俳優の玉木宏が、妖艶な雰囲気漂う和装姿を見せるのは映画『HOKUSAI』(5月28日公開)。本作で、江戸時代のスター絵師で美人画の大家・喜多川歌麿を演じており、その場面写真が一挙5点解禁された。

【写真】女性の美しさを引き出そうとするシーンなど残りの 4点

 玉木といえば、シリアスな役からコミカルな役まで巧みに演じ、15日から放送が始まったドラマ『桜の塔』(テレビ朝日系)では、エリート警察官役で主演を務めているが、本作ではガラリと一変、華やかな衣装をまとい、艶やかな出で立ちが印象的な、大人の色気あふれる天才絵師として、青年・北斎(柳楽優弥)の前に立ちはだかる。

 表情や構図など独自の表現方法で画力に磨きをかけ、“美人大首絵”というジャンルを確立させると、一躍人気の浮世絵師へと登り詰めた歌麿。常に最高の美を追い求める歌麿は吉原遊郭に住みながら、女性たちの魅力や艶めく色っぽさを最大限に引き出し名作を次々と生み出した。解禁された場面写真でも、絵師を嫌う遊郭一の花魁・麻雪(芋生悠)を歌麿の妖艶な魅力で手懐け、モデルとしての佇まいや美しさを操りながら、筆を執る姿が切り取られている。

 役作りにあたって歌麿の作品が展示された美術館へも出向いたという玉木は「いかにインパクトを残すべきなのか、ということは当然考えました。ただ型を崩すことが色気ではないし、あくまでも”絵師”ということが大前提だと思うので、緩急を意識しながらちょっとしたエロティシズムや危うい感じを纏わせてました」と、危ういエロティシズムを漂わせながらも、女性の魅力を寸分も逃さず捉えようという絵師としての鋭い眼力を放つギャップによって、歌麿という人物像を体現。

 さらに、歌麿の才能を見出した浮世絵の版元・蔦屋重三郎(阿部寛)との関係値について、「僕らの仕事と結構通ずるものがあるんじゃないかなと思いました。いわゆる蔦屋重三郎はプロデューサー的な存在で、僕らはアーティスト。北斎、写楽、歌麿と三者三様ですが、絵師として孤独を感じながら、皆それぞれ新しい芽が出てくると、そこに対して嫉妬が生まれたり、プライドや孤独を感じながら自分と向き合って、絵を描いていた人たちなのかなと考えると、時代は違っても今の現代にも通ずるものはあるし、この作品の面白さだと思いました」と、自身とも重ねながら作品の魅力を語っている。

 日本を代表する浮世絵師であると同時に、ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちを刺激し、米「LIFE」誌の“この1000年で偉大な功績を残した100人”に唯一の日本人として選ばれるなど、世界で最もその名を知られた日本人であろう、葛飾北斎(かつしか・ほくさい)。映画『HOKUSAI』は、90歳という当時まれにみる長寿を、絵筆とともに全うした北斎の知られざる生涯を、歴史的資料から得た事実を繋ぎ合わせて生まれたオリジナル・ストーリーで描く。

 絵を描く本質を捉えられていない若き北斎を、「おめえの描く女には色気がない」と切り捨て、北斎を絵師として奮い立たせる良きライバル・歌麿の活躍にも注目だ。

 なお、本作は、台湾でも今夏の公開が決定し、現在も韓国といった東アジアや中南米、ヨーロッパや北米など約30ヶ国以上からオファーを受け、劇場、配信、テレビ放送などの公開準備が進められている。