WEBラジオ&動画配信サービス「オールナイトニッポン i」(ニッポン放送)で配信中のWEBラジオ番組『おしゃべや』を映像化した映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降(あふり) Days~』(川野浩司監督)が2月11日に公開された。夢に破れた10人の若者たちが、共同生活を送りつつラジオ局を立ち上げ奮闘する姿を描く本作。ORICON NEWSは“ワケあり男子”の一人、アクトを演じる西銘駿とニガリ役の飯島寛騎にインタビューを実施。共演機会が多いからこそ感じる互いの成長や、撮影エピソードなどを聞いた。

【写真】気心知れた2人…リラックスした笑顔を見せる

■お互いの良さを認め合う厚い信頼

――お二人とも「男劇団 青山表参道X」のメンバーで、『仮面ライダー』シリーズや映画『愛唄 -約束のナクヒト-』ほか共演する機会が多い印象ですが、今作に出演、共演が決まったときの心境を聞かせてください。

【飯島】「あっそうなんだ」くらいですかね(笑)。

【西銘】うすい!(笑)。僕は安心しました。共演歴もそうですが、同じ劇団ということもあり、芝居の感じや人柄はわかっているから、台本を読んでいる中でも「飯島君、こういう芝居してくるだろうな」とかイメージしやすく、そういった意味では芝居する上で安心しましたね。

【飯島】たしかに探りはなかったですね。初めての人だと「こういうの苦手なのかな」や普段の言葉づかいも考えちゃう。そういうことに必要以上に気を使う必要がなかったのはとても良かったです。

――信頼関係のあるお二人ですが、改めて共演してみてお互いに成長したと感じた部分はありますか?

【西銘】飯島君が『仮面ライダーエグゼイド』で演じていた宝生永夢という役が、「普段はなよっとしているけど、やるときはやる」というキャラだったのですが、それ以降の作品では、大人っぽい役やクールな役などを通して、内に秘める思いをどう表現するかや、重みのある芝居も演じられているイメージがあります。

【飯島】西銘は良い意味で変わらない。年を重ね経験をいろいろ積む中で、やっぱり人として変わっていくだろうし、多分僕も10代の頃と比べれば変わっていると思います。そうした中で良い意味でブレずに自分の真っ直ぐとした芯を通せているのは、やっぱり西銘にしかできないことなのかな。そこは僕にはできないからすごいなと感じています。

■先輩俳優、イッセー尾形の存在感に驚愕

――お互いがお互いを補完し合えるのはとてもポジティブな関係性ですね。ところで今作の撮影中、特に記憶に残っている出来事は何かありますか?

【西銘】芝居について「こうした方が良い」とか何も言わずに、「よーいスタート」から2人で芝居をして「カット」と言われるまでしっかりできる。特殊というかこの2人だからできるコンビネーションなのかなとは思いました。飯島君とはいろいろ合うじゃないですけど、考え方もお互いにわかる感覚は、この現場に入って改めて気づきましたね。

――本作ではイッセー尾形さんや田中真弓さんが出演するシーンも印象的でした。共演されてみていかがでしたか。

【西銘】いらっしゃるだけで映像が締まる方はなかなかいないですし、貫禄がすごい。間の使い方やセリフのしゃべり方など、とにかくカッコよかったです。いち役者としてはもちろん、男としても憧れます。

【飯島】背面の芝居、背中を見せているのに前を向いているのと変わらない存在感はすごかったです。普通なら全部セリフを言ってから背中を向けるのに、言い終える間際にはもう振り返るというのは、僕が言うのもおこがましいですが、素晴らしいなと思いましたね。

【西銘】(田中真弓について)本番前に「子どもの頃から知っているあの(ONE PIECEの)ルフィをされている方だ!」と思ったら感慨深かったのですが、緊張しちゃって…。そのシーンを自分で観たら、ちょっと緊張が残っているのがわかりました(笑)。フレンドリーに優しく接してくださり、うれしかったです。

