女優・福原遥の躍進が続いている。現在はドラマ『ゆるキャン△2』(テレビ東京系)で主演を務めているが、近年の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)や『教場ll』(フジテレビ系)出演時の評価も上々。今年2月の『ネクストブレイクランキング~女優編~』でも堂々の1位を獲得した。もともと、NHKの子ども向け料理番組で人気を得て、長年“まいんちゃん”として親しまれてきた福原。子役からのイメージを脱却するのは難しいと言われるが、“女優・福原遥”を直視するときが来たと感じる視聴者も多いはずだ。

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■子役時代に一世を風靡、今も出演の度に「まいんちゃんだ!」の声

 “まいんちゃん”とは、福原遥が子役時代に出演した子ども向け料理番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(NHK教育/2009年~2013年)の役名「柊まいん」からついた愛称。子ども向け番組とはいえ、福原の可愛らしさだけではなく、しっかりとした演技(調理)が大人の間でも話題となり、「俺は決してロリコンではないが、まいんちゃんは真剣にかわいいと思う」といった論議(!?)や、「あんな娘がほしい」「すごく美少女だと思う」といった羨望が巻き起こったのである。そのときのインパクトが強すぎたせいか、20歳を過ぎた今でも、福原がドラマに出るたびに「まいんちゃんが出てる!」「まいんちゃん、大人になった…」といった声がSNSやネットにはあふれている。

 福原は、“まいんちゃん時代”(10歳~15歳)後期の2012年からは、ローティーン向けのファッション誌『ピチレモン』(学研プラス)の専属モデルとして活躍。そして、“まいんちゃん後”の2017年には、テレビアニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』(テレビ朝日系)でプリキュアの声優を務めたり、2018年公開の映画『女々演』では映画初主演を果たすなど、順調に成長していくこととなる。

 その後も出演作は数多いが、“女優・福原遥”を世間に広く知らしめたのは、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』で見せた“ガチ泣き演技”だろう。同作で福原は、「敵に回すと一番の厄介」という恋愛体質かつ、ちょっと闇を抱えた女子高生・水越涼音を演じた。教師役の菅田将暉に激昂、叱責されるシーンでは顔をクシャクシャにして怯え、体が震えて涙(と鼻水)があふれ出てくる…といった迫真の演技を見せる。SNSでも、「あの顔はすごい。もはや演技かどうかもわからない」「胸ぐら掴まれて遥ちゃんマジで怖かったと思う」等々の反響が寄せられ、本人も自身のInstagramで「先生の言葉と表情に心が痺れました」と心情を吐露するなど、自他ともに認める鬼気迫る“泣き”だったのである。

 さらに今年1月放送のSPドラマ『教場ll』では、警察官を目指す訓練生の中でもメイン級の扱いで出演。女子生徒はみなショートヘアで、多くがフレッシュな顔ぶれの中、「女子生徒の区別ができない。唯一わかるのは福原だけ」といったツイートが相次ぎ、“まいんちゃん”の知名度が功を奏す形に。のみならず、「最初は教場の雰囲気や警察官役には合わないと思った。でも、だんだん顔つきが変化していった」「最後のシーンでは、初めに比べるととても凛としていた」「演技派の女優になりそう」など、劇中の人物が段階を追って成長する様子を自然に演じ、女優としての力量を見せた。

■“まいんちゃん”フィルターを外すことで、女優としての存在感を増す

 ほかにも、ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ)で個性的な役を演じていたほか、7月クールのドラマ、年内公開予定の映画など、出演が途切れることなく、順調に女優としての道を歩んでいるように見える福原。とはいえ、元子役が陥りがちな、子役時代の“呪縛”がないとは言えない。「同情するなら金をくれ!」(日本テレビ系ドラマ『家なき子』)で一世を風靡した安達祐実でさえ、何をやっても『家なき子』に見える…と言われることに悩んだように、元子役には葛藤が付きまとう。

 福原の場合、“まいんちゃん”はドラマの役柄ではなく、子ども向け料理番組上の設定。とびきりの美少女ぶりと透明感、つらつらと料理の説明をしながら調理する姿にはインパクトがあったが、その後の演技の足かせとなるものではなかったようだ。実際、本人も「まいんちゃんの存在を消すのは嫌なので。みなさんにもまいんちゃんのことをずっと覚えていてもらえたらいいな」と語っている。

 ただ、福原がテレビに出るたびに“まいんちゃん”と呼びかける声がやまない現在では、もしかしたら、“女優・福原遥”の真髄が見えにくくなっているのかもしれない。視聴者が“まいんちゃん”フィルターを外すことで、より彼女の力量は明らかになる。女優として、第二のブレイクを迎える日も近いのではないだろうか。

 『ゆるキャン△2』では、可愛らしい女子高生役が際立っている福原。だが、先に見てきたように、彼女はすでに硬軟織り交ぜた本格的な演技力を持ち合わせている。助演だけでなく、主演級の役柄も、今後増えていくことが予想される。いつまでも「まいんちゃん」と呼んでいたい気もするが、同時に“女優・福原遥”をまっすぐに評価する時期だろう。