『第93回アカデミー賞』の授賞式が米ロサンゼルス時間25日(日本時間26日)、米ロサンゼルスで行われ、最高の栄誉・作品賞に『ノマドランド』が選ばれた。クロエ・ジャオはアジア系女性として史上初めて監督賞も受賞。また、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞に選ばれ、今回最多となる3冠に輝いた。

『第93回アカデミー賞』受賞結果&ノミネーション一覧

 同映画は、車上生活を余儀なくされた60代の女性が季節労働の現場を渡り歩くさまを、現代の“ノマド(遊牧民)”として描くロードムービー。クロエ・ジャオ監督は、中国で生まれ、米国で活動しており、女性監督としては『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督以来、史上2人目の受賞となり、アジア系の女性監督としては初のオスカー監督となった。なお、彼女はマーベルの新作映画『エターナルズ』(2021年公開予定)の監督にも抜てきされている。

 フランシス・マクドーマンドは第69回の『ファーゴ』、そして第90回の『スリー・ビルボード』に続き、3度目の主演女優賞受賞。前回の受賞の際には「Inclusion Rider (インクルージョン・ライダー)※1」を訴え、大きな話題を呼んだが、今年は作品賞の受賞の際のプロデューサーとしてのスピーチで「ぜひ大型の映画館でこの映画を見てください。近いうちに仲間を連れて映画館に行って、隣に人がいる場所でぜひこの作品を見てください」と映画館での鑑賞を強く訴えた。さらに「ウルフにこの映画を捧げます!」と語り、劇中でも披露しているオオカミの遠吠えのパフォーマンスで会場をわかせた。

(※1)「映画に登場する人物のなかに、女性、少数民族、LGBTQコミュニティの人々、障害をもつ人々がある程度の割合で入っていること」を条件とした要項のこと。

■受賞スピーチ
○作品賞:クロエ・ジャオ
 アカデミー賞、ほかにノミネートされた方々にも御礼を申し上げます。多くの人々のおかげでこの作品はできました。サーチライト・ピクチャーズの皆様、素晴らしい原作を書いてくださったジェシカ・ブルーダー、撮影のジョシュア・ジェームズ・リチャーズ、フランシス・マクドーマンド、リンダ・メイ、スワンキー、ボブ・ウェルズ、ノマドのコミュニティ、映画に携わってくださった全ての皆様に感謝します。忍耐強さ、希望、真実の優しさはなんであるかを見せてくださった皆様、ありがとうございます。

○作品賞:フランシス・マクドーマンド
 近い将来、知っている仲間を連れて、映画館に行ってください。暗がりのなか、隣に誰かがいる場所で、今夜ここで紹介されたすべての素晴らしい作品を是非映画館で観てください。最後に私たちのウルフへ!(ウルフの雄たけび)

○監督賞:クロエ・ジャオ
 ありがとう。アカデミーのみなさん ほかのノミニーの皆様にも感謝します。『ノマドランド』のみなさん、一生に一度の経験ができました。感謝しています。心から信じていることがあります。時に逆のように思えるかもしれませんが、いつも人々の「善」があると信じています。世界のどこに行ってもそうです。善良な心があるんです。ですので、この賞を捧げたいと思います。信じる人たちに、勇気がある人たちに、善を守っている人たちに、相手の良きところを守ろうとしている人たちに。そんな人たちに捧げたいと思います。皆様に捧げます。ありがとうございました。

○主演女優賞:フランシス・マクドーマンド
 とても言葉で表現できません。私の想いは、私の心の中にある剣にあります。
そしてその剣は、私の仕事であり、私たちは仕事を通して戦っているのです。
そして私はこの仕事が大好きです。ありがとうございます。

■放送・配信情報
『レッドカーペット生中継!第93 回アカデミー賞授賞式直前 SP』
4月26日(月)前7:30[WOWOW プライム][WOWOW オンデマンド]

『生中継!第93 回アカデミー賞授賞式』
4月26日(月)前8:30[WOWOW プライム][WOWOW オンデマンド]

■番組オフィシャルサイト
https://www.wowow.co.jp/academy/