学生時代から海外の映画祭にも作品がノミネートされ、2019年公開『まく子』(原作:西加奈子)の監督、鶴岡慧子の新作ショートムービー『春の手紙』が、アミューズの公式YouTubeチャンネルで公開された。

【動画】You Tubeで公開されたショートムービー『春の手紙』

 ショートムービー『春の手紙』は、「AMUSE YouTube THEATER」シリーズの前作『アンダー・アワー・マスクス』に続き、鶴岡監督が、脚本・監督を務めた作品で、今回出演したのはアミューズ所属の若手女優、瀧七海と宮下咲の2人。

 「アミューズ全県全員面接オーディション2017〜九州・沖縄編〜」で準グランプリを獲得した瀧は、高校1年生ながら彼女が放つ凛とした雰囲気でCM業界や映画監督から一目置かれ、出演待機作が控える注目株だ。本作では、望まない引っ越しで生活環境が変わり、やり残した思いを抱えながら高校に入学した…、という複雑な心境をもつ女子高生を、等身大の透明感で瑞々しく演じている。

 一方、宮下は、「アミューズ全県全員面接オーディション2018~四国編~」でグランプリを受賞。<私の卒業公式YouTubeチャンネル>で配信中の「私の卒業プロジェクト」短編ドラマ内で、「僕らはいつだって遠回りをしている」 にて初ドラマ出演&主演を務め、前後編合わせて再生回数54万回を突破し話題となっている。本作では、ジェンダーレス制服をまとい、悩める同級生の心を開いていく女子高生を魅力的に演じている。

 今作の制作にあたり鶴岡監督は昨今学校の制服でも用いられているジェンダーレスの要素を取り入れた。以前からジェンダーレスのテーマを持っていた監督は、制作をする上で「昨今、自分がより心地よくいられる生き方を求める声が高まり、ジェンダーによって定められていた社会的な通例が見直されることが増え、ジェンダーレス制服を採用する学校も全国で増えています。しかし、映画やテレビ、メディアの中の女学生のイメージは、まだほとんどがスカートを履いています。そろそろメディアの側にも多様なイメージが出てくるべきではないかと考え、今回宮下さんの衣装にスラックスを採用しました」と語っている。

 “リアルな高校生”の役者たちをキャスティングするだけでなく、彼女らの日常である学校生活の様子も聴きながら本作の脚本作りをしてきたという。若者の悩みや思想を表し、世界的にもさまざまな分野で「ジェンダーレス化」が大きなトレンドになっている今だからこそ誕生した作品だ。

■キャスト・監督のコメント

●瀧 七海
 私が演じる役が相手の役に心を開く過程を大事して作品に臨みました。撮影中は、常にこの役の気持ちを深く考えながら浸っていました。鶴岡監督は優しく穏やかな方で役が背負っている思いを的確に教えて下さったり、シーンについても話し合える関係を作って頂けたので自分の中でもしっかりと作品に挑めました。

 宮下さんとは、事務所のワークショップなどでも一緒だったこともあり、よくお話をしたりするので、共演できると聞いてとてもうれしく思いました! 映し方がとても綺麗ですし、ロケーションが変化すると共に心情の色の変化と画面の鮮やかさが繋がる感じもします。この作品はジェンダーレスの要素も入っていて考えるべき世界の課題でもあるので、学生さんから親御さん大人の方まで見てもらえるとうれしいです。

●宮下咲
 自分が好きだと思う人。着たいと思う服。他人に否定されることの不快感。そんな思いを持つ高校生2人を鶴岡監督がとても丁寧に撮って下さいました。今の時代だからこそ、届けたいメッセージが詰まった作品になっていると思います。少しずつほどかれていく2人の関係を是非、見ていただきたいです。

●鶴岡慧子監督
 春の遠足をずる休みしたふたりのひとときの物語です。ひとりは望まない引っ越しで友と引き裂かれ、憂鬱そう。もうひとりはその日1日あらゆるしがらみから自分を開放し、のびのび過ごしている。彼女は自分の好きなスラックスを履いています。演じる瀧七海さんと宮下咲さんは、まだ全身にあどけなさをたたえた、澄んだ原石のような役者さんです。素敵なおふたりの姿がご覧いただく方の心に残ればうれしいです。