テレビ朝日系で昨年10月から放送されてきた『相棒season19』は、きょう17日放送の最終回スペシャル(後9:00~10:24)で幕を下ろす。土曜ワイド劇場でプレシーズン作品として誕生し、20年にわたってファンに愛され続ける『相棒』がついに迎えた節目。『season14』以来、6シーズン目に突入した水谷豊と反町隆史演じる杉下右京&冠城亘のコンビは安定感を増し、各話で描かれる事件やその関係者を演じるゲストキャストを引き立たせ、見ごたえのあるエピソードを展開してきた。

【場面写真】『相棒season19』最終回スペシャルより

 season19は、初回「プレゼンス」で、交通機動隊の白バイ警官・出雲麗音(篠原ゆき子)が何者かに銃撃される衝撃的な事件始まり、特命係はその事件の首謀者として、IT長者の加西周明 (石丸幹二)と彼が築いた仮想国家「ネオ・ジパング」を追い詰めるが、加西は罪をまぬがれてしまう。背景には、衣笠藤治副総監(杉本哲太)の“ツルの一声”や、さらに上からの“政治的圧力”があったと思われ、うやむやのまま実行犯である朱音静(日南響子) だけが逮捕された。

 それから5ヶ月の間に起きたことが、10日放送の第19話で描かれた。当初は加西の関与をほのめかしていた静が、大手事務所の弁護士と接見した後、突然態度を翻し、供述の“保留”を申し出た。静の不可解な動きを耳にした右京と亘は、真意を確かめようと動き出す。一方、おとがめなしで自由の身を謳歌している加西の処遇をめぐっては、内閣官房長官の鶴田翁助(相島一之)や、国家公安委員長の鑓鞍兵衛 (柄本明)も関心を寄せていた。

 そんな中、加西を標的とした殺し屋が雇われたことがわかり、右京と亘は、内閣情報調査室カウンターインテリジェンスセンターの柾庸子(遠山景織子)から「情報の共有」を提案される。不当に罪を逃れた加西を逮捕したい「特命係」と、加西には相当の罰を与えたいと考える「内調」――双方の利害は一致している、というのが庸子の言い分だった。

 最終回スペシャルのタイトルは「暗殺者への招待~宣戦布告」。警視庁では、衣笠副総監から加西を警護するよう命令が出される。警護命令は国家公安委員長の鑓鞍の差し金。一方の、内調からの“情報共有の打診”は、内閣官房長官の鶴田の命令によるものだった。

 鶴田に会いに出向いた右京と亘はそこで、加西と鑓鞍が昵懇(じっこん)だという事実を聞かされる。衣笠に加西の逮捕状の執行停止を働きかけたのは鑓鞍――それが事実なのであれば、無視できる状況ではないと右京は捉える。

 その頃、加西と仮想国家「ネオ・ジパング」が事件に関係しているという供述を翻させるために、静に支払われた金と、殺し屋に加西殺害を依頼した際の報酬について調べていた捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)はようやく通帳の在り処にたどり着く。

 買収金の支払われ方、そして殺し屋依頼の経緯が徐々に明らかになっていく中、意外な人物たちの繋がりが判明。そして加西の周辺にも新たな動きが…。

 内閣官房長官からリアルとバーチャルを混同して転落死した男性の母親まで…、この国の縮図のような登場人物たちが怪しくうごめく最終回スペシャル。サブタイトルの宣戦布告とは、誰が、誰に、するものなのか。