女優の中村アン(33)が出演するTBS系連続ドラマ『着飾る恋には理由があって』(毎週火曜 後10:00)。中村は川口春奈演じる主人公のルームメイトで、アーティストの卵・羽瀬彩夏を演じている。ロングヘアに前髪をかきあげ、いわゆる“デキるいいオンナ”のイメージから、30センチ以上カットしたショートヘア、ほぼノーメイクでボーイッシュな役柄を好演中。中村は「持たれているイメージから離れられた気がして。私も鎧を脱いで、羽瀬ちゃんを通して役を楽しめている」と前向きに語っている。

【場面写真】“ハセハル”の恋の行方は?2ショットシーン

 今作は、きれいに着飾ることで自分の居場所を得ていたヒロイン・真柴くるみ(川口)が、価値観の違う人々とひとつ屋根の下で暮らしながら、恋をしたり、友情を深める中で、鎧を脱ぎ捨て、自分らしく生きる姿を描く“うちキュン”ラブストーリー。くるみと同じシェアハウスで暮らす羽瀬は一匹狼で、人目を気にせず、ぶっきらぼう。だが、シェアメイトであるくるみや、駿(横浜流星)、香子(夏川結衣)、そしてカウンセラーの陽人(丸山隆平)と関わるにつれ、次第に変化が訪れる。

 演じる上では「とにかく、ボーイッシュでひとり孤立している感じ」という監督からのオーダーにあわせ、これまで演じてきたキャリアウーマンや秘書などシッカリ者のキャラクターとは全く違った役柄になりきった。「今までは割と相手の気持ちを汲み取る役柄が多かったのですが、今回の役は人に合わせるより自分本位で、みんなが私に合わせろみたいな(笑)。浮いた感じを出すことを意識しました。声のトーンや歩き方や目線も気にしました」と細かな点にもこだわったという。

 また「4話では、みんなに助けてもらってそこから心を開き出すんですけど、そこまでは溶け込まない。みんなのことを信用していないので、カメラが回っていないところでも、羽瀬さんはみんなとまだ仲良くないんだ。ということを意識しながらやっていました」と振り返る。同じ家にいても一人離れたところにいることが多く「羽瀬さんは一人絵をかいてたり、みんなと距離が遠かったので、みんなが楽しそうにしていると、そこに入りたいなって。いつも羽瀬ちゃんは遠くにいるのでうらやましかったです」とちょっぴり寂しさを感じていたことも明かした。

 なによりも一番、印象的なのがデビューしてから続けてきたロングヘアをバッサリとカットしたショートヘア。メイクはほぼしていないそうだが、顔周りがスッキリしたことで、逆にエキゾチックな顔立ちがより一層、際立つ。「めちゃくちゃ快適です。中村アンというイメージを作り上げるということもあり、トレードマークとしていた“かきあげヘア”。それを取っ払い着飾らなくなった今、開放されて役に入りやすくなりました。すごく楽しいです」と心境を明かす。

 「はじめは、みなさんにも、気づいてもらえなくて…。マスクもしていますし、春奈ちゃんも5回くらい『おはよう』っていってるのに『え?』って感じで(笑)」と苦笑。「でも女性から意外と好評だったりしてうれしいです。流星くんは「かっこいいっすね」と褒めてくれて、丸山くんは「ええやん!」みたいな。みんな優しいです」と周囲の人も驚く変ぼうぶり。

 そんな思い切ったイメージチェンジの反響について「最後に、クレジットで名前が出ているのに、『中村さんどこにいたのだろうか』みたいな。それはうれしいです。メイクも眉毛と肌だけなので、まつげもあげずにマスカラもせず。ナチュラルメイクというかメイクしているのかという感じ。今までのイメージを脱却したい思いもあり、姿を消せたのはうれしい手応えです」と喜ぶ。

 会見では今作を「ターニングポイントにしたい」と意気込んでいた中村。「長年続けてきたロングヘアを切って臨んだ作品ですし、こういう役もできるというのが見せたかったので。あとは羽瀬ちゃんがすごく好きです。この作品に出会えたことで羽瀬ちゃんが私にとってターニングポイントになるし、しよう、という気持ちで臨んでます」とその言葉は力強い。

 ドラマも後半に突入し、真柴と駿、そして真柴の憧れの人だった葉山(向井理)をめぐる三角関係も気になるところだが、羽瀬をなにかと気にかけてきた陽人。この2人も急接近する。「主人公たちのキラキラした感じというより、私たちは30代のリアル。そこはあるある、みたいに観てもらえたら良いなと丸山さんとも話しています。二人のシーンは、緊張するんですけどこうがいいかなとか、相談しながらキュンとしてもらえるように試行錯誤しています」と劇中のみどころである“キュン要素”にも真摯に向き合う。これまで培ってきたイメージを果敢にぶち壊し、女優として挑戦を続ける中村の今後が楽しみだ。