6月に初の日本単独公演(SACRE 「春の祭典」/ラスプーチン)が予定されていたウクライナ出身の世界的バレエダンサー、セルゲイ・ポルーニン。公演は、東京都を含む緊急事態宣言の延長や感染者数の急激な増加傾向を受け、全公演中止となってしまったが、彼が出演する映画『シンプルな情熱』が、7月2日よりBunkamuraル・シネマ(東京)ほか全国で公開予定だ。

【動画】映画『シンプルな情熱』予告編

 映画『シンプルな情熱』は、フランス中の女性が共感した、ベストセラー恋愛小説が原作。ノーベル文学賞にも候補に名を連ねるフランス現代文学の頂点、作家アニー・エルノーが1991年に発表した小説で、自身の実体験が赤裸々に綴られ、日本でも時代をリードし続ける人気作家(小池真理子、林真理子、山田詠美など)から熱く支持され、大反響を巻き起こした。

 パリの大学で文学を教える教師のエレーヌは、年下で既婚者のロシア外交官アレクサンドルとパーティで知り合い恋に落ちる。昼下がりに、自宅やホテルで逢瀬を重ね、彼との抱擁にのめり込んでゆくエレーヌ。今まで通り大学での授業をこなし、読書も続け、友達と映画館へも出かけたが、心はすべてアレクサンドルに占められていた。年下で気まぐれ、妻帯者でもあるアレクサンドルからの電話をひたすら待ちわびる日々の中、エレーヌが最も恐れていたことが起きてしまう──。

 恋という名の情熱とは、自分自身を発見し、人生をさらに自由に羽ばたくためのギフトだと教えてくれる、甘く切ない愛と官能の物語。

 映画化に挑んだのは、カンヌ国際映画祭でも絶賛されたダニエル・アービッド監督。女性ならではの視点で、原作のスピリットを忠実に映画化することに成功している。エレーヌを演じるのは、『若い女』(2017年)でリュミエール賞有望女優賞を受賞したレティシア・ドッシュ。そして、アレクサンドルをセルゲイ・ポルーニンが演じている。

 このたび、セルゲイ・ポルーニンを中心とした場面写真が到着。エレーヌに壁ドンするアレクサンドルや、逢いたい気持ちがありながらもドアのカギを開けず自制するエレーヌ。そんなエレーヌと、キーチェーン越しにディープキスを交わすアレクサンドルのセクシー過ぎる危険なショットなど。芸術の域に達する美しいセルゲイ・ポルーニンのシルエットに見惚れつつ、恋に溺れそうになりながらも葛藤するエレーヌの、情熱的なドラマの展開を想像させるショットの数々だ。

■セルゲイ・ポルーニン最新情報も続々到着

 セルゲイ・ポルーニンは、1989年11月20日生まれ。2007年に英国ロイヤルバレエ学校を卒業後、08年にはロイヤルバレエ団のソリストに抜てきされる。10年には19歳でバレエ団史上最年少プリンシパルに選ばれるも、2年後の12年、人気絶頂の真っただ中で突如として退団を発表。その後はさまざまなクリエイティブ分野で活動し、16年には自身の半生を描いたドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン世界一優雅な野獣』が公開(Blu-ray&DVD発売中)。17年には映画『オリエント急行殺人事件』で本格的に俳優デビューを果たした。

 今月18日にはセルゲイ・ポルーニン自身がクリエイティブプロデューサー兼監督した、オーストラリアのシンガーソングライター、シーアの楽曲「MUSIC」のミュージックビデオがyoutubeで公開された。マイアミとアラスカでロケされ、ドルチェ&ガッバーナによる衣装をまとったソチオリンピック銅メダリスト、団体戦で金メダルを獲得したエレーナ・イリニフが、ダンスとフィギュアスケートを組み合わせたパフォーマンスを披露。繊細な世界観を、壮大なスケールと圧倒的な映像美で表現。セルゲイ・ポルーニンの才能が多方面で発揮されていることでも話題となっている。

 また、U2やローリングストーンズのロック・フォトグラファーとして有名で、映画『ディーン、君がいた瞬間』(2015年)でも知られるアントン・コービン監督により、ドキュメンタリー映画『ダンサー2』の製作も今月25日に発表された。本編にも登場するイギリスのロックバンド、デぺッシュ・モードの”In Your Room“に合わせて、オランダの広大な砂浜に設置されたステージの上に置かれた椅子の前で、ロス・フレディ・レイの振付けで、パワフルにセルゲイ・ポルーニンが踊る映像が解禁された。

 全身にタトゥーをまとう異端のダンサー、危険な香りを放つアーティスト、そして俳優としての新たなステージを竜巻のごとく席巻中のセルゲイ・ポルーニン。要チェック人物だ。