緑色のパッケージにスポーツをする子どものイラストが定番の『ミロ』。昨年、SNSで愛飲者のツイートをきっかけに需要が急増。供給が追いつかず一時販売休止になり話題を集めた。転売や業務用が割高価格で販売される事態にまで及んだ。1973年の発売以降、子どもから大人まで幅広い年代に愛されてきた同商品。販売元のネスレ日本広報担当者へ、今回の反響に対する感想、知られざるトリビアなど聞いた。

【画像】朝食におすすめ! 簡単でお手軽なのにおしゃれな『ミロ』のフレンチトースト

■ある悩みを解消したツイートで再注目 大人世代で需要広がる

――安定して愛飲者がいるロングセラー商品ですが、昨年、『ミロ』が注目を集めることがありましたね。「店頭から消えた」と話題になりました。

2020年7月以降に、SNS上で話題となったことをきっかけに需要が増えたと考えています。また、新しい生活様式下において、人々の健康志向・健康意識が高まったことも影響しており、ご自身やご家族の健康管理について、これまで以上に気を付ける方が増加したのでは、と考えています。

――反響があったのも、貧血に悩む方からのツイートであり、3.2万RT、9.1万いいねとかなりの反響がありました。再注目についてのご感想をお聞かせください。

ロングセラーブランドである『ミロ』の栄養的な価値とおいしさが改めて注目され、お子様だけでなく大人の皆様にも幅広くお楽しみいただけていることをうれしく思っています。

――SNSでは「ミロブーム」や「ミロ活」という言葉も見かけました。やはり、大人層の需要が高まっているのでしょうか。

「ミロ活」という言葉も、SNS上でお客様の間にて生まれたワードになります。『ミロ』は成長期のお子様(7歳~12歳)の元気をサポートする製品ですが、近年では『ミロ』を飲んで育った親世代による親子での飲用が増えています。

――改めてどんな飲み物なのでしょうか? ココアに近い味わいのような気もしますが…。

『ミロ』はココアではなく“麦芽飲料”です。成長期のお子さまだけでなく、現代人、特に女性に不足しがちな「鉄分」、吸収されにくい「カルシウム」の吸収を助ける「ビタミンD」など2種のミネラルと6種の栄養素がバランスよく含まれています。

――実は日本発祥ではないんですよね?

1934年にオーストラリアで生まれました。当時、大恐慌時代に貧しい食事と低栄養に苦しんでいたオーストラリアの子どもたちの課題を解決するために、ネスレ オーストラリアの科学者トーマス・メインにより開発されました。

――その後日本で発売されるようになったと?

はい。日本では1973年に発売されました。発祥の地・オーストラリア大陸を模した『ミロ』のロゴ、緑を基調としたパッケージ、ブランド名は変わっていません。

■世界中に愛飲者が 意外に知らない名前の由来は

――日本発売から48年経ち幅広い世代に愛飲されている商品ですが、海外以外でも馴染みがあるんですか?

現在では、世界30ヵ国以上で販売されており、特にマレーシアをはじめとするアジア諸国では国民的な飲料として日常的に飲用されています。

――ちなみに『ミロ』の名前の由来は? 他国でも同じ商品名ですか。

紀元前600年ごろのギリシャ神話に出てくるチャンピオンアスリート「Milon(ミロン)」が製品名の由来です。古代オリンピックのレスリング競技で6回も優勝したといわれており「強い子に育ってほしい」という願いを込めて「MILO(ミロ)」と名づけられました。実は、多くの国では「MILO(マイロ)」と呼ばれています。

――海外でも販売されているのは飲料なんでしょうか。

アジア諸国では、飲み物からシリアル、お菓子まで。海外には日本未発売の『ミロ』の製品がたくさんあります。

■販売再開にファンから喜びの声 製造ラインを確保し安定的な供給へ

――子どもの頃からずっと飲んでいる人には「変わらぬ味」、そうではない人には「懐かしい味」と、時代が変わっても愛されている商品ですね。発売から現在までで、製法等で変わっていることはありますか?

「麦芽エキスからのエネルギー、ビタミンやミネラルなどのバランスの取れた栄養素を含んだ成長期のお子様の元気をサポートする」というコンセプトは変わりません。そのため、基本的な栄養素の設計は大きく変わっていませんが、時代に沿った見直しは実施しています。

――飲む以外におすすめのレシピがあれば教えてください。

弊社の「ネスレバランスレシピ」サイト内では50種類以上のアレンジメニューをご紹介中です。おすすめの「フレンチトースト“ミロ”風味」は浸す液に『ミロ』を入れて作り、さらに焼き上がりにも『ミロ』をふりかけます。

――3月から出荷再開となり、ファンから喜びの声もSNSで見かけました。安定供給のために以前と変わったことはありますか?

原料(中身の粉末)をシンガポールから輸入している製品であり、十分な供給体制を整えるのに時間を要しました。まずは、シンガポール工場にて、日本向け製品を製造する製造ラインの確保に努め、増産を実施。原料を輸入後に国内での充填を行う協力工場の製造ラインも増やしました。

――需要の高まりで、『ミロ』ブームは続きそうですね。新たな取り組みも行なっているとか。

現在、東京・町田、兵庫・武庫之荘にある「ネスカフェ スタンド」が期間限定で「ミロ スタンド」になっています。そこでは、通常の『ミロ』はもちろんですが、バナナやパイナップル、キウイなどのフルーツと合わせた特別メニューもお楽しみいただけます。

――最後に、消費者へ届けたい思いをお聞かせください。

販売休止の間、製品を入手できない好況が続きご不便をおかけいたしました。できうる限りの安定供給に努めることが最優先だと考えています。『ミロ』は牛乳に溶かして飲む以外にも、楽しみ方がたくさんあります。ぜひ、自分なりのアレンジ方法や飲み方を見つけていただき、今後も『ミロ』を健康管理に役立てていただきたいと思います。