お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔が出演したBS12トゥエルビのスペシャル番組『村本大輔はなぜテレビから消えたのか?』が、『第11回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード』のドキュメンタリー部門の最優秀賞を獲得。最優秀6部門の中から選出されるグランプリにも輝いた。7日に都内で行われた授賞式に、村本が出席し、受賞の喜びを語った。

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 2013年の漫才コンテスト『THE MANZAI』で優勝し、テレビに引っ張りだことなった村本。一方で、原発や沖縄の基地問題などを漫才のネタにし始めた2017年ごろからテレビ出演が激減。2020年のテレビ出演はたった1本だった。福島や沖縄などに足を運び、生の声を聞いて回る。そして、“笑い”に変え続けた村本に番組は密着。村本がテレビから消えた理由を関係者に取材。見えてきたのは、テレビの制作現場に漂う空気、そして社会におけるお笑いの役割と可能性。彼はなぜテレビから消えたのか? 村本大輔という芸人を通して、テレビというメディアを見つめ直す番組となっている。

 審査員の音好宏氏は「私自身は村本さんの笑いがグサって来るかは、さておいて…」と講評したことを受け、開口一番に村本は「すみません、グサっと刺さらなくて」とボケて笑いを取る。製作したドキュメンタリージャパンの日向史有ディレクターによると、企画立案から放送まで3年かかったという。放送する予定だったテレビ局が急きょ番組の製作をストップしたことが原因で、そこから放送する予定もない中で村本を追い続けて、珠玉のドキュメンタリーを作った。

 最優秀賞という評価を受けたことについて、村本は「作品を作ったのは日向さん。普通のことをやっているだけで、うまく撮ってくれた。ブスが篠山紀信に上手に撮ってもらったぐらいのレベル」とトークした。

 そして、当初は地上波のテレビ局からのオファーだったことを改めて説明。アメリカでスタンダップコメディーをすることについて、1時間の特番を放送する予定だったが「渡米の2週間前に番組がなくなった。その理由がツイッターで僕が『大麻を合法化した方がいい』と発言した。そしたらテレビ局の人が『彼を使えない。制作費も出せない』と。1ヶ月、アメリカでスタンダップコメディーをやる予定もすべてなくなった。普通は諦めるんですが、彼らは『だったら絶対にいい作品を撮ってやる』と。流す番組が決まっていないのに、自分たちの会社の予算だけで、アメリカに個人的に行ったらアメリカまで来て、福島や沖縄まで追いかけきた。流す予定がないのに、ずっと撮り続けてきた」と撮影期間を振り返る。

 さらに「挙句の果てに、YouTubeで流してもアクセス数が、すごく少ない。何回も『大丈夫ですか?』と言っても、どんな時でもあちこち着いてきてくれた。そういったところを見ていた。こういうふうに大きな賞を取ったのがうれしくて。おめでとうございます」と日向ディレクターを祝福。ただ、これで終わる村本ではなく「激減って言われているけど真実は自分からテレビの仕事をやめている。そういった発言して、どんどんなくなっているようなイメージを操作しているところに違和感を持ちましたけど…。物語を勝手に作るな、と」とニヤリ。「みんな物語を作り上げているので、何も言いませんが」と続けて笑わせていた。

 最後は「ホントはね、テレビ局をバーンと名指しして言ってやろうと思ったけど、こんな晴れの日に名前は言いません」と話した直後に「その局の番組も僕の受信料から作られているんですけどね」と公共放送であることを匂わせ、関係者を苦笑いさせていた。