テレビ朝日系で15日にスタートする木曜ドラマ『桜の塔』(毎週木曜 後9:00~9:54※初回10分拡大スペシャル)で主演を務める玉木宏。今回演じるのは、将来、警察トップである警視総監になることを目指している警視庁捜査共助課の理事官・上條漣。父も元警察官で、幼少期に経験した“ある出来事”が、たぎる野心の源になっている。まずは自らが属する派閥のトップが警視総監になることが出世の近道と考えた彼は、どんなに汚い仕事もためらうことなく遂行し、野望の階段を駆け上がっていく。

【写真】『桜の塔』第1話場面カット

 「漣の第一印象は、警察官なのにけっこうワル(悪)だなということ。『悪魔に魂を売っちまった』というせりふもあり、衝撃的でした。プロファイリングが得意で人の癖を見抜く能力があり、それをズバズバ指摘していく。いざ、演じるとなると、癖を指摘する分、自分自身の仕草として入れられないので、余計なものを削ぎ落として、シンプルに振る舞う難しさを痛感しています。めったに笑わず、上司にも愛想がない。話し言葉も文語的で堅苦しい。ですが、クールなだけだと人間らしさを失ってしまう。内面の凛々しさは出しつつ、対峙する相手によって、どれくらい心を開いているかによって、少しずつ変化をつけようと思い、丁寧に演じています」

 本作には、“漣の野心に火を点けた過去”を唯一知る幼なじみで、警視庁捜査一課主任の水樹爽(広末涼子)や警察大学校でトップの成績を誇ったキャリア組にもかかわらず、捜査一課を希望した変わり者の富樫遊馬(岡田健史)、警視庁刑事部長・千堂大善(椎名桔平)の娘・千堂優愛(仲里依紗)、元警察官という異色の経歴を持つ銀座の高級クラブ「S」のママ・小宮志歩(高岡早紀)、漣の情報屋として暗躍する刈谷銀次郎(橋本じゅん)、そして、警視総監の座を狙う“スリートップ”、「東大派」の警務部長・吉永晴樹(光石研)、「薩摩派」の警備部長・権藤秀夫(吉田鋼太郎)、地方大学出身で「外様派」の刑事部長・千堂と、さまざまなキャラクターが登場。まさにオールスタードラマの様相だ。

 「光石さんや鋼太郎さん、椎名さんは、笑っているけど、それが逆に怖い。漣より一枚上手だな、と思ってしまう場面が多々あると思います。漣は自分の野心のために彼らを利用しているつもりでも、本当は利用されているだけなんじゃないの?という危さ。漣自身、周りには本心が見えにくく、何を考えているのかわからないところがあるのですが、誰もが裏に何かあるのではないか、と勘ぐりたくなる。台本をいただくたびに、僕自身が裏切られています(笑)。あれが伏線だったのか!ということもありますし、毎話、予期せぬことが起きるので、先の想像がつかないです」

 さまざまな登場人物たちと漣の関係性から生まれる攻防、先の読めない展開、さらに、一人になった時の漣の「少しやさぐれた感じ」も見どころという。

 「一人でスキットルに入ったウイスキーを飲みながら、父親に思いを馳せるシーンなど、他人には見せない、少しやさぐれた感じも彼の一部。ドラマを観ている方だけが目にすることができる、彼の心の奥底にあるものも表現したいと思っています」

 不動の人気を誇る警察ドラマとして、捜査一課が動く凶悪な事件が起こり、捜査をして、事件を解決するという一連が描かれる一方で、警察組織内の権力闘争を描くというところでの面白さも期待できそう。

 「権力争いに焦点を当てた物語だけあって、そこまでやるの?と思うくらい誇張されている部分もありますが、その分、エンターテインメント性が高まって、新しさを感じられるドラマ。いつの時代も、どんな組織でも、権力闘争は多かれ少なかれ必ずあると思います。いろいろなことに置き換えて、楽しんでいただけたらうれしいです」

 シリアスな役からコミカルな役まで臆することなく演じてきた玉木が、本作では出世のためなら手段を選ばない“悪の魅力”を発散させて、権力闘争のすさまじさをあぶり出し、視聴者の心を刺激する。