コロナ禍でおうち時間が増え、新たな趣味を持ち始めた人も多いだろう。なかでも、手軽に始められるガーデニングや家庭菜園は、幅広い年齢層から人気を集めている。自宅の庭に咲く花やスーパーで買った野菜を使い、自由な発想で独自の趣味を楽しみながらSNSで発信している2人に注目。趣味が心の癒しになっていたり、驚きや新たな発見に繋がっていったりする様子など、それぞれが心境を話してくれた。

【写真】「ティンカー・ベルの専属デザイナー⁉」紫陽花にダリア…、“妖精サイズ”の花ドレス作品の数々

■庭の花で作った“妖精サイズのドレス”、うつで休学中の作者「間違いなくいい影響」

 自宅の庭に咲く紫陽花やツツジなどの花びらで作った“妖精のドレス”の写真をTwitterに投稿し、話題を集める桃月さん(@fairy_dress_)。可愛らしくて独創的なドレスの数々に、「妖精の服飾デザイナーになれますね」「アリエッティが着てそう」「ティンカー・ベルの専属デザイナーが存在した!」などと多くの反響の声が寄せられている。

 桃月さんは小学生の頃からずっとガーデニングが趣味で、自宅の庭にもたくさんの花を植えている。そして、その庭に咲いた花を使ってドレスを制作しているという。「ほとんどは貯めたお年玉などで買って植えましたが、ツルニチニチソウは自然と生えてきたものですし、人から貰ったものや、物心ついた頃にはすでに生えていた植物もあります」

 子どもの頃から妖精が好きで、ずっと作ってみたいという思いはあったが、本格的に生花でのドレス作りを始めたのは今年の4月からとのこと。花びらをミニチュアのトルソーに貼り付けて作っている。とても繊細で緻密な作業であるようだが、ほとんどのドレスは15分から20分ほどで制作できるという。

 「トルソーに生花を両面テープで貼ったものが多いですが、実際に着られそうな構造が私の憧れなので、最近は不織布で小さなスカートの形を作り、それに両面テープで生花を貼り付けることもあります。また、アイビーという植物の葉っぱで作ったドレスは、両面テープを使わずに、草をぐるぐると巻いて葉っぱをとめています」

 Twitterには、薔薇、紫陽花、アイビー、つつじと、さまざまな花のドレスの写真が投稿されている。どれも華やかで可愛らしく、まさに“妖精のドレス”そのものだ。

 「それぞれに対する細かいイメージはありませんが、すべてにおいて生き生きと暮らしている可愛い妖精たちをイメージしています。花の“シルエット”や“可愛らしさ”を生かすことにはこだわっていますね」

 現在、大学への進学を目指しているという桃月さんだが、実はうつ状態になり、療養のために予備校を休学中でもある。そんな大変な状況のなか、花の鑑賞やドレス作りは癒しやリラックスを得られる、とても大切な時間になっているそう。

 「考えている時も作っている時もわくわくしますし、気持ちが和みます。病院の先生にも、土や自然に触れたり日光を浴びたりすることを勧められたので、間違いなく良い影響があると思います」

 スーパーで買ったイチゴ、メロン、スイカなどの種を採取しての栽培や、パイナップルやキャベツのクズを捨てずにもう一度栽培する“再生栽培”の記録を配信している、のりんごさんのYouTubeチャンネルが話題に。手間と愛情をかけた数々の動画には、「こんな大変な工程を500円くらいで美味しく頂いてるなんて…」「誰も不幸にならない優しい世界観の動画」「ありがたみが分かる」などと多くのコメントが寄せられている。

 「スーパーで買ったイチゴの種を植えて収穫しました」は640万回再生、「スーパーで買った玄米を発芽させて米を収穫!」は290万回再生と、YouTube動画は大きな反響を呼んでいるが、「再生栽培」を始めたのは2017年頃からで、これまでに約30種類くらい栽培している。中には、野菜や果物だけでなくスーパーで買った車エビを飼育することも。

 「一番思い出に残っているのは、玄米とキャベツですね。お米作りは、苗を田んぼに植えて育てるイメージがあって、まさか玄米から発芽したものをバケツで育てることができるとは思ってもいなかったので、とても驚きました。キャベツは、根っこが付いていないのに芯からまた結球(丸くなる)したので、感激しました」

 現在、登録者数16万人まで伸びているのりんごさんのYouTubeチャンネルだが、動画の投稿をし始めたきっかけは「松ぼっくり」だったという。

 「松ぼっくりから取った種で松を育てていたのですが、『これを動画にしたら時系列で見ることができてわかりやすいかな』と思ったのがきっかけです」

 「スーパーで買った○○」といったタイトルから、一見「やってみた」系の動画なのかと思ってしまいがちでもあるが、実際にはとても手間と愛情が込められている。「育てていると、虫の被害に遭ったり、病気になったり、枯れたりすることもあるのですが、それらも含めて私の栽培記録だと思うので、そのときの私自身の気持ちを込めて、包み隠さずに動画にしています」

 “再生栽培の魅力”については、「植物の“生命力の強さ”を感じることができるという点」だとのりんごさんは語る。「今後は、再生するのが難しそうな野菜に挑戦してみたい気持ちもあります。例えば、白菜を結球(丸くする)させてみたいという思いはありますね」