出てきて、何か象徴的な物を入れていこうということで、最終的にこのスパイラル(渦巻き模様)になったんだよね。

 見たら“あ、ジグソウか!”という風にはならないけれども、なんとなく“「ソウ」シリーズなのかな”と感じる、いい塩梅だと思ったんだ。ビリー(ソウシリーズに登場する人形)の頬っぺたにも、このスパイラル(渦巻き模様)はあったし、今まで出てきたトラップにも、スパイラル仕掛けのものとか存在するから、シリーズのファンだったら“ああ~そういうことか”とわかるはず。良い感じのシンボルマークなので、最終的に決めたよ。加えていろいろな意味合いが込められているが、それは本編を見て真相を確認いただきたいね!

――製作総指揮、主演を務めるクリス・ロックの反応はいかがでしたか?

【バウズマン監督】“いいんじゃない!”という感じだったよ。クリスはいろんなところに突っ込んで、作品を一緒に作ってくれるんだよ。脚本の草案にも関わってくれたしね。実際企画段階のときは、ホテルに缶詰になって4回か5回話し合っていく。それぞれのシーンが完璧に仕上げられるようにということで、すごく話し合いを重ねていったんだ。

 役割分担的なことを言うと、キャラクターの造形に関してはクリスが関わってくれて、トラップシーンやホラー要素に関しては“君らに任せる”と言う感じだったんだ。それは撮影現場に行った時に、あえてトラップがどんな風になるかというのは見せずに、クリスにびっくりしてもらいたいというのがあったし、彼もそういう意図があったかと思うよ。あんまり情報を与えない方が、カメラが回った時の彼のリアクションがリアルだったんだ。

――衝撃のラストでしたが、なぜあのような結末にしたのでしょうか。また続編にも期待して良いのでしょうか

【バウズマン監督】当然ながら“続編を作れるといいよね!”という、心意気ありきで今回の作品を作っているんだよ(笑)。なのでスタッフ、キャストもカムバックしたいはずだし、僕も声がかかれば監督をしたいと思っている。でもこれは観客に委ねるしかないので、なんとも言えないよね(笑)。どれだけヒットしたかによってくると思っているし、残念ながらコロナ禍の中で公開される作品だしね。

 ただこの苦境の時代において、(アメリカでは)ストリーミング配信ではなく、劇場だけで公開出来た数少ない作品なんだ。その結果どうなるかは言えないけど、この猟奇犯の物語を語り続けていきたい気持ちがあるよ。オリジナルの『ソウ』では、ジグソウはほんの一瞬しか出てこなかったよね? だけど続編がどんどん作られていき、彼の歴史がひも解かれていった。最新作に登場する猟奇犯の、歴史をひも解いていければとてもうれしい気持ちになれるよ!