中学生時代にささいな事から、卒業までの間“ぼっち(一人ぼっちの略)”になってしまった都会(@okameid)さん。その実体験を漫画にし、中学生編・高校生編とTwitterで連載中だ。高校生編では、新しいクラスになった初日にお弁当を食べたメンバーが、今後友達として固定されるエピソードが話題に。「最初に話す人は重要」「これをママ友で失敗した」と、共感コメントが多数寄せられた。学生時代のつらい思い出をなぜ漫画にしているのか、その思いを作者に聞いた。

【漫画】「初日に話す人重要!」共感者続出の高校生編を1話から、ぼっち時代の始まり…中学生編も

■中学生編を見守ってきたファンも 誰もが一度は通る経験に共感

 中学を“ぼっち”で過ごした都会さん。高校生初日、不安と期待を胸に抱えながら、教室でねり梅を食べていた。すると隣の席の女子が「それ、無印(良品)のねり梅? それで歯の詰め物取れたんだよね」と、声をかけてきてくれた。そんな些細なことがきっかけで、名前も分からない女子が交じり、3人でお昼を食べることに。

 ぼっちだった中学の頃とは違って、友だちと食べる弁当にホッとしつつも都会さんの頭の中には困惑も。最初に作られたグループがクラス替えまで固定となってしまう、暗黙の了解のような雰囲気のある上に、お互いに知っている情報量が少ない。

 漫画の中で「現在、互いに知りえている情報」を図解した都会さんに「すごいわかる」「親近感沸く」と読者も自分を重ね合わせたコメントを投稿、4900件ものいいねが付いた。

 中学生編に続き、高校生編を描こうと思った理由を聞いてみると、「中学校編が最終回に近づいてきた頃に、「その先も気になります」と読者の方からメッセージをいただきました。中学を卒業した後も、また違う友達関係に悩んでいたのでそのお話も描いてみようかなと思い投稿し始めました」と都会さん。

 高校生編のスタートにファンからは「高校生活は楽しめるといいなぁ」や「中学生前後のエピソードも気になっていた」と、高校生の都会さんの幸せを願う声も多数。

 そんなフォロワーからの声に「コメントやDMで『同じような経験をしました』『自分だけじゃなかったんだって安心しました』という声をたくさんいただいて、私自身とても救われました。いいねやRTも励みになっています。本当にありがとうございます」と、寄せられる反響に喜びをかみしめている。

■心にフタをしていた憂鬱な出来事をエッセイ漫画に

 中学時代のエピソードから始まった都会さんの漫画は、すべて実体験。3年の秋、些細なことからクラスメイトに無視されて孤独な6ヵ月を過ごし運動会や修学旅行も一人ぼっち。大人にカミングアウトしても助けてもらえずそのまま卒業した。

 そもそも、なぜ自身のつらい過去を投稿しようと思ったのか聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「昨年の5月に漫画を学べる学校に通い始めて、そこでエッセイ漫画を描く課題が出て描き始めたのがきっかけでした」

 現在彼女は、会社員時代の貯金を切り崩しつつ、漫画やイラストの仕事している。課題とはいえ、つらい記憶を思い起こし、漫画にするのはつらくなったのだろうか。
「思い出すだけで憂鬱な出来事だったのでずっと心にフタをしていたのですが、1話1話描き終わるたびに心がスーっと晴れていくのを感じました。漫画にすることで客観視できたので、描いて良かったと思っています」

■会社員時代の葛藤も今後エッセイ漫画として昇華させたい

 今では4.8万フォロワーが都会さんの投稿を心待ちにしているが、Twitterを始めた頃は、4コマや意味の分からない絵日記ばかりしていたと振り返る。

 執筆にも慣れ、現在漫画を描くうえで心がけていることを聞いてみると、「『一つのお話に一つのテーマ』を心がけています。つい色々詰め込みたくなっちゃうのですが、そうすると何を伝えたいのか分からなくなってしまうので、そこだけは意識して気をつけています」とすっかりコツをつかんだ様子。

 高校生編の漫画もまだ連載中だが、「社会人時代に色々なセミナーに行ったり、資格を取ろうとしたり、転職を繰り返したり…と葛藤していた時期があり、その時の話をエッセイ漫画で描いてみたい」と、次回作の構想もすでに頭の中にはあるよう。

 フォロワーのコメントの中には、「絵が好き」という声もあるが、以前、出張編集部にホラー漫画を持ち込んだら「絵がこんなだからギャグ漫画かと思いました」と言われた経験もあるんだとか。そんな都会さんの今後の目標は、「画力を上げること。エッセイ以外にもいろいろなジャンルの作品を描いていきたいので、可能性が広がるよう欠点はどんどん潰していきたいと思っています」