女優・北川景子が主演を務める16日スタートのTBS系ドラマ『リコカツ』(毎週金曜 後10:00)で脚本を担当する泉澤陽子氏、プロデューサーの植田博樹氏、吉藤芽衣氏が合同取材に参加。北川演じる主人公と“離婚”することとなる夫を演じる永山瑛太の“噛み合わない夫婦”のキャスティング理由、現時点での手応えなど話を聞いた。

【写真】『リコカツ』北川景子&永山瑛太、“ラブラブな”ウエディングショット

 今作は現代ならではの価値観と、時代が変わっても普遍的な男女のもめ事を「リコカツ」というキーワードを通じて描き出す「離婚するかもエンターテインメント」。北川演じるファッション雑誌の優秀な編集者・水口咲と、永山演じる航空自衛隊のエース隊員・緒原紘一。運命的に出会い、“交際ゼロ日婚”しながらも、早くも離婚を決意した夫婦による“離婚”からはじまるオリジナルラブストーリー。

 いまや3組に1組は離婚をする時代とあって泉澤氏も「私も結婚していますが、けんかするたびに『離婚してやる!』と考えることはしょっちゅう。夫婦のなかで離婚を考えたことのない人はいないのではないか。誰にとっても身近なテーマだからこそ面白おかしくドラマにできるのではないか」。実際に咲と紘一だけでなく、その両親たちもそれぞれに“離婚”を考えることとなる。

 第1話では、出会って3ヶ月で電撃婚した咲と紘一の噛み合わなすぎる新婚生活が描かれる。ファッション誌でバリバリ働きデキる女で見た目も華やかな咲と、“男は女を守るもの、女は男を支えるもの”といわば昭和的なポリシーを貫き、暇さえあれば筋トレに励むまるで武士のような漢・紘一。そもそもなぜ結婚しようと思ったのかさえも疑問なくらい正反対の2人だが、その噛み合わない感じがなんともおかしく、相性の良さも感じる2人が、今後どのように『離婚から始まるラブストーリー』を展開していくのか楽しみになる。

 キャスティングには特にこだわったという植田氏は「瑛太さんには『最高の離婚』(2013/フジ)という大名作があるのですが、あのキャラとは真逆の自衛隊キャラでやりたいと思っていた。瑛太さんは『オレンジデイズ』という作品で知っていて、実はあの人は男っぽいんですよ。それを、ドラマで生かせないかと。(自身がプロデューサーを務めた)『SPEC』の加瀬亮さんを起用のときの発想と似ている。見ている方からすると初めてのキャラクター」と手応えをみせる。

 そして「北川さんと瑛太さんの組み合わせを思い立って、それで丸2年間くらい、お2人のスケジュールが合うのを待った感じです。北川さんの強気だけど寂しがりなところと、本音をバサバサ言っても許される感じ。『家売るオンナ』(2016・2019)もそうですけど、この人がいうと説得力があるという女優さんはなかなか、ほかにいない。その美女と、瑛太さんが野獣をやるのが面白い」と狙いを明かした。

 現場では「紘一はこういう風にしたら面白いんじゃないかということをリハーサルでトライしています。一番最初の本読みでは瑛太さんに大声キャラでお願いして、泉澤さんのシナリオにはすでにあった武士みたいな発言が、ものすごく立体的になった。こういう昭和の人って、いるかもしれないとリアルだった。北川さんは瑛太さんの芝居に、リアクションをする形で笑いで応えたり、思う存分アドリブで返したりしている感じです」とキャラクターに奥行きが生まれた。

 また、現場での何気ない会話を泉澤氏に伝え脚本にも生かされているそうで「瑛太さんは当然、(紘一のような)“遅れてきた武士”ではなく本当はジェントルマン。北川さんへの優しさも現場で見えたりするし、そこも紘一に使えるんじゃないか、と泉澤さんにトスをあげる感じ。それを泉澤さんが咲と紘一のストーリーに使えるね、とアタックにする感じですね」と本人たちの空気感も反映されている。

 泉澤氏は「キャストが決まったことでイメージできる部分も増えてきたので、イメージしながら、2人が言っておもしろくなるように考えています」とふくらませつつ、「個人的にコメディーっぽいところも好きなので、その要素はいっぱい出したいなと思いつつ、ラブストーリーなのでキュンとすることも大事にして、そのバランスには気をつけて書くようにしています」と、ラブストーリーとしての“ときめき要素”も盛り込まれている。

 すでに今作への手応えをみせている植田氏は「なにが気に食わないか、100個挙げるけど、全然100個に満たない…、そういうシーンがあったりしますが、離婚をしたから不幸、結婚をするから幸せとか、再婚をするのかしないのか…、そういうのを超えたラブストーリーを泉澤さんがつむぎだしてくれる気がします。結婚や同棲のハードルをジェンダーレスと同じように超えていけるような世界観がみえている気がしています。周りの人がどう思うかではなく、2人の居心地のいい関係であればいいのでは、というドラマを作りたかったんだなと、やっと見えてきた感じです」と自信。時代ともに変化していく夫婦のカタチ。北川と永山が演じるちょっと変わった夫婦がつむぐラブストーリーの行方に注目だ。