俳優の稲葉友(28)が、来年春公開予定の映画『恋い焦れ歌え』で自身初の長編映画の主演を務めることが決定した。

【場面カット】生徒に向けて熱弁する稲葉友の教員姿

 稲葉は、2010年にドラマ『クローン ベイビー』(TBS)にて俳優デビュー。その後、『仮面ライダードライブ』(2014年、テレビ朝日)などに出演して人気を集め、『磯野家の人々~20年後のサザエさん~』(2019年、フジテレビ)で波野イクラ役を好演し、トレンド入りもした。俳優デビュー11年目で本作が映画初主演となる。

 監督・原作・脚本は、映画『プリテンダーズ』(10月16日公開)や、連続ドラマ『おじさんはカワイイものがお好き。』(2020年、読売テレビ)などで知られる熊坂出氏。稲葉とは本作で初タッグとなる。

 稲葉が演じるのは、清廉潔白な小学校臨時教員の桐谷仁。正教員を目指してかれこれ10年になり、同い年の妻との関係も良好。最近、川崎の中島小学校に臨時教師として赴任してきたが、生徒からのアンケート結果も上々で正規教員の道も見えてくるなど、プライベートも仕事も充実し、にこやかに過ごす日々。しかしある夜突然、恐ろしく絶望的な事件が彼を襲う。人生が一変した彼の前に現れる謎の男。抱えた“トラウマ”を克服するためさまよい続け、たどり着いた先には…。深い傷を負った男たちが再生するための葛藤、戦い。そしてその向こうにある真実の愛とは、という内容となっている。

 また、劇中で稲葉はラップとピアノを初披露。ピアノは幼少時に習っていたが、今回のために練習をしたという。ラップ監修を担当したのは、『戦極 MC BATTLE』『フリースタイルダンジョン』で知られ、小説、作詞、コラム執筆でも活躍するハハノシキュウ。物語でキーとなる初挑戦で初披露のラップシーンにも注目だ。

■稲葉友本人コメント
 脚本を初めて読んだ時、生々しく力強い物語に強烈に惹かれ、同時にこの作品の世界へ桐谷仁として飛び込む期待と怖さがふくらんでいきました。しかし、熊坂監督やスタッフさんたち、共演する俳優部の皆さんとお会いしてコミュニケーションを取らせていただく中で、丸裸になり自分の全てを懸けて臨もうと思えました。絶望も希望も憎悪も愛も、真っ向から描いた作品です。ぜひとも映画館で目撃してください。

■熊坂出監督コメント
 稲葉友さんは、ある種の象徴として捉われかねない仁という役を、世界中の傷だらけになった人達に対して最大の誠実さを持って背負ってくださいました。この映画は、社会制度によって肥大化してしまった自尊心や「絶望的な出来事」によってひどく傷つけられた肉体や精神を、さまざまな力を借りて回復し、そして成熟に至ろうともがく人達の物語です。しかし、深刻は敵だという軽やかな態度で、人の心の深い場所に届く娯楽映画を目指して創作中です。どうぞお楽しみに。