三谷幸喜氏の歌舞伎『三谷かぶき「月光露針路日本」風雲児たち』が、5月1日にCS衛星劇場で放送(後5:00)されることを受け、歌舞伎俳優の松本幸四郎がオンラインで取材に応じた。

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 三谷氏が幸四郎と再びタッグを組み、PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』以来13年ぶりに歌舞伎作品に挑んだ本作は、累計発行部数200万部を誇る、みなもと太郎の人気歴史ギャグ漫画「風雲児たち」(リイド社)を原作とした新作歌舞伎。見知らぬ異国の地ロシアに漂流し、様々な困難に直面しても日本へ帰ることを諦めず運命と闘い続けた実在の人物、大黒屋光太夫の物語を2019年6月歌舞伎座で上演されたが、今回は三谷氏自らが監修として映像編集に携わり完成されたシネマ歌舞伎が、テレビ初放送となる。

 息子の市川染五郎も出演しているが「八嶋(智人)さんの存在は大きくて、けいこが終わった後にもアドバイスをいただいたりしていました」と感謝。「彼(染五郎)自身も、役への思いを表現する、役になりきるっていうことを経験できたのではないかなと感じています。私は見られなかったのですが(千秋楽の)幕が下りた時に泣いていたっていうんですよね。終わってしまったことへのさみしさや、そういう思いは芝居をやる上で、すごく大事なことですので」と父としての顔をのぞかせた。

 コロナ禍という現在の状況にも触れ「立ち止まるだけではなくて、僕自身はこの状況でどうやったらできるかをしていくことではないかなと。作品が上演していた時は、それはその時でベストだと思いますし、今こういうものを作りたいと思ったら、それはできると思うので、まだまだ進化している途中だなと。どんな状況でも前に進んでいく、それは自分自身に言い聞かせているところだと思いますが、何をしたいかをまず思って、何ができるかを考えることが大事だと感じています」と言葉に力を込めていた。

『三谷かぶき「月光露針路日本」風雲児たち』
原作:みなもと太郎
作・演出:三谷幸喜
出演:松本幸四郎、市川猿之助、片岡愛之助、八嶋智人、坂東新悟、大谷廣太郎、中村種之助、市川染五郎、市川弘太郎、中村鶴松、片岡松之助、市川寿猿、澤村宗之助、松本錦吾、市川男女蔵、市川高麗蔵、坂東竹三郎、坂東彌十郎、松本白鸚
語り:尾上松也