人気グループ・NEWSの加藤シゲアキが、2015年に上梓した短編集の一編を舞台化し、今年6月に上演を予定していた、関西ジャニーズJr.・Aぇ!groupの正門良規主演『染、色』が、来年5月、6月に復活上演されることがわかった。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてやむなく中止となった同公演が、来年5月下旬から6月中旬に東京グローブ座、6月下旬に大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにで上演される。

【写真】原作/脚本は直木賞候補となったNEWS加藤シゲアキ

 小説『オルタネート』で第164回の直木賞候補にあがった加藤が、自身の短編小説で初の舞台脚本に挑戦。2015年に出版した短編小説集『傘をもたない蟻たちは』(KADOKAWA/角川文庫刊)に収録されている原作は、美大生のリアルな日常と葛藤を描く青春小説で、自身によって舞台化・脚本を手掛けるのは初めての試みとなる。主演舞台『グリーンマイル』(17)で演出×主演としてタッグを組んだ演出家・瀬戸山美咲氏と、今度は演出×脚本としてタッグを組み直し、自著の世界と可能性を広げる。

 今作で舞台単独初主演を果たす正門が、自身の才能に葛藤する等身大の美大生・深馬役を演じるほか、壁にグラフィックアートの落書きをする謎の女性に三浦透子、深馬の大学の友人役に松島庄汰と小日向星一、深馬の恋人役に黒崎レイナ。そして深馬が所属するゼミの教授役を、岡田義徳が務める。

 加藤は「すでに台本を書き上げていたので、中止の知らせを聞いたときは悔しくてしかたありませんでしたが、ようやく日の目を見ることができそうなのでほっとしております」と復活上演の報せに安堵。正門は「初の主演舞台という事もあり不安や緊張もありますが、それを超える楽しみで今からすでにドキドキしております。しっかりとこの物語を表現してみなさまに届けられるよう頑張ります。楽しみにしていてください」と呼びかけている。

■キャスト・スタッフコメント

<加藤シゲアキ>
今年行う予定だった舞台『染、色』を改めて公演させていただくことになりました。
すでに台本を書き上げていたので、中止の知らせを聞いたときはくやしくてしかたありませんでしたが、ようやく日の目を見ることができそうなのでほっとしております。
『「染色」であり「染色」ではない。そんな不思議な戯曲をお届けできたら』というのは今年発表したコメントですが、まさにその通りの台本を書き上げることができ、手応えを感じております。
この戯曲を演出の瀬戸山さん、正門とともに演じてくれる俳優陣、スタッフのみんなが鮮やかに染め上げてくれることを期待しております。

<瀬戸山美咲>
『染、色』をみなさんにお届けできることになりました! 春に公演中止が決まったときは、肩を落としました。特に寸前まで戯曲の改稿を重ねていた加藤さんは本当にくやしかったことと思います。あのとき「これでいこう!」と走り出した作品にようやく取り掛かれます。あれから、主演の正門さんはさらに活躍の場を広げてきました。その経験はきっと作品を深めてくれると思います。2020年は多くの人が不安を抱え迷い続けた1年でした。でも、だからこそ、この日々をプラスに変えていくような作品にしたい。『染、色』は悩みながらも前に進む私たちにそっと寄り添ってくれる作品です。ぜひ劇場でお会いしましょう。

<正門良規・Aぇ! group/関西ジャニーズJr.>
今年舞台が中止になってしまった時はとにかくくやしくて悲しかったのですが、再びこういう機会をいただけた事、そしてこのお知らせをみなさまにできる事が本当にうれしくてたまらないです。初の主演舞台という事もあり不安や緊張もありますが、それを超える楽しみで今からすでにドキドキしております。しっかりとこの物語を表現してみなさまに届けられるよう頑張ります。楽しみにしていてください。

<三浦透子>
自分の心と向き合い、迷い葛藤する人の姿って、ひりひりするけど、とても美しい。そんな瞬間が、本の中にたくさん詰まっていました。きっと自由に、いろんな表現に挑戦できるんじゃないかなと、今からとてもわくわくしています。密度の高い、素敵な時間をつくれるよう頑張りますので、ぜひ楽しみに待っていてください。

<松島庄汰>
台本を読んでいて、思わず声に出してしまうような生々しい会話の連続。僕は正門さん演じる深馬に嫉妬と憧れを抱く北見をやらせて頂きます。登場人物6人のみの濃厚な群像劇。まだ何にもなれていない大学生の繊細な感情を逃さず、瀬戸山さんの演出に染まって行きたいなと思います。今から楽しみです。

<小日向星一>
加藤シゲアキさんの初戯曲を、瀬戸山美咲さんの演出で、素敵な共演者の皆様とご一緒に上演できることが楽しみで仕方ありません。ここの場面はどうやって作るのだろう、どんな舞台が出来上がるのだろうとワクワクしながら戯曲を読みました。演じる役の持つ悩みや日常を上手く表現できたらなと思っています。よろしくお願いします。

<黒崎レイナ>
私にとって念願の初舞台となります。『染、色』に携わらせていただけることを心からうれしく思います。一途で繊細だけど少し不器用な杏奈というキャラクターが凄く魅力的に感じました。真摯に物語と向き合い、杏奈の想いを台詞に乗せて皆様に届けられるよう精一杯演じさせていただきます。『染、色』の物語が舞台でどう表現されていくのかとても楽しみです。みなさま、よろしくお願いいたします!

<岡田義徳>
台詞のやりとりの中に、独特の世界観があり、それを皆でどのように作り上げていけるかをとても楽しみにしています。若いパワーと共に良い作品を作りたいと思います。

■あらすじ
深馬(正門良規)は一目置かれる美大生で、恋人や友人、先生から作品を期待されているが、本人は思い通りにならず悶々としていた。気を紛らわすように街の壁にグラフィティアートを落書きする深馬。しかしあくる日、その絵は自身が描いたものとはわずかに異なっていた。違和感の中で、深馬は何者かの気配を感じるようになり、色褪せていた日常は思わぬものへと変化していく。