「酒呑みの舌」を持って生まれたOL・村崎ワカコ(26歳)がさまざまな酒場をさすらい、女ひとり酒を堪能するBSテレ東の人気ドラマシリーズ『ワカコ酒』。新久千映氏の同名漫画(「月刊コミックゼノン」連載中)を原作に、2015年1月期にスタートし、これまでに5作のドラマシリーズが放送されてきた。今年4月期にシーズン5が放送されて半年。シリーズ初のスペシャルドラマ『ワカコ酒スペシャル 飛騨酒蔵めぐり』として帰ってくる。今回は日本の魅力のアピールを目的に、岐阜県高山市と友好協力関係のフエ市があるベトナムでの同時放送・配信を実施。主演を務める武田梨奈に話を聞いた。

【写真】旅情あるシーンが見どころ

 「ここ数年、毎年のように『ワカコ酒』を撮ってきましたが、コロナ禍で撮影は難しいと思っていた矢先、スペシャルドラマのお話をいただき、とてもありがたく思いました。シーズン5の放送が、緊急事態宣言とかぶってしまい、不安もあったのですが、視聴者の方からたくさんのコメントをいただいて、外飲みを控えていらっしゃる方々の気持ちに寄り添うことが少しでもできたのかな、私も励まされました」

 今回のスペシャルでは、岐阜県飛騨地方に多くの日本酒の蔵元があると聞いたワカコが、思い立って酒蔵めぐりの旅へ! 12の酒蔵の日本酒を味比べし、飛騨牛をはじめとした数々の郷土料理や名物料理も堪能。さらに世界遺産・白川郷を訪れ、奥飛騨温泉でゆったりする。そんな旅の中、ワカコは日本酒の蔵元で働くベトナム人女性・グエンと出会い、お酒を通じた交流を深める。そして、あたたかな人々との出会いは思いもよらぬドラマを巻き起こして…。

 「飛騨高山・白川郷エリアへは今回、初めて訪れました。写真でしかみたことがなかった白川郷の合掌造りの建物は、とても古いはずなのに、綺麗に手入れをされているからでしょうね、古さを全く感じさせないくらい美しくて、輝いて見えました。高山の古い町並みもですが、歴史のあるものを美しく使い続ける姿に感動しました」

 高山の酒蔵の多くでは試飲ができるため、町並みを歩きながら“はしご酒”が楽しめるのが魅力。一方、ドラマ『ワカコ酒』の撮影では、本番で本物のお酒を飲む、半分ドキュメンタリーのような臨場感が売り。

 「本番で結構な量の日本酒を飲みましたが、まったく酔わなかったんです。高山はお水がおいしいとお聞きしたので、良い水と良い米を使ってつくられたお酒だからおいしくて、悪酔いもしないんだと感じました。実際にも頂きましたが、水道水もまるで山奥でいただく天然水のようでした。だからこそお酒もお料理も全てがおいしいんだな、と思いました」

 緊急事態宣言下で外出自粛をしていた時期に、料理にハマったという武田。きっかけはシーズン5・第6夜にゲスト出演した武田鉄矢のひと言。ずっと憧れていた役者との初共演がかなった時、「武田さんから《あなたから暮らしの匂いが感じられる。ほかの若い女優さんにはない特別なものだから、大切にしたほうがいい》というお言葉をいただいたんです。緊急事態宣言中も両親は仕事に行っていたので、私がお弁当を作ったりしていました。改めて毎日、食事を作ってくれた母や、飲食店でおいしい料理をいただけることが尊いことだな、と感じました」

 スペシャルドラマ『ワカコ酒スペシャル 飛騨酒蔵めぐり』は、BSテレ東で29日(火)・30日(水)の2夜連続、午後11時から放送。ワカコの行きつけのお店「逢楽」の大将(野添義弘)や店員・青柳(鎌苅健太)をはじめ、おなじみのメンバーも登場。ワカコが出会うベトナム人女性・グエン役でフォンチー、グエンの恋人・哲也役で辻本達規(BOYS AND MEN)が出演する。

 「久しぶりに『ワカコ酒』の撮影に入り、乾杯が直接できるって、いいな、とつくづく思いました。当たり前のようにしていたことができなくなって、初めてその大切さに気づかされる。そんな一年でした。今回のスペシャルドラマは『ワカコ酒』のシリーズを今後も続けていきたいという希望。状況が好転したら、外へ飲みに行こうという気持ちがきっと高まるドラマになっていると思います」