イタリアで開催中の「第78回ベネチア国際映画祭」で現地時間4日、アウト・オブ・コンペティション部門に選出された、エドガー・ライト監督4年ぶり最新作『ラストナイト・イン・ソーホー』(12月公開)のワールドプレミアが行われ、レッドカーペットでの写真と記者会見のコメントが到着した。

【画像】そのほかのレッドカーペットやフォトコールでの写真

 本作は、『ジョジョ・ラビット』で脚光を集め、M・ナイト・シャマラン監督最新作『オールド』にも出演する新鋭トーマシン・マッケンジーと、Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』でゴールデングローブ賞ミニシリーズ/テレビムービー部門の主演女優賞を受賞した若手女優アニャ・テイラー=ジョイが共演。ロンドンの異なる時代に存在する2人の若い女性が、ある恐ろしい出来事によって、それぞれが抱く“夢”と“恐怖”がシンクロしていき、同じ場所で異なる時代を生きる二人が出会ったときに何かが起きる、エドガー・ライト監督が60年代ロンドンとホラー映画への愛を込めて作り上げたタイムリープ・サイコ・ホラー。

 ベネチアのレッドカーペットには、エドガー・ライト監督、アニャ・テイラー=ジョイ、マット・スミス、マイケル・アジャオ、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ(脚本)が集った。

 公式上映にあわせて行われた記者会見でエドガー・ライト監督は、本作のテーマついて「過去を理想化するのは危険だということです。時が経つに連れ、その時代を知らない人々が当時の良い面ばかりに目を向けるような傾向があると思います。例えば、60年代はファッションやカーナビー・ストリートの時代と言われるようになり、それがオースティン・パワーズの華美な衣装のようなものへと落ちていくわけです。でもよく考えてみると、今現在に起きている悪いことというのは、すべて当時にも起きていたことなのです」と、コメント。

 本作を彩る音楽については「私が子どもの頃に聴いていた音楽といえば、両親が持っていたレコードでした。60年代のものばかりでしたが、本当に夢中になって聴いていました。私にとっては、過去に連れて行ってくれるタイムマシンのようなものです。まさにこの映画と同じようにね。これらの曲は私にとってはとても大きな意味を持つものですが、この映画では特に、哀愁のあるエモーショナルな曲を使いました。一気にその頃に戻った気分になれるから、脚本を書いているときも、ずっとその音楽を聴いていました」とこだわりを明かした。

 アニャ・テイラー=ジョイは、本作で演じた60年代ロンドンで歌手を夢見るサンディ役について「居場所を見つけるための(仲間に入るための)苦労というのは、学校に通い始める時や新しい職場に就く時など、誰もがいつか経験する普遍的なことだと思います。私も最初は映画業界に知り合いがいなかったので、サンディの“この世界の一部になりたい”という気持ちには特に共感できました」と話した。

 ファッションデザイナーを夢見る主人公エロイーズを演じた、トーマシン・マッケンジーとの共演については「私たちの間に姉妹のような絆がすぐに生まれたのは、本当に嬉しい偶然でした。新たな仕事が始まるときはいつも、相性の良い人と一緒になれるように願うものですが、今回はすぐに仲良くなれました。私たちは互いのことをとても大切にする最高のパートナー同士となりましたし、そんな相手とずっと一緒に仕事ができたのは素晴らしいことでした。この映画では彼女が動かないと、私も動けません。そのおかげで、お互いにとても優しい気持ちで接することができたのだと思います。彼女は本当に素晴らしくて、どんなにほめてもほめ足りません」と、振り返っていた。