テレビ朝日系で昨年10月から放送されてきたドラマ『24 JAPAN』は26日(後11:15~深0:15※一部地域を除く)に第24話の放送をもって、長かった“1日”が終わる。主人公・獅堂現馬を演じた唐沢寿明もこのほどクランクアップ。昨年3月のクランクインから1年に及んだ長い撮影を終えた唐沢が今の心境を語った、インタビューが到着した。

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 同ドラマは、アメリカ連邦機関CTU(テロ対策ユニット)の捜査官ジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)が凶悪なテロ事件と戦う姿を描いた世界的大ヒットシリーズ『24』(邦題:『24-TWENTY FOUR-』)のシーズン1をベースに、“日本初の女性総理”誕生への期待が高まる総選挙当日の24時間を描いた、シリーズ史上初の日本版リメイク作品。

 唐沢演じる現場は、日本初の女性総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画を阻止するため、そしてテロ集団から命を狙われた妻・六花(木村多江)と娘・美有(桜田ひより)を救い出すため、不眠不休、まさに命がけで24時間を駆け抜けてきた。

■「自分との戦い」に没頭! 「ハードルが高すぎる作品だからこそ、挑戦し甲斐がありました」

――1年にわたる撮影がようやく終わりました。今の心境を教えていただけますか?

【唐沢】大河ドラマでクランクアップした時も『あと2、3年できそうだよな』って思いましたけど、実は今も終わった感じがあまりしないんですよ。長期間の撮影に慣れていて、まだ体が元気だからかな?(笑) 全編を通して追い詰められる役ではありましたけど、現馬はそういう状況に追い込まれる仕事をしている人間ですから大丈夫でした。逆に一般の人なのに、巻き込まれてしょっちゅうさらわれ、殺されかける現馬の奥さんと娘を演じた木村多江さんと桜田ひよりさんの方が、大変だったんじゃないかなと思いますね。

――撮影が始まった当初、「獅堂現馬は普通の男だ」とおっしゃっていました。そんな男と1年間向き合う中で、新しく得た印象や発見などはありましたか?

【唐沢】今でも、彼はやっぱり普通の男だと思いますね。『24 JAPAN』の元になったオリジナル版のシーズン1も家族の話が中心で、テロリスト側の事情にもその骨組みが存在しているんです。そういう物語だからこそ、分かりやすい迫力はない。そんなこともあって、日本語吹き替え版では迫力を足すために、勇ましい声を採用していたじゃないかと思うんですよ。だから、その印象のまま今回の『24 JAPAN』を見てくださった方々は、ちょっと『うん?』と思われたかもしれません。でも実際、キーファー・サザーランドさんもシーズン1ではしょっちゅう叫ぶわけでもなく(笑)、普通の男を演じてらっしゃいました。

――そんな獅堂現馬を演じているとき、唐沢さん自身の心境はいかがでしたか?

【唐沢】これまでで一番難しいと感じた作品でしたね。当然だけど、オリジナル版と同じようにはできないですし、そもそもやると決めた時点で賛否両論あることは覚悟していましたから。なにせオリジナル版は世界的に大ヒットした作品で、ほかのリメイクとはちょっと次元が違いますからね。根強いファンもたくさんいますし、オリジナル版と比べて物申したい人もいるのは当然だと思うんです。そういう意味ではハードルが高すぎる! でも、それほどの作品だからこそ面白いし、挑戦し甲斐がありました。僕はそういう“0か100かの賭け“で勝負する“自分との戦い”が好きなんですよ。

■全体を見ながら撮影に臨んだ1年「いろいろ工夫しながら作っていく過程は面白かった」

――日本版を制作するにあたって、唐沢さんからも何かアイデアは出されたんですか?

【唐沢】いや、本国との契約上大きく設定やストーリーを変えられないですし、そもそもすべて日本風に変えてしまうと、今度は『24』ではなくなってしまう。この作品は手強いんですよ! だからこそ逆に、こうしたらもっと面白くなるんじゃないかと、いろいろ工夫しながら日本版を作っていく過程は面白かったですけどね。

――獅堂現馬の見せ方でも、いろいろ考えられたんですか?

【唐沢】自分自身のことはあまり考えていなかったですね。全体的に作品を見て「今週、面白かったな」と思ったり…その繰り返しでした。そもそも僕は自分をどう見てほしいとか、どう評価してほしいとか思っていなくて、うまく自分の役が作品の世界に入っていればいいんです。実際、『24』や『24 JAPAN』の脚本もそういうスタンスで書かれていて、1シーンしか出てこない役でもすごく活きている! そういう全体としての描写の仕方は、僕たち日本人もどんどん学んで、トライしていけたら面白いと思いました。

■「小さなことでも何か努力しながら生きていきたい」――『24 JAPAN』で得た新たな決意

――『24 JAPAN』での経験は、今後に活かせそうですか?

【唐沢】脚本の読み方や、監督に意見を言うときの姿勢は、少し変わってくるんじゃないかと思います。無理難題を言っても仕方ないのだけれど、少なくとも与えられた枠の中で「こうした方が面白くなるんじゃないか」と考えながら臨むべきだな、と。だって、「まぁ、こんなもんだろう」と惰性で臨むのはイヤじゃない? 評価されるかどうかは別にして、小さなことでも何か努力しながら生きていきたいですしね。そうやって今後の作品にも取り組んでいきたい、と改めて思いました。と同時に、『24』シリーズのような大人の鑑賞に堪えるサスペンス、もっと刺激が欲しい大人用のコンテンツを、日本人のエンターテインメントとして作っていけたら面白いんじゃないかな、と。今後がますます楽しみになりましたね。

■唐沢寿明=獅堂現馬の“最後の戦い” リアルタイムで目撃せよ

 テロ組織の総元締ビクター・林(竜雷太)と長男のアンドレ・林(村上淳)から再び命を狙われるも、CTU(テロ対策ユニット)第1支部A班の班長・獅堂現馬(唐沢)によって九死に一生を得た日本初の女性総理候補・朝倉麗(仲間)。だが、暗殺が失敗したことを知れば、ビクター親子は人質として監禁している現馬の娘・美有(桜田)を容赦なく殺すに違いない…。麗は美有の命を救うため、自分が死んだという偽情報を世に公表。現馬は自分の身柄と美有を交換するよう、ビクター親子に要求し、指定された場所へ向かった。

 ところが…指定場所近くに到着し、ビクター親子に電話をかけた現馬は、なぜか彼らが麗の生存を把握していることを知る。CTU内に“第2の内通者”がいる!――そう確信した現馬は、CTUに急いで連絡を入れる。

 一方、監禁場所から逃げ出した美有は、CTU東京本部の第1支部長・鬼束元司(佐野史郎)に父を助けてほしいと懇願。鬼束は現馬が向かったと思われるエリアへ、CTUの部隊を緊急派遣する。だが、その動きを掴んだビクターが、現馬を確実におびき出す作戦に出る。娘が死んだと思った現馬は、ビクター親子のもとへ突入! 憎しみの銃弾を放ち…!?

 あまりにも長く過酷な1日を経て、現馬は愛する妻子と、生きて再会することはできるのか!? 衝撃の最終回が、ついに幕を開ける――。