CS放送のTBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメでは、昨年12月13日に千葉・J:COM浦安音楽ホールにてオンラインイベントとして開催された朗読会『A’LOUNGE TBSアナウンサー村上春樹を読む~若手クリエイターとのコラボレーション~』を、6日午後5時30分からテレビ初放送する。

【写真】TBSアナが村上春樹作品の朗読に挑戦

 「A’LOUNGE」は、特別な空間で開催するTBSアナウンサーによる朗読会として2018年にスタート。8回目の開催となる今回は、村上春樹氏の短編2作品を朗読した。さらに「A’LOUNGE」初の試みとして、短編映像の国際映画祭TBS DigiCon6ASIA(デジコンシックスアジア)注目の新進気鋭のクリエイター・しばたたかひろ氏と平松悠氏が作品の世界観を映像で表現している。

 杉山真也アナが「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」(講談社刊 短編集『カンガルー日和』より)、井上貴博アナ、土井敏之アナ、小林廣輝アナ、日比麻音子アナの4人が「かえるくん、東京を救う」(新潮社刊 短編集『神の子どもたちはみな踊る』より)の朗読を担当。朗読後、5人がコメントを寄せた。

■井上貴博アナ
いつもの仕事と全く違う空気感で、独特の緊張を感じました。そして今回は村上春樹さんの作品を読ませていただき、本当に貴重な経験をさせてもらったなと感謝の気持ちでいっぱいです。映像のない朗読は以前にやらせてもらったことがあって、その時はどうしても、読んでいると自分に酔ってくるのですよ(笑)。
それは独りよがりだよっていうケースもあるし、それいいねっていうケースもあります。でも映像に合わせるとなると、自分だけのペースではできないです。今回は映像が本当に素晴らしかったので、それに私たちが負けてはいけないし、負けてしまったら私たちがやる意味がないので、そこは頑張りました。コロナ禍でうつうつとすることが多いですが、この朗読会が皆さんのホッとできる時間になれば、うれしいです。

■土井敏之アナ
“片桐”というおじさんの役を演じました。私の実年齢とそう変わらない人物なので、演じやすいかと思いきや、これがまたすごく難しかったです(笑)。朗読の中で“片桐”の気持ちの変化をどうやって読み分けることができるのか、非常に悩みながら挑戦しました。また、村上春樹さんの本を読んだときに感じたイメージと、クリエイターの方に作っていただいた映像を見たときのイメージには、やはり違いがありました。
「かえるくん、東京を救う」の映像というのが、パラパラ漫画のように揺らぎのある作風で、あの揺らぎをどうやって自分の声で表現すればいいのだろうと、とても考えました。そうやって悩み、考えてたどり着いたのが、今回の私の声だと思います。あと、普段から活舌よく明瞭にしゃべるというクセがついているのですが、朗読ではその真逆をやることを意識しました。視聴者の方が、アナウンサーが読んでいると感じなかったら、今回の朗読会は成功だと思いますので、実際のオンエアでどう映るのか私も自宅で楽しみに見たいと思います。

■小林廣輝アナ
私は『アッコにおまかせ!』という番組を担当させていただいていますが、今回は全く違う緊張を感じました。“かえるくん”という架空のキャラクターを演じさせていただき、現実には存在しない“かえるくん”をどうやって身近にいる存在として表現できるか、とても悩みました。声色などを工夫し、練習を重ね、朗読に臨みました。十分に伝えられたかどうかは分からないですが、精一杯やらせていただきました。
映像に関しては、どうやって作っているのだろうと気になってしまうくらい作り込まれた作品で、プロの方々の発想の豊かさや表現の幅に改めて驚きました。皆さんが抱くアナウンサーのイメージは、原稿を読んだり実況をしたり、正しく活舌よく発声するというようなものだと思います。ですけど、それだけではなく、こういう朗読もアナウンサーは、出来る事を知って貰えたら、うれしいです。

■杉山真也アナ
普段は声を張り上げる仕事が多いのですが、今回は声のトーンを抑えるという新しいジャンルに挑戦できて、本当に楽しく、また難しさも感じました。なんとか今、できるベストを尽くしたので、村上春樹さんの世界観が少しでも皆さんに伝わったら、うれしいです。読ませていただいた「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」の映像は、本当に絵がかわいらしくて、素敵です。特に、月に男の子と女の子が座っているシーンがあるのですが、そこがとても好きでした。
色鮮やかに世界観を作っていただいて、朗読も助かりました。今回、朗読させてもらった2作品を読んだことのある方は、改めて作品の良さを感じてもらいたいですし、読んだことの無い方は村上春樹さんの作品に入るきっかけになればいいなと思っています。あと、このアナウンサー5人が、そろって仕事をすることは、これまでなかったですし、この先もあるかわかりません(笑)。そういった部分も楽しんでいただけると幸いです。

■日比麻音子アナ
世界中にファンがいる村上春樹さんの作品を朗読すると聞いて、とてもワクワクしました。私は“100パーセントの女の子”を演じたのですが、世界中の読者の方々それぞれに、ご自身の“100パーセントの女の子”がいると思います。そんな中、自分がどれだけ皆さんのイメージに寄り添えるのか、悩みながらも一生懸命に読ませてもらいました。また、アナウンサー仲間の新しい一面も見ることが出来て、すごく楽しい時間を過ごせました。
映像を作ってくださったお2人は、DigiCon6ASIA(デジコンシックスアジア)の時から作品を見ていた大好きなクリエイターさんです。実際に出来上がった映像もすごく素敵で、その世界にうまく溶け込めるよう、頑張りました。言葉の仕事をしている中で、こんなにも映像と言葉が溶け込んだ空間は初めてでした。朗読の新しいスタイル、新たなアートを楽しんでいただける時間になるのではないかなと、思っていますので、言葉、音、映像、色合い、私たちの緊張した表情も含めて、ぜひお楽しみください。