俳優の松坂桃李(32)が主演する4月期テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『あのときキスしておけば』(後11:15~深0:15※一部地域で放送時間が異なる)が、きょう30日からスタートする。松坂に加え、Wヒロイン(?)の麻生久美子(42)、井浦新(46)を交えて取材会を開催。作品の魅力を熱く語った。

【写真】キスまで残り10センチ 松坂桃李の上に乗る井浦新

■驚きのあらすじに松坂も驚き「最終回はどうなるんだろう」

 何をしても壊滅的にポンコツなスーパーの従業員・桃地のぞむ(松坂)はある日、大好きな漫画の作者・唯月巴(麻生久美子)と出会い、お近づきに。あれよあれよと気に入られ、友だち以上恋人未満な関係になった矢先、不慮の事故で巴は帰らぬ人になってしまう。悲しみに暮れる桃地の前に現れたのは、巴の魂だけが乗り移ってしまった見知らぬおじさん・田中マサオ(井浦新)で…、とストーリーが展開していく。脚本を手掛けるのは、『大恋愛~僕を忘れる君と』などの恋愛ドラマの作り手として知られる大石静氏。完全オリジナル作となっている。

――設定と役どころを聞いて、どんな感想を?

【松坂】笑ってしまいましたね。脚本がオリジナルなので、1話を読ませていただいた後、「これ、最終回はどうなるんだろう」っていう疑問がわきました。いろいろ考えちゃいました(笑)。でも、ポジティブな想像で、さすが大石さんだなと感じました

【麻生】私の魂が新さんに入ってからの、2人のやり取りが面白くて(笑)。どんなふうに私が演じれば、新さんがかわいくなるかなとか、そういうのを考えましたね(笑)。

【井浦】そういうパスをいただきながら進むんだろうな(笑)。とにかく面白い脚本。これを今から自分たちがやっていくんだ、と気負いながらも、麻生さんが2人をもてあそぶ状態でキラーパスを投げてくるので、いいなぁ、と(笑)。男子2人は、それを受けながらやっていく。大変だな、というのを感じました。

【松坂】全体の撮影初日では、新さんの出番はなかったんですけど、ずっと見てました(笑)。すっごい観察してました(笑)。

――それぞれの印象は

【松坂】麻生さんとは大河で少しだけご一緒させていただいた。その時とは雰囲気がぜんぜん違いますよね(笑)。距離感も違いますし、新鮮な気持ちで臨めます。楽しかったです。平和な現場になりそうって思いました。新さんは、初日にはじめましてだったんですが第一声で「いつでも抱きしめてください」と言ってくださった(笑)。そのときに「大丈夫だ!」と思って、すごく安心しました。ティザーの撮影が、すごくキュートですてき。拒むのが難しくなるぐらいでしたね。今から絡むのが楽しみですね(笑)。

【麻生】松坂さんは、共通の知人がいて、どんな人か聞いたら「すごくおだやかな人」と言われて、本当にその通りでした。仙人みたい(笑)。丸くて、とがった部分がなさそうな方です。今回の役は松坂さんそのもの。すごくピュアな人という印象を受けています。新さんは、すごくたくさん共演させていただいてます(笑)。新さんを見るとホッとします。物静かそうに見えて内側は何か燃えている感じがしますね。

【井浦】よく知ってるね(笑)。麻生さんとのコンビネーションは何も心配していないです。見えないところで、2人で1つの役をセッションしながら作っていく。初共演から長いんですけど、自分の知らない顔がたくさんあって。すごく新鮮。普通、女優さんと近い距離で目を合わせると緊張するんですけど、ティザー撮影で触れ合った人たちの中で一番、安心する(笑)。「この距離でも安心するな」みたいな心の距離感を時間とともに培えました。新しいチャレンジをできるのが楽しみです。

 松坂くんの印象としては、自分の役に責任を果たす役者さん。作品の大きい小さい、役の順番にも関係なく、ご自身の考えで仕事を選んでいる。救いのないゲスな役では、どこか自分の中で救いを求めてしまったりしがち。徹底してゲスな役は救いなくゲスにやりきる。そういう姿勢は同業者としては好感を持てる。監督の求めに対応する役者さんなんだな、と。共演して、どこまでも距離を縮める。身も心も近づくはずなので、一緒に何ができるのか楽しみ。2人で新しいことをやっていけるんじゃないかな。

■長身2人のイチャイチャに麻生久美子「キス顔の新さんはかわいい」

――この作品ならではのキュンシーンは

【松坂】いろいろ絡むシーンがあるんですけど、同じぐらいの身長ならではの面白み、キュートさみたいなものが出たら。おんぶする描写もあるんですけど、見てて面白い仕上がりになると思います。

【井浦】さっき調べたら同じ身長だった。同じ身長の2人がイチャイチャし合います。

【松坂】ティザーの撮影で初めて台に乗りました。あまり乗ることがないので新鮮で。

【井浦】相手が台に乗るのは初めてでした(笑)。自分よりも背の高い男性に抱かれるのは、すごい経験でした(笑)

【麻生】見ていて面白いのは新さんに入れ替わってからの巴。私は全力で面白くなるようにパスをする(笑)。それが使命。どうやったら、かわいい新さんを見れるか(笑)。キス顔の新さんはすごくかわいいけど、おかしいんですよ(笑)。そこが今回の面白いところかな。

【井浦】(麻生からの)宿題が多い(笑)。見て笑って楽しめるラブコメならではの作品なんですけど、その裏に人の死をはらんでいる。人の死や家族の悲しみがあるけど笑っていられる。それって素晴らしいことだなと思います。真っすぐなようで真っすぐじゃないラブ。素直に見ていただいても楽しめるドラマになっているんじゃないかな。

