NHK・BSプレミアム/BS4Kで9日に放送されるドラマ『おもひでぽろぽろ』(後9:00~10:30)。スタジオジブリの劇場アニメにもなった漫画(原作:岡本螢、作画:刀根夕子)を、令和2年(2020年)を舞台にしたオリジナルストーリー(作:矢島弘一)を加えてドラマ化した作品だ。昭和・平成を経て令和を生きる64歳になった主人公・タエ子を女優の松坂慶子が演じる。

【写真】昭和41年、小学5年生のタエ子とその家族

 算数で25点をとって大騒ぎ、初めて食べたパイナップルに大騒ぎ…原作の漫画は、昭和41年を舞台に、小学5年生の少女・タエ子の日常がコミカルに描かれている。一方、本作は、原作をベースにシニア世代のセカンドライフをテーマにしたホームドラマに昇華。64歳になったタエ子の人生は、30代の娘・夏希(杏)と、10代の孫・みずき(横溝菜帆)との同居をきっかけに大きく動き始める。

 みずきの姿にかつての自分を見るタエ子。小学生の日々を思い出してゆくタエ子は、永らくあきらめ封印してきた夢を解き放つ。「私、舞台に立ちます!」。シニア演劇のオーディションを見つけて受けることに。シェイクスピア劇の稽古に打ち込む日々が始まる。だが、その矢先、公演を予定していた劇場が倒産してしまう。

 「子どもの頃に抱いた夢は、お父さんに反対されたりして、夢のまま花開くことはなかったけれど、50年くらい経って、再び自分の夢と向き合う時がきた時に、今度はあきらめずに動き出すタエ子って素敵だなと思いました」と話すのは、主演の松坂。

 「ゆったり年相応に暮らしていたタエ子さんですが、夫に“新しい人生を”と言われて、 “私にはできない”とか、そういう無駄な悩みをしないでスカッとおおらかに受け止めて、家族との絆や新しい出会いによってどんどん心が若々しくなっていく。自分らしく生きていていいな。そんな令和のタエ子です。私も、出会った作品、役を大事に、楽しみながら演じていけたらいいなと思いました」

 本作では、タエ子の子ども時代、昭和の回想パートも見どころ。10代のタエ子は子役の稲垣来泉が演じる。

 「このドラマをご覧になって懐かしい思い出話をしていただいたり、そこで思わぬご家族の新しい話が聞けたり、そんな機会になったらいいですね。いまや人生100年の時代、今後30年以上も前向きに生きて行くためのターニングポイントになる大切な日々が描かれています。タエ子のように希望を持って、元気に毎日を暮らしていこう、という気持ちになっていだけるように、ドラマを楽しんでいただけたらうれしいです」

 コロナ渦の中での撮影になったが、松坂は「撮影がこんなにも待ち遠しく思ったのは初めてかもしれないですね。現場のスタッフさんが感染対策をしっかりしてくださって、待機場には飲み物やお菓子もなかったので、体重も一定だったな(笑)。現場の一人ひとりが気をつけて、気持ちを一つにして、お互いに親しみを持って仲良く仕事できたというのがいい思い出です」と、おおらかな話しぶりだった。