興収歴代1位を記録した映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。SNSでは『鬼滅の刃』を話題にした実録漫画が投稿され、盛り上がりを見せた。ORICON NEWSでは、鬼滅最終巻を読んだことで夫への恋心に気づいたという漫画家や、世間話で『鬼滅の刃』の最後をうっかりネタバレしそうになったクリエイターなど、実録漫画を投稿したユーザーに取材。各方面に多大な影響を与えた『鬼滅の刃』への反響やコンテンツへの想いを聞いた。

【漫画】『鬼滅の刃』最終巻の余韻に浸ろうと思ったら…久しぶりに夫を見て「心が燃えた」話

■「どうしよう背中に抱きつきたい」煉獄さんと夫の共通点に反響

 「心が燃えた」というタイトルで、漫画『鬼滅の刃』を手に入れるまでの過程を実録漫画として投稿したエッセイ漫画家のグラハム子さん(@gura_hamuco)。漫画には1.1万以上のいいねが集まった。

 漫画『鬼滅の刃』の最終巻が発売日された朝は、漫画を手に入れるために急いで準備を済ませて子どもたちを学校や幼稚園に送り届けたという。身だしなみボロボロの状態で近所のコンビニに自転車を走らせ、レジ横にあった“ラスト1冊”をなんとかゲット。コンビニの店員やお客さんたちに「よかったねぇ」と祝福され「ゲットできて本当に嬉しかった」とグラハム子さんは振り返る。

 最終巻を読み終わったグラハム子さんは、その余韻から「家事も仕事も何もできないワ…」と呆然としていたが、ふと公式ファンブックを読み返えそうと思い立った。そして映画『鬼滅の刃』でも人気を博したキャラクター“煉獄さん”のページを開いたことで、ある事実に気づくことにーー。

 なんと、”煉獄さん”の身長体重が、グラハム子さんの夫の身長体重とまったく同じだったというのだ。ドクン…ドクン…とグラハム子さんの胸は高鳴り、仕事から帰宅した夫を見てとても久しぶりに“心が燃えた”という。

「家で煉獄さんが体感できるなんて、正直素晴らしいと思いました。私は元々夫はカッコイイと思っているんです。顔はIZAMに似ています。それでさらに、身体が煉獄さんと同じだなんてもう最高だと…」

 漫画には、「うちの旦那も煉獄さんと国籍が同じ!ときめいちゃう」「うちは性別が同じ 心燃やさないと」「鬼滅の刃がキュンキュンするきっかけに!笑」などと反響が。

「(反響コメントの)国籍が同じならOKというポジティブさには元気をもらいました。旦那にこの話をしたところ『ああ、そう。』とクールにキメていました! これからも日常の出来事をフフッと笑えるような、楽しく幸せな漫画を描いていきたいです」

■温厚な人もネタバレされると鬼に…生殺与奪の権を他人に握られた話

 「今日のリハビリ、緊張したな」という漫画がツイッターで16万を超えるいいねを集めて話題に。肩を痛めて整形外科に1年半通い続けた、クリエイターの天野アマゾネス(@Azness27)さんの投稿で、理学療法士の先生に「読んでみて」と勧められた漫画『鬼滅の刃』が治療中の話のネタになったという日常エピソードを漫画にしている。

 最終巻が発売された直後の通院時、天野さんは気軽に「23巻読みました?」と先生に問いかけたが、返ってきた答えは「買ったけど、まだ読んでいない」というものだった。このまま鬼滅の話題を話続けたら「ネタバレしちゃうかも」と天野さんが言うと、先生は「ネタバレした瞬間、関節外しますね」と冗談交じりに返してきたという。『鬼滅の刃』の人気キャラ・冨岡義勇のセリフに例えて「生殺与奪の権を他人に握られている…!」と表現した天野さんの漫画には「この先生の気持ちわかる」と反響が集まった。

「このように多数の方からリアクションいただいたのは初めてで、改めて『鬼滅の刃』の人気の凄さを実感しました。ただ、この漫画に寄せられた感想で予想以上に多かったのは、ネタバレに関する意見。気になったので少し調べてみると、ネット上で『鬼滅の刃』のネタバレとなる発言が多く見られたので、うっかりネタバレを見て悔しい思いをした方々が、私の描いた漫画に共感してくれたのだと思いました。次のリハビリのとき、ネタバレしそうになった事を先生に謝りました」

 『鬼滅の刃』を読み始めたきっかけは、「次のリハビリの話のネタになればいいな」という軽い気持ちだったというが、主人公『竈門炭治郎』の応援したくなっちゃう人柄に見事にハマったという天野さん。

「炭治郎は優しく努力家で皆から愛されるキャラクター。今までの人生でいくつかのバトル物の漫画を見てきましたが、主人公が傷つけられたりするシーンからはカッコ良さや技の華やかさに痺れることはあっても、痛みや辛さ苦しさに共感する事は少なかったように思います」

 確かに『鬼滅の刃』では、主人公・炭治郎が痛みや疲れを感じている際には体のどこの部分がどのように辛いのか具体的な言葉で表現されている。

「呼吸を使ったことがない私でも『こんなに辛いんだ…』とイメージすることができるんです。心の底から『炭治郎、頑張ってーーー!!!!』と応援したくなります。キャラクターそれぞれに信念があり、寂しさ悲しさを背負って戦っていて、心から皆に幸せになってほしいなと思えます。それは敵の鬼にも同じ事を思います。これからも、さりげない出来事を、さりげないまま面白いと感じてもらえる漫画やエッセイを書いていきたいです」