――あの時にしておけばという後悔は

【井浦】人様に言える軽いものはないです(笑)。

【麻生】もう少し、いろんなことを習っておけばとかですかね。ダンスが下手なので、小さいころから習っておけば、もう少し体が動いたのかな、とか。そういう軽いことならあります。

【松坂】確かに我々の仕事って、職業モノで楽器弾いたり、ダンスを踊ったり、スポーツしたりする。やっておけば生かせたのにっていうのはありますね。楽器系は特に…。それさえなければ作品に集中できるのにっていう(笑)。

【井浦】仕事に生かさなかったとしても、山に行ったりしたときにウクレレ1本持ってたら豊かな時間を過ごせる。そういう時に楽器できたらなって思います…。

■“研究家”井浦新が熱弁「首の角度に“麻生久美子の黄金比”がある」

――ここはキラーパスだなと思ったポイントは?

【井浦】細かなお芝居で巴を表している。「これは引き継ぐやつだな」と。巴も巴で、偏っている分、すごく魅力もいっぱいある。登場人物の中で普通のようで一番、普通じゃない。目の動かし方といった一つひとつの仕草から「これが巴」というのをパスされているなと感じました

――キラーパスをしている自覚は

【麻生】1つ思いつくことはありますね。新さんが想像していたよりかわいくしちゃった(笑)。

【井浦】だよね!

【麻生】台本を読むと巴は気が強くて怖い印象もある女性として描かれている。そのままやってもよかったんですけど、巴という人は怒っていても何をしてもかわいげがある人だと思っていて。それを出したかった。あとは私がかわいく演じれば、新さんがかわいく演じるしかないじゃないですか(笑)。そっちの方が見ていて楽しいので。ごめんなさい、と思いつつ。ドヤ顔とかもしときました。

【井浦】自分が楽しむためなの(笑)。

――松坂さんが見て、井浦さんと麻生さんが重なる部分は

【松坂】ティザーを撮影していて、顔の距離が近づいて微笑み具合が重なっていました。

【井浦】僕ぐらいになると、1回グッと麻生さんに入ったら意識せずに重なります。困ったことです(笑)。普通、エレガントさ、キュートさはどちらかが飛び抜けるんですけど、麻生さんの場合は両方飛び抜けているんです。そこをしっかり自分の中のものと重ねたいんです。過去作を見ると花が咲いているんですよ!

【麻生】言い過ぎ(笑)。

【井浦】それは麻生さんでしかできない。でも、どうすれば少しでも近づけるのか。首の角度とかも“麻生久美子の黄金比”があるんですよ!

【松坂】研究家ですね(笑)。

――松坂さんは壊滅的にポンコツなスーパーの従業員役です

【松坂】冒頭からトマトの箱をバッシャーとやってます(笑)。ポンコツの代名詞みたいなシーンですよね。そこから、こんな事態に巻き込まれて、桃地自体がどういうふうに成長していくのかが見どころのひとつかなと思います。

――松坂さん自身はポンコツなところは…

【松坂】ありますよ! マネージャーさんから、たまに舞台あいさつでチャックが開いているのを指摘されたり…。手を前に置いているじゃないですか。それで内側の方の手で、こう…。なんの話をしているんですか(笑)。

【井浦】よく開いている人のやり方だね(笑)。

――最後に見どころを

【松坂】放送が金曜の午後11時15分から。本当に肩の力を抜いて見ることができる作品だなと思います。「今週も疲れた…」という人もライトに見て、かつ笑える。ぜひ、気軽に見てもらえればと思います!

■第1話あらすじ

 『スーパーゆめはな』で青果担当として働く桃地のぞむ。何をしても鈍くさく不運な彼は、運んでいたトマトをうっかりぶちまけても、清掃員の田中マサオには舌打ちされ、手助けもしてもらえない。夢や目標も、まして恋愛願望もあるはずもなく…。唯一の楽しみは、大好きな漫画『SEIKAの空』を読むこと、というなんとも地味すぎる日常を送っていた。

 一方、『SEIKAの空』作者・蟹釜ジョーとして執筆活動に励む唯月巴。世間の人々は“蟹釜ジョー”を男性だと思っており、ストーリー展開に悩んだり、ときにSNSでアンチから攻撃を受けたりしながらも、『週刊少年マキシマム』副編集長であり元夫でもある高見沢春斗(三浦翔平)のサポートを受けながら、人気を確固たるものにしていた。

 そんなある日、2人はまさかの出逢いを果たす。スーパーのレジでクレーマーに絡まれていた桃地を、華麗なキックで救ったのは、なんと買い物途中だった巴。この出来事を機に、運命の歯車が回り始める。

 以来、巴の正体が気になり、また会える日を心待ちにしてしまう桃地。数日後、偶然にも巴と再会を果たした桃地は、なぜかあれよあれよという間に自宅に招き入れられ、衝撃の事実を告げられる。「蟹釜ジョーは男じゃないの。私なの」。

 世界一尊敬する大ヒット漫画家を目の前にし、感動のあまり言葉を失う桃地。あまりにも純粋なファン心を買われたのか、巴に高額バイトとして雇われることになる。トイレットペーパーを買い出し、風呂を掃除し、食事を作り、電球を変える…。時にご褒美として、まだ世に出ていない『SEIKAの空』の原稿を読ませてもらい涙する日々。

 セレブすぎる巴の生活に理解が追いつかない桃地だが、徐々にこの“シンデレラボーイ生活”にも慣れ始めた頃…2人の恋は、突然に終わりを告げる。

 なぜ彼女は、おじさんになったのか。たとえどんな姿でも、僕はあなたに恋をする。果たして、桃地と巴の運命は…?