昨年来のコロナ禍の影響で、テレワークやオンライン授業の導入、動画視聴などの需要が加速するなか、自宅により快適なネット環境を求める動きが高まっている。昨年12月、MM総研が発表した「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」によると、2020年度上期(4月~9月)の光回線サービスの契約数は103.6万件純増し、半期100万件超えは2011年度上期以来の実績となっている。そうした市況のなか、顧客満足度調査を行うoricon MEは今年初めて「インターネット回線」についての調査を実施。地域別など、全8つの満足度総合ランキングを6月1日、発表した。

【一覧表】「広域企業」「地域別」のインターネット回線ランキング 総合TOP3

 調査は2021年2月25日~3月8日の期間、過去3年以内に個人向けに提供する光回線・CATV(ケーブルテレビ)回線サービスに新規加入(他社からの契約変更含む)し、3ヶ月以上継続利用している18~84歳のユーザーを対象に、自身が利用するサービスについて回答を得たもの。

 地域展開する企業も多いことから満足度総合ランキングは、全国を8地域に分類した「地域別(北海道/関東/甲信越・北陸/東海/近畿/中国・四国/九州・沖縄 ※今回、東北は調査規定に満たなかったため未発表)」と、8地域のうち4地域以上でサービス展開する企業を対象とした「広域企業」というスタイルでそれぞれ発表。

 総合ランキングを構成する評価項目は、「加入・開通手続き」「通信速度・安定性」「料金プラン」「コストパフォーマンス」「サポートサービス」「付帯サービス」「セキュリティ対策」の7項目で、これらは全18の設問から形成。ランキングは「満足度総合」のほか、これら「評価項目別」の結果も公表している。

◆広域企業 総合1位は【NURO光】、とくに「通信速度・安定性」の良さに高評価

 まずは、インターネット回線 広域企業の総合ランキングから。1位には、ソニーネットワークコミュニケーションズが運営する【NURO光】(65.1点)が選ばれた。

 特徴は、回線とプロバイダをワンストップかつ独自の機器で提供している点で、それによって速度が速く安定感のあるネット環境を実現している。サービスは年々進化を続け、昨年はより快適な接続環境を叶える新プラン「NURO光 20Gs」の提供を開始。また、2013年4月のローンチ当初は関東のみだった対応エリアも、現在は東海、関西、九州、北海道にまで拡大している。

 評価項目別ランキングでは、全7項目中「通信速度・安定性」(73.1点)、「コストパフォーマンス」(66.1点)、「セキュリティ対策」(63.4点)の3項目で1位に。とくに「通信速度・安定性」は70点台の高水準をマークしたほか、同項目の2位の得点に3点差をつけており、同サービスにおける強みとして際立つ結果となっている。回答者からも「1階でも2階でもさくさくネットがつながる」(30代・男性)、「動画を2ヶ所で同時に観ても、スムーズに見られるようになったのが良かった」(60代・男性)というように、速度や安定性に関する評価コメントが散見されている。

 広域企業 総合2位は、63.9点を獲得した【ドコモ光】。NTTドコモがフレッツ光回線(NTT東日本・NTT西日本が提供する光回線の名称)等を使用し提供するサービスで、全24種から選べるプロバイダと光回線をセットで提供するタイプA・B、CATV設備を使用したタイプCなど、豊富な料金プランから自身の状況に合わせて利用方法を選択できる点がポイント。また、利用スタイルに合わせて、ドコモ光電話やスカパー!等の映像サービスなどをオプション料金でお得に契約することができる。

 評価項目別ランキングでは、「加入・開通手続き」(68.3点)、「サポートサービス」(61.6点)、オプションの充実度などを評価した「付帯サービス」(61.4点)の3項目で1位の評価を得た。

 続いて、広域企業 総合3位には、KDDIの【auひかり】(62.4点)がランクインした。2003年に提供を開始(当時の名称は、KDDI光プラス)した同サービスは、最大1Gbps(1秒間に伝送できる通信容量の単位で)の高速インターネットがお得な料金プランで利用可能。ドコモ光同様に、全国を対象にサービスを提供をしたり、光回線を利用した安価な電話・テレビサービスを提供したりしていることから、地域を問わず検討しやすい点がポイントに挙げられる。

 評価項目別ランキングでは、「通信速度・安定性」(70.1点)、「加入・開通手続き」(67.2点)、「サポートサービス」(60.9点)、「付帯サービス」(60.8点)の4項目で2位を獲得している。

◆地域別ランキング、「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」は地域に根付いたサービスが1位に

 次に見ていくのは、インターネット回線の地域別の総合ランキング。「北海道」では【auひかり】(63.1点)、「甲信越・北陸」では【ドコモ光】(62.7点)、「関東」と「東海」では【NURO光】(関東:65.7点、東海:64.0点)がそれぞれ総合1位に。これら4地域では、前述の広域企業ランキングでも上位のサービスが支持された。

 一方、「近畿」では【eo光ネット(オプテージ)】(66.8点)、「中国・四国」では【ピカラ光(STNet)】(67.3点)、「九州・沖縄」では【BBIQ光インターネット(QTnet)】(65.0点)がそれぞれ総合1位となり、地域に根付く企業によるサービスが満足度においても高評価を集めた。

 近畿1位の【eo光ネット(オプテージ)】は、関西電力グループのオプテージが提供するサービス。独自の光ファイバーケーブル網とそれに適したプロバイダをセットで管理・提供することで、通信品質にバラつきのない快適なネット環境を提供しており、評価項目別ランキングでは「料金プラン」(65.3点)、「コストパフォーマンス」(66.8点)、「サポートサービス」(63.4点)、「付帯サービス」(63.8点)、「セキュリティ対策」(64.9点)と、5項目で首位を獲得。

 四国電力グループのSTNetが提供する【ピカラ光(STNet)】は、中国・四国の総合ランキング1位に加え、評価項目別ランキングでも全7項目で1位の評価を獲得。なかでも、「通信速度・安定性」(71.7点)では70点台の高得点をマークしたほか、「コストパフォーマンス」(67.7点)、「セキュリティ対策」(67.5点)、「料金プラン」(66.0点)の3項目については、それぞれ2位に2点以上の差を付ける結果となっており、同サービスの強みであることが見て取れた。

 九州・沖縄1位の【BBIQ光インターネット(QTnet)】は、「高品質な電気通信サービスを提供し、九州の高度情報化に寄与する」ことを目指す、九州電力グループのQTnetによるサービス。回線料とプロバイダ料が一体になったシンプルかつお得な料金体系が特徴の1つで、評価項目別ランキングでは「料金プラン」(63.7点)、「コストパフォーマンス」(64.9点)で1位の評価を得たほか、「サポートサービス」(62.5点 ※同率)、「セキュリティ対策」(64.1点)の計4項目で首位を獲得している。

 オンラインでコミュニケーションをとる新しい働き方や学び方、おうち時間を楽しむ新たなエンターテインメントは、“コロナ後”も定着していく可能性が十分考えられる。もしも今、より良いネット環境に関心を持っている人は、上記のランキング結果も参考にしながらサービスの導入や見直しを検討してみてはいかがだろうか。

<回答者/対象企業 詳細>
■広域企業:5702人/24社
■地域別
北海道:474人/14社、関東:1827人/22社、甲信越・北陸:425人/19社、近畿:1182人/21社、中国・四国:622人/21社、九州・沖縄:709人/18社