俳優の吉沢亮が渋沢栄一役で主演を務めるNHK大河ドラマ『青天を衝け』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。5月2日に放送される第12回「栄一の旅立ち」で栄一の青年時代を描く“血洗島編”が幕を閉じるのを前に、演出を担当する黒崎博氏が、合同インタビューに応じた。

【第12回場面写真】栄一の旅立ちを見送る千代

 第12回について黒崎氏は「(話が)重い回ですが、渋沢栄一が言っていたように『自分は生き抜くんだ』ということにたどり着く決意の回でもあります。見どころはキャストのみなさんが素晴らしい熱量で演じてくださっているので、その熱さが少しでも伝わればうれしい」と話す。

 第11回「横濱焼き討ち計画」や12回の冒頭では、攘夷を成し遂げることにとらわれている栄一。黒崎氏は「幕末や武士を表現するときに『いかに死ぬか』の美学が描かれることがよくあります。しかし、渋沢栄一は91歳まで生きる。若かりし日の栄一は、命をなげうつことに取りつかれていますが、それは最後まで言い続けたわけではありません。生きてなにかをしないと、この国のために意味がないんだと。もしかしたら当時の人では珍しいかもしれませんが、そう言い切った。死ぬ美学ではなく、みっともなくとも生きる。最終話まで貫いたテーマとして描きたいですし、(脚本の)大森美香さんも含めて意思統一して最後までぶれずに描いていきたい」と栄一に“生きる”ことの意味を込めて最終話まで突き進んでいく。

 そして、これから先の展開については「お百姓さんだった栄一が、徳川慶喜と出会い、友情という言葉が正しいかはわかりませんが、死ぬまで深い友情で結ばれる。見どころは、慶喜と縁のない栄一がどうやって出会うのか。そして、外国嫌いな栄一がパリに派遣されて、そこでもたくさんの出会いがあり、カルチャーショックを受けて価値観をひっくり返されて日本に戻ってくる。しかし、戻ってきたころには江戸幕府は終わってしまっている。史実に基づいていますが驚くべき人生だと思いますし、その人生のステージが上がっていく物語を楽しんでいただけたら」と栄一の成長する姿を楽しんでほしいと語る。

 また、草なぎ剛が演じる慶喜とは5月16日放送回に出会いを果たし、パリ万博には7月ごろの放送で出立するという。