2006年から毎年元日の夜に放送しているテレビ朝日系人気ドラマシリーズ『相棒』元日スペシャル「オマエニツミハ」が、きょう(1日)午後9時から放送される。

【場面写真】伊丹刑事と芹沢刑事の私服がヤバい

 ドラマ誕生20周年という節目の年を迎えた『相棒』シリーズ。昨年10月より『season19』が放送されており、捜査一課の刑事・出雲麗音(篠原ゆき子)と小料理屋「こてまり」女将・小出茉梨(森口瑤子)がレギュラーとして加わり、「週刊フォトス」記者・風間楓子役で出演していた芦名星さんとの別れもあった中、ここ数年では一番の緊迫感のある展開と深みのあるストーリーが展開されている。

 2021年の元日スペシャル「オマエニツミハ」でも、冒頭から容赦ない緊迫したやりとりが繰り広げられる。コロナ・パンデミックの中、命の尊さ、はかなさ、死なずに済んだ尊い命、医療がひっ迫するなかで起こりうる「命の選別」という問題について考えさせられた人も多かったはず。そんな私たちの身近に潜む現実をえぐるような内容となっている。

 脚本・演出は、橋本じゅんがゲスト出演して話題を呼んだ第6話「三文役者」(20年11月18日放送)と同じ、瀧本智行氏(映画『去年の冬、きみと別れ』『グラスホッパー』『脳男』、ドラマ『dele』)が脚本、権野元氏が演出を担当している。

 事件の発端は、区役所・生活福祉課職員の鎌田(永嶋柊吾)が撲殺された事件。臨時職員ながら誠実な仕事ぶりで上司や同僚からも信頼が厚い鎌田だったが、彼にはもうひとつの顔が。実は業務を離れたところでは経済的弱者、社会的弱者をののしり、家に悪質な張り紙を貼るなどの嫌がらせやSNSでのヘイトスピーチを繰り返していたのだ。

 事件直前にも、何者かに後をつけられていた鎌田。さらに、犯人とおぼしき人物が「右足をひきずっていた」と聞いた「特命係」の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、怨恨の可能性も視野に入れ、捜査を開始する。

 同じ頃、右京の前に仁江浜光雄(にえはま・みつお/岸谷五朗)と名乗るフリージャーナリストが現れる。「数々の難事件を解決してきた杉下右京を取材したい」という申し出をにべもなく断る右京。しかし簡単には引き下がらないと宣言した仁江浜は、事件現場にまで現れ、右京に“少年犯罪”と“正義”に関しての議論を持ちかける。

 ほどなくして、鎌田は過去に連続暴行事件を起こし、少年院に入っていたことが明らかになる。連続暴行事件の被害者の中には、事件で右足に大怪我を負ったという瀬川利光(趙珉和)の名が。容疑者の最有力に浮上する瀬川だったが、その矢先に、伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)の目の前でまさかの事態が発生する。

 仁江浜の手によって、世に次々と暴かれていく鎌田の過去や瀬川との関わり。さらに、次なる殺人が起き、その被害者にもまたある秘密が…。やがて、仁江浜の真の目的が明らかになり、そこには右京が深く関わっていたことがわかる。

 メインゲストの岸谷は、シリーズ初の劇場版作品として2008年に公開された『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』に友情出演していたが、テレビシリーズに出演するのは今回が初めて。巧妙に散りばめられたせりふや断片的なシーンが、ラストの20分の岸谷の熱演によって集約され、私たちに驚きと感動をもたらす。