俳優の吉沢亮が渋沢栄一役で主演を務めるNHK大河ドラマ『青天を衝け』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。30日放送の第16回「恩人暗殺」では、新選組の名を広めた「池田屋事件」も描かれるが、本作で土方歳三を演じる町田啓太について、演出を担当する村橋直樹氏が語ってくれた。

【別カット】鋭い眼光で敵と対峙する土方歳三(町田啓太)

 土方歳三といえば、2004年『新選組!』での山本耕史をはじめ、アニメや漫画などでも人気の高いキャラクター。池田屋事件で功績を挙げた新選組の副長で、幕臣になった栄一とある任務で出会い、同じ百姓出身ということもあって意気投合する。鳥羽・伏見の戦いで敗れるが、官軍に抵抗して各地を転戦。榎本武揚や栄一の従兄・喜作(高良健吾)らと箱館に渡り五稜郭を占領するが、新政府軍との壮絶な闘いの中で戦死する。

 村橋氏は「とにかく町田さんは動きがきれいなんです。殺陣稽古で、動いてもらったときの剣を振った姿がとても美しい。最近のアクションは、途中でなぐることがあったりつかみ合うことがあったりもするんですけど、町田さんのシーンは、相手はまったく触れられないで一太刀で死んでいく。美しい殺陣を目指して、それを演じてくださいましたね」と町田がまとう“美しさ”を絶賛。

 池田屋のシーンは、カメラマンひとりしか通ることができないほどの狭い空間で殺陣をすることになる。また、コロナ禍のため体と体がぶつからないように注意を払う中での撮影となったそうだが「逆に制限された中で、おもしろい殺陣につなかったと思います。体の向け方とかも上手で、町田さんがうまくやってくれました」と振り返る。

 さらに、池田屋のシーンは吉沢がモニターで見ていたことを明かした村橋氏。「吉沢くんが『いいなあ』って言ってました(笑)。渋沢栄一は、かっこいい見せ場がないのを狙って作っていますからね」とほのぼのとした現場の様子を話してくれた。

 第16回「恩人暗殺」では、篤太夫(吉沢)と成一郎(高良)は、円四郎(堤真一)に命ぜられ、一橋家の兵と家臣を募るべく関東に出向く。2人はかつての同志・真田範之助(板橋駿谷)に会い、一緒に働くことを勧めるが一蹴されショックを受ける。血洗島村では惇忠(田辺誠一)と平九郎(岡田健史)が水戸騒動に関わった嫌疑で連行され、惇忠は牢(ろう)に入れられる。一方、京都では土方歳三ら新選組が池田屋を襲撃。攘夷派志士の怒りは、禁裏御守衛総督の慶喜(草なぎ剛)と側近・円四郎に向かっていく…。