ゲームソフト所有本数3万本、約3000万円をゲームに捧げた芸人・フジタが、『ファミリーコンピュータ』のソフト=“ファミカセ”をさまざまな角度で切り取り、ピックアップ。第20回のテーマは、「そりゃないよ…制作陣の“悪意あるトラップ”にハメられたファミコンソフト3選」。※以降の内容は、ゲーム攻略法などネタバレ要素を含みます。閲覧にご注意ください。

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チュートリアル通りに進んだだけなのに…理不尽すぎる「ミシシッピー殺人事件」

 市販されたファミコンソフトはすべてプレイしてきたと自負するフジタ。その経験は「失敗と成功の連続だった」と振り返る。どんなに困難と言われているものでも着実に経験を積み重ねてクリアに近づいていくフジタだが、なかにはそんなプレイヤー心理を嘲笑うかのような理不尽なトラップに引っかかってしまうことも。

「ファミコンユーザーの“好奇心”を逆手にとって仕掛けられたトラップに、たくさん引っかかって大人になってきました(笑)。今回紹介するもののなかには、あまりの怒りにソフトをたたきつけたものもあります。一部、制作陣の遊びゴコロを感じるものもありますが、たいていのソフトは本気でプレイヤーを先に進めなくしてやろうとした “悪意”を感じるものでした」

 そんなフジタが厳選した「そりゃないよ…制作陣の“悪意あるトラップ”にハメられたファミコンソフト3選」は以下の通り。


■ミシシッピー殺人事件(1986年/ジャレコ)

 船の上で事件を解決していくゲームです。チュートリアルが始まると、唐突に「隣の部屋に挨拶でも行こう」と言われるんです。一通り終わって、フリーで動けるようになってから、その指示通り隣の部屋に入って部屋の奥へと進むと…落とし穴にハマって即死、いうトラップです。

 普通、チュートリアルで説明を受けたら、そこから物語が始まると思うじゃないですか?ところがそうじゃない。何も知らないでやり始めた人は100%あのトラップに引っかかって、開始10秒で即死してますよ。僕ももちろん引っかかりました。

 しかも、このゲームのトラップはこれで終わりじゃないんです。別の部屋では、扉を開けた瞬間ナイフが飛んできて即死になったり、事件解決のために話を聞こうと関係者に話しかけ、もう1回確認しようと思って再度話しかけたら、「もういいました」って二度と同じことを言ってくれなかったり…。つまり、Aボタン連打して見逃してしまったら二度とその発言は聞けないんですよね。あまりの理不尽さに、小2の時に、人生で初めてゲームを床にたたきつけました。ただこれは海外のゲームを忠実に移植しているので、日本のクリエーターの悪意ではない。海外ゲームは、日本人の沸点を超えるくらいのことを軽くやってくるんだと思いました(笑)。

ゲーム始まってすぐにパワーダウン?投げ売りの常連だった「いっき」

■いっき(1985年/サンソフト)

 農民が悪代官を倒しに行くというアクションゲームです。中古ソフト屋で投げ売りされてるイメージがある人もいると思いますが、僕は名作だと思っています。

 このゲームのトラップはやり始めて最初の画面に現れます。そもそも、主人公の農民は、もともと鎌を装備していて、これがある程度強いんです。投げられるうえに、こちらが方向を定めなくても、敵を追尾してくれる高性能の鎌なんですね。

 ところが、ゲームを始めて最初の画面に、いきなり竹やりがアイテムとして置いてある。当然、パワーアップすると思って取るんですけど、これがまさかのパワーダウン。竹やりでは突くことしかできず、投げられないので攻撃範囲は狭まるし、遠くの敵も倒せない。接近戦で敵を倒さないといけないので、死にやすくなるんです。

 ゲームの最初の画面にアイテムがあったら、普通パワーアップアイテムだと思ってとるじゃないですか?でも、そうじゃない。初めてプレイする人に対して明らかに敵意むき出しのトラップなんです。

 竹やりは、パッケージにも描かれている通り、農民が企てた“一揆”の象徴でもある。アーケード版では、単純にパワーアップでしたが、ファミコン版ではそうはできなかった、でもアイテムとして入れたい、パワーダウンするかわりに、得点は高くしておこう…なんてことが考えられたのでしょうか?なかなか、謎なトラップでしたね。


■怒(1986年/SNK)

上からの視点(トップビュー)で打ちまくるアクションシューティングゲーム。おそらく、当時話題だった『ランボー』の人気にあやかった作品だと思うのですが、根強い人気で『怒II DOGOSOKEN』『怒III』までシリーズも続いています。

 このゲームはとにかく「死にまくる」ことで有名ですね。全4面で、死んだらその場から再スタートできて、コンティニューは無限にできるんですが、何万機も死なないとなかなかクリアできない。敵1体に対し、こちらも1機死んでしまうくらいの感覚。ゲームでありがちな、1対数百とか数千の戦いを勝ち抜いていくということがまったくなく、一騎当千にはなれない。でもそれは、ある意味現実ともリンクしていて、「戦争の悲惨さを訴えている」とも言われていて、非常にメッセージ性が強い作品ともいえると思います。

 そんな同作品の制作陣が仕掛けたトラップは序盤にあります。スタートから少し進むと、突然ピンク色の四角いものが出てくるんです。「ピンピン」って音が鳴っていて、いかにもアイテムっぽいたたずまいなんです。でも、それを取ると爆破して即死なんです。おそらく地雷なんでしょうね。

 この作品は全体的にトラップが仕掛けられていて、ほかにも、戦車に乗っていると燃料切れで突然爆破したり、空と地上の高低差の概念がないのか、飛行機に乗っているときに地上の人(敵)に当たって死んでしまったり。とにかくトラップが多い作品ですね。