女優でタレントの黒柳徹子(87)と、人気グループ・ジャニーズWESTの藤井流星(27)が、9月30日から東京:EXシアター六本木で上演される朗読劇『ハロルドとモード』に出演することが決定した。黒柳は、昨年の第一弾公演から引き続き、79歳のチャーミングな女性モード役、藤井は、昨年の生田斗真からのバトンを受け、黒柳演じるモードに恋する19歳のやんちゃな少年ハロルド役に起用された。このほか、森川葵、花組芝居の小林大介、石丸謙二郎、高島礼子といった顔ぶれによって、型破りな二人の生き様と恋模様を描く。

 1971年にアメリカで公開された映画版は、ブラックユーモアを随所にちりばめながら、年齢差のあるちょっと変わった二人のラブストーリーと、生きることの楽しさをコメディータッチで描き、世界中で熱狂的な支持を得た作品。その後もストレートプレイからドラマリーディング、ミュージカルと、キャストや形態を変え、幾度となく上演され、多くのファンに愛され続けている。

【舞台写真】『ハロルドとモード』2020年公演の模様

 そして2020年9月に、これまで数多くの舞台作品の脚本・翻訳・演出を手掛けてきたG2によって新たに脚本が書き下ろされ、朗読劇として上演。簡素なセットで役者が台本を読み上げるというものではなく、舞台セット、衣裳、照明、ピアノの生演奏など意匠をこらし、朗読劇という枠組みを超えた作品創りが、好評を博した。今作は、黒柳はかつて観劇して以来かねてより出演を熱望しており、昨年、念願かなって初上演。今後も黒柳自身のライフワークとして定期的に上演される予定となっている。

 自分らしく生きる破天荒な79歳の女性・モードと、狂言自殺を繰り返す愛に飢えた19歳の少年・ハロルドという、真逆の死生観を持つ二人。共通の趣味である“赤の他人のお葬式への参列”で、何度か顔を合わせたことにより仲が深まり、ハロルドは次第にパワフルな生き方のモードに惹かれていく。周囲の人々は二人の交際にひどく反対するが、おかまいなし。生きることの楽しさをモードから学んだハロルドは、モードの80歳の誕生日パーティーを開くのだが…。

■キャストコメント

【黒柳徹子】
昨年の朗読劇は、私にとって初めてと言っていい経験でしたけど、皆さまの想像力をいっぱいにさせる、素晴らしいものだと知りました。装置がなくとも、動きがなくても、皆さまの想像力が、それをはるかに上回る、とわかったのです。
好評につき、今年もやらせていただくことにしました。おもしろいお婆さんモードと、青年ハロルドとのラブストーリーです。ハロルドは、お金持ちの息子ではありますが、孤独で、「人生、死んだ方がまし」と考えているような手のかかる青年です。でも、変わってるモードに対しては、心を許していきます。
昨年は、ハロルド役を生田斗真さんにやっていただきましたが、今回は、ジャニーズWESTの藤井流星さんにお願いしました。
私が、『ハロルドとモード』の舞台を最初に見たのは、1977年。モードを演じたのは、フランスの名優、ジャン=ルイ・バローの奥さんのマドレーヌ・ルノーでした。その後、文学座の先輩でもあった長岡輝子さんの舞台も見ましたが、笑いと涙が交錯して、とっても印象的でした。芝居が終わっても、私はずっと、泣いてたような気がします。そのころから、私は、モードの役を演じてみたいと思っていました。喜劇でも、最後には、泣く事もあるのです。ぜひ、ご覧ください。お待ちしています。


【藤井流星・ジャニーズWEST】
今回の出演が決まり、とてもうれしかったですし、朗読劇と聞き、驚きと新しい経験ができる事にワクワクしました。前回は事務所の先輩でもある生田斗真くんがやられていた役なので、同じ役を演じる喜びと同時にプレッシャーもあります。そして、黒柳さんとご一緒できることはすごく驚きました。小さい頃からテレビで拝見していた雲の上の存在というイメージで、まだ共演をする実感が湧いていないのですが、貴重な機会をいただけた事に感謝していますし、色々と学ばせていただきたいです。この作品は、最初は変わり者の少年とファンキーな老婦人に見えますが、その裏にはさまざまな事情もあり、話が進むにつれ見えてくる人間らしさや、モードが発する一言一言がぶっ飛んで聞こえるのですが、実際はすごく考えさせられるもので、そこが魅力だと思います。舞台は、映像と違いリアルタイムでお客さんの反応が返ってくるので、緊張感もありますが逆にそれが楽しくもありますし、毎公演、勉強になります。
朗読劇は初挑戦ですが、素敵なキャストの皆さんとご一緒出来る事が光栄ですし、すごく楽しみです。見に来て頂ける方に『ハロルドとモード』を楽しんでもらえるように頑張ります!

■上演台本・演出:G2コメント

朗読劇に全く興味はありませんでした。ですが、徹子さんの「どうしても『ハロルドとモード』をやりたい」という熱意に共感し、昨年、この作品を朗読劇として台本も新たに「今までにない朗読劇を」のスローガンのもと上演しました。たくさんのお客さまに喜んでいただきましたが、「朗読劇ではなく、普通の芝居を見ているようだった」という感想が圧倒的に多かったのが印象的でした。また私自身、徹子さんの演じたモードがあまりにもキュートすぎて心を奪われてしまうという事件も起きました。
今年、キャストを一新しての再演にあたり、ハロルド役には奇才(と私は勝手に思い込んでますが)藤井流星くんを迎えます。同じ台本・演出でも、作品に必ずや新たな息吹をもたらしてくれることでしょう。私も心を更地にして取り組む所存です。
キュートな装置、グラマラスな衣装、ハートフルな音楽、そして何よりも俳優の息の合ったやりとり、ちょっぴりブラックなジョークの連発に多いに笑っていただき、そして最後は……。
人間や人生についてピュアに感じることができる舞台、生きている素晴らしさを実感できる時間をお過ごしいただけるはず。