■映画を通じ、多くの世代の生きる“糧”に

――ラジオをテーマにした映画ですが、『おしゃべや』での“トーク”や“空気感”といった部分について、どのような点を意識されていますか。

【西銘】僕が結構ハイテンションで、飯島君は抑えめのテンション。うまく緩急がつけられるところですかね。お互いわちゃわちゃする同士でトークをしていたら、聞いてるリスナーさんも大変だろうなって思う。でも、それをうまく飯島君は包んでくれるという関係値は、すごく好きです。

【飯島】聞いていて疲れないというのを保てているのではとは思います。食後のデザートはほしいじゃないですか。僕がそのデザートの役割で、西銘はスタミナ丼(笑)。

【西銘】そうそう(笑)。ビビンバとヨーグルト、バニラアイスみたいな感じ。

【飯島】杏仁豆腐とか(笑)。

――本当に息ぴったりなコンビネーションですね。自然な役割分担はあるとしても、飯島さんのテンションが上がるときもあって、そういう場合はどう対処しているのでしょうか。

【西銘】普段は僕が発言したことに対して、飯島君がツッコミを入れてくれますが、たまにテンションが上がってよくわからないことを言う飯島君の変なところも面白くて。それはそれでありだなと思って止めずに見守っています。

【飯島】そのとき僕は結構、西銘がついていけないほど暴れています。基本は僕が西銘についていけないのですけどね(笑)。

――映画やドラマには主題歌や挿入歌は欠かせない要素の一つですが、今作は特にシーンと楽曲がマッチして効果的に使われている印象を受けました。お二人もカバーして歌っていますが、特にお気に入りの曲はありますか?

【西銘】選ぶのは難しいですけど、斉藤和義さんの「歌うたいのバラッド」はすごく好きです。最初は僕たちが名曲を歌って大丈夫かなと不安もありましたが、僕らも映画を良くしたいという想いや場面に合った感情で歌うことができました。

いろんなジャンルの歌をみんなそれぞれ歌っているので、映画を観ているときすごく楽しかったんですけど、歌にも芝居にも思い入れがあってどっちも気になり、どちらかに集中すると一方が…となっちゃいそうで、最低でも2回は観たいなと思いました。いろんな展開や場面に合わせて歌が流れると「おーっ!」ってテンションが乗ってきますね。

【飯島】僕は全員で歌った(奥田民生の)「イージュー★ライダー」。若さあふれる、じゃないですけど、今の時代に合った歌い方で映像がいい感じにマッチしてというのは感じました。曲のチョイスも監督がやっていたので、監督のセンスは素敵ですね。人によって観方が変わるだろうし、往年のJ-POPとすごく良いマッチングだと思います。

――最後に、作品を観るうえで特に注目してほしいポイントをお願いします。

【西銘】ラジオは人を幸せにすると思えるほど素敵なもの。映画でも、ラジオの発信力というか思いがつながっていくシーンが本当に大好きです。個人的には芝居してきた中で一番セリフが長かったシーンがあり、現場で頭を抱えたのは初めてかも。でも大変なものには相応の達成感があり、めちゃくちゃ良いシーンになっていますし、自分自身が成長できたシーンでもあります。

【飯島】青春は10代という印象が強いですが、別に20代でも30代でも40代でも青春には変わりはないと思います。各々の代の青春を駆け抜けていくストリートは爽快感もありますし、年配の世代の人からしたら「若いやつ頑張っているな」ってなるだろうし、若い世代の人は「年上のお兄ちゃんたちが頑張っているから、僕たち私たちも頑張ろうかな」という、そんな糧になるのではと思います。

撮影:平野敬久 取材・文:遠藤政樹
スタイリング:MIDORI

【西銘駿】
ヘア:鈴木祥太(superbus inc.)
メイク:金光柚香(superbly inc.)
【飯島寛騎】
ヘアメイク:又吉桃花(superbly inc